本会議論戦(大要)
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2008年6月定例会
以下は、2008年6月27日の県議会本会議における、各議員の一般質問の大要です。
河野忠康議員(自由民主党)の一般質問(大要)
1 道路特定財源
3月末に道路特定財源の暫定税率が失効し、更に道路整備費財源特例法が失効するという事態が起こったが、衆議院の再可決により、4月30日にガソリン税等の暫定税率が復活し、5月13日に道路整備事業財政特別措置法が成立し、最悪の事態は回避されたと安堵している。
5月13日に閣議決定された「道路特定財源等に関する基本方針」では、「道路特定財源制度を廃止し、21年度から一般財源化すること」「道路整備費の財源等の特例に関する法律案における道路特定財源制度の規定は21年度から適用されないこと」「暫定税率分も含めた税率は、今年の税制抜本改革時に検討すること」等を決定している。その中で、「地方財政に影響を及ぼさないように措置する」「必要と判断される道路は着実に整備すること」等が併せて決定されているが、地方の道路整備に係る財源確保に向けた今後の動向は非常に不透明な状況である。一般財源化については、今月23日の経済財政諮問会議で審議された「骨太の方針2008」の原案に盛り込まれた。
道路特定財源は、道路ユーザーから徴収した税金を道路整備財源に充てるという負担と受益の関係が明確で、合理的な制度である。本県では交通手段は専ら車に依存しなければならない状況で、高速道路から地域住民のための生活道路まで、まだまだ整備が必要であり、真に必要としている道路整備が確実に実施可能となる制度や財源が絶対に必要である。
道路特定財源が平成21年度から一般財源化ざれることについて、どのように考えているのか。
2 地方分権
国民に身近な政策が国民から遠い中央で殆ど決定されている現在の行財政システムに疑問を感じる。また、国、地方ともに厳しい財政事情にある中、県では血の滲むような行政改革に取り組んでいる。国は三位一体改革で一方的に地方にしわ寄せを行なってきているが、国の行政改革は一向に進んでいないのではないかと思う。この状況から抜け出すには、国と地方の役割分担を見直し、国は国防や外交など国家の存立に関わる国として本来果たすべき役割に専念し、住民に見jかな行政は地方自治体に任せ、国の組織のスリム化を図ることが必要である。現在、政府の地方分権改革委員会を中心に進められている第二期地方分権改革には大いに期待している。
5月30日に地方分権改革委員会は政府に対して第一次勧告を行った。昨年11月にまとめた「中間的な取りまとめ」を改革の羅針盤として、各府省からのヒアリング等を経て、国から地方への権限委譲等について取りまとめられており、勧告の中には、各府省の抵抗が大きく、数回の大臣折衝を経ても理解が得られなかったものも含まれている。
今後、国の出先機関の見直しや税財源の問題等、第二次勧告以降に方針が明らかにされるものもあるが、改革を進めるに当たっては、地方の財源がどうなるのかということが大変心配である。
地方分権改革推進委員会の第一次勧告に対する所感はどうか。また、今後どのように取り組んでゆくのか。
3 森林蘇生
近年、地球規模の環境問題が世界中の注目を集めており、7月に開催されるG8北海道洞爺湖サミットでも主要テーマは環境問題であり、中でもCO2削減等の地球温暖化防止が焦点となっている。このような中、森林は木材等の林産物の生産はもとより、国土の保全や水資源かん養、さらには地球温暖化防止など重要な環境の維持・保全機能を有しており、後世に大切に引き継いで行くべき「緑の社会資本」として、その再生が強く求められている。
日本は長い歴史の中で、椀、箸などの日用品から住居、神社仏閣等の建造物まで、木材を暮らしのあらゆる面で活用する「木の文化」を育んできたが、この「木の文化」を継承していくことは私たちに与えられた重要な使命である。
近年、日本の林業・木材産業は、木材加工技術の向上や中近東、中国等の世界的な木材需要の高まり、更には、原油高やユーロ高等、外材供給の不透明さを背景として国産材自給率が上昇に転じ、平成17年度以降は20%台に回復するなど、再び明るい兆しが見え始めている。
また、国は、京都議定書第一約束期間の初年を迎え、国際公約である温室効果ガス6%削減のうち3.8%を森林による二酸化炭素の吸収で確保すべく、平成19年度から平成24年度までの6年間で120万haの森林の追加整備を行う方針を打ち出し、思い切った施策の拡充を図っている。
県では、平成13年を「森林蘇生元年」と位置づけ、森林環境税の創設や「えひめ森林蘇生プロジェクト」の展開に取り組むなど、先進的な施策を推進しているが、山地災害の発生や多くの放置林の存在を考えると、更なる森林整備の必要性を痛感している。今年は10月に本県で第32回全国育樹祭が開催される。全国有数の森林県として、愛媛の森林づくりを全国に発信することを期待しており、同時に、この育樹祭を契機として更に活力ある健全な森林づくりを進めるよう念願する。
よりいっそうの森林蘇生に向けてどのように取り組むのか。
4 社会保障制度
(1) 後期高齢者医療制度
後期高齢者制度は表現も極めて不評で、長寿医療制度に呼び方が改まるなど混乱が続いている。
日本の保険制度は、誰もが安心して医療を受けることができる医療保険制度の充実を図ったことにより、世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を実現した。
近年の医療の高度化等を要因に、国民全体の医療費は増加する一方で、おおよそ20年後には現在の2倍以上に、中でも老人医療費は高齢化の進展から現在の3倍以上かかると推定され、国民医療費に占める老人医療費は49%と大きく増加すると見込まれている。一方、60才未満の若者人口は減税の9300万人余りから7500万人に減少すると推測されており、現状を放置すれば、現役で働く世代の医療費負担が際限なく増え、医療保険制度が崩壊するのではないかと心配される。
このため、国は、医療費に対する国民負担のあり方を明確にし、将来にわたって国民皆保険制度を堅持することを目指して、医療制度の改革を断行し、その一環として新制度が創設された。
先の国会では後期高齢者医療制度を廃止する法案が野党から提出されたが、この法案は、制度を元に戻した後どうするのかが提示されておらず、制度廃止だけを主張しているものであり、あまりにも無責任な法案である。
一方、政府・与党は、長寿医療制度を維持した上で4月からの施行状況を踏まえ、制度の円滑な運営を図るため、高齢者の置かれている状況に十分に配慮し、所得の低い人への配慮として、7割軽減所帯のうち年金収入80万円以下の人に対する9割軽減や年金収入210万円以下の人に対する所得割り額の50%軽減等のきめ細かな対応を行うとした改善策を取りまとめた。
少子化と長寿化が同時に進行する日本で欠くことのできない国民皆保険制度を堅持するためには、長寿医療制度を廃止するのではなく、制度を適切に運用することが重要である。また、適切な運用をするためには、制度の趣旨や内容を粘り強く説明することが不可欠である。
後期高齢者医療制度をどのように評価しているかまt、最近の制度見直しの動きをどのように考えているのか。併せて、制度の周知徹底への対応をどうするのか。
(2) 介護従事者の処遇
介護現場で働いている人々は、人間の尊厳に関わる崇高な仕事に就いているが、低賃金・重労働といった労働環境から、介護現場から離れざるを得ない状況になっていると言われている。また、人材確保のために介護事業者が賃金をアップしようとしても、介護給付費を抑制するために介護報酬が減額され続けてきた結果、事業所の採算も悪化し、なかなか人件費に回すことができない状況にあり、人件費をアップすれば、経営が立ち行かなくなってしまうとの声も聞く。
日本では高齢者の増加により、今後少なくとも10年間で新たに40万人から60万人もの介護従事者の確保が必要と言われているが、その人材を将来にわたって安定的に確保することが困難となれば、介護保険制度が立ち行かなくという事態に陥ることも想定される。
このため、国は昨年8月に新たな「福祉人材確保指針」を発表し、労働環境の整備は国・地方公共団体が取り組むべきこととして、「適切な水準の介護報酬を設定すること」を挙げている。また、先の国会では「介護従事者等の人材確保のための介護従事者等の処遇改善に関する法律」が制定され、平成21年4月の介護報酬改定時期までに介護従事者等の賃金をはじめとする処遇の改善に資するための施策のあり方について検討を加え、必要がある場合には措置を講ずることとされた。
県議会も本年2月議会で「介護労働者の待遇改善を求める意見書」を採択し、各方面へ要望したところである。
介護従事者の処遇について、どのような認識を持っているのか。また、介護従事者の処遇改善にどのように取り組んでいるのか。
(3) 障害者自立支援法
障害者を取り巻く制度は大きく転換しており、平成15年には措置制度から支援費制度に変更され、また、平成18年4月には、障害者自立支援法が施行された。障害者自立支援法による改革派抜本的なもので改革の速度も速かったことから、障害者やその家族からは様々な不満の声が上がり、また、事業者や施設も不満があった。
そこで国は、平成18年12月に障害者等の不満の声や戸惑いに等に丁寧に対応し、障害者自立支援法の理念に基づく新しい制度を円滑に施行させるため、平成18年度から平成20年度までの3年間、負担感の大きい通所・在宅、障害者所帯を中心に「利用者負担の軽減措置」「事業者に対する激変緩和措置」「緊急的な経過措置」の三本柱からなる改善策、いわゆる「特別対策」を実施することとなった。
国の与党障害者自立支援に対するプロジェクトチームの報告書によると、特別対策の実施後、低所得者の負担水準は平均5%を下回ることとなったが、「食費等の実費負担があるほか、障害者自立支援法施行前には低所得者の居宅・通所サービス利用に関して利用者負担がほとんど無かったことに比べると、なお負担感がある。」「特別対策は平成21年3月までの措置であり、それ以降を不安視する声がある」「障害児のいる所帯の負担感が依然として強い」等の様々な課題がある。
このため、国は平成19年12月に、特に必要な事項について「緊急措置」を更に講じることになった。緊急措置は平成20年4月または7月施行である。今後、緊急措置が障害者やその家族、事業者やその施設にとって、より良い制度となり、障害者が真に自立して生活できることを望む。
障害者自立支援法の円滑な施行のための特別対策の実施状況はどうか。
(4) 社会保障国民会議 分科会
政府は、将来にわたって国民に信頼される社会保障制度に裏打ちされた全ての人が安心して暮らし、本当に意味での豊かさを実感できる社会づくりへの取り組みが必要であるとの観点から、有識者の参加を得て、社会保障のあるべき姿と、その中で政府にどのような役割を期待し、どのような負担を分かち合うかを国民が具体的に思い描くことができるような議論を行うため、今年1月に社会保障国民会議を設置した。
この会議には、「サービス保証」「持続可能な社会の構築」及び「所得確保・保障」の3つの分科会があり、サービス保障分科会には知事が参画しており、これまで5回の分科会が開催されたと聞く。
国民が納得する形で社会保障を受けることができ、真に適正な応分の負担をしていくことは、高齢化が進んでいく日本にとって、非常に大切なことである。
知事は、これまでの分科会でどのような主張をしたのか。また、会議では、今後どのような方向に議論が進むことを考えているのか。
5 県立学校統廃合
先日、県教育委員会から県立学校統廃合の方針を示した再編整備計画が発表された。昨年11月に検討委員会より答申を受け検討を行った結果、今後も現状のままで推移すれば、全日制課程では4校の分校化、2校の分校の募集停止、2つの地域での統廃合等を、また、定時制においても3校で順次募集停止を行うとのことである。
その背景には、予想される中学校卒業者の減少、県財政の悪化等が挙げられているが、その発表は当該地域の住民や関係者に大きな衝撃を与えた。募集停止や分校化については「現在の状況が続けば」との但し書きが付いているが、一部都市部を除いて人口減少に歯止めがかからない現状を考えると、憂慮すべき状況を迎えている。
過疎が進む地域では医師の確保もままならず、すでに小・中学校の統廃合も進んでおり、「子どもたちの黄色い歓声を聞けなくなった」との嘆きの声を聞いている。その上、地域において最高学府である高校がなくなったり、また、本校から分校となったりすれば、地域に更なる「かげり」が生まれてくるのは必至である。
また、募集停止となった地域の子どもたちは、他地域の高校への進学を余儀なくされることとなり、通学費等が増加し、保護者の経済的負担が増すことによって、進学を断念せざるを得ない事態が生じるとすれば、子どもたちの進学の機会を奪うことになり、それは許されるものではない。
再編整備計画が発表になるや、PTA関係者が緊急に集まり、事態回避に向け、来春の受験生確保への話し合いを持っているとも聞く。
募集停止に伴い通学に要する経済的負担により進学を断念することがないよう支援策を講ずるべきではないか。また、1市町1校のような高校については、計画を進める上で何らかの配慮をすべきと考えるがどうか。
6 全国育樹祭の警備
日本国の象徴である天皇並びに皇族の御動静は国民の誰もが注目するところであり、県民参加の手づくりによる開催を目指して開かれる全国育樹祭に皇太子殿下御夫妻が御臨席を頂けることとなれば、県民の一人として、うれしい限りである。前回の御夫妻の御来県は、平成11年5月のしまなみ海道開通式典であり、今回9年ぶりの御来県となるだけに、多くの県民も楽しみにしている。皇太子御夫妻には秋の伊予路の素晴らしさも御堪能いただきたい。
滅多にない機会ということもあり、また、皇族方を少しでも間近に見たいとの思いから、御訪問先周辺や沿道にお出迎えをする人が多数集まり、混乱することも予想される。穏やかな愛媛の県民性から、心配はないと思うが、万一、いささかでも皇族の方に危害が及ぶことがあれば、国内の社会情勢に著しい影響を及ぼすほか、国際上も諸外国への威信を失うことになる。また、お出迎えする県民に怪我人がでないかと心配している。
県警は7月の洞爺湖サミット警備への派遣を控え、多忙を極めていることと思うが、育樹祭開催も迫ってきた。
① どのような警備方針で臨もうとしているのか。
② 警備の準備状況はどうか。
菅秀二郎議員(民主党)の一般質問(大要)
1 道州制
(1) どのような道州制を考えているか
知事は、これまで道州制が必要であると繰り返し主張してきた。
道州制は、国の権限との関係によっては、単なる都道府県同士の合併にすぎないという結果になる。そうなれば、展望なき地方リストラであり、中央集権国家が地方の支配を効率的に行おうとする試みにすぎず、国の都合で地方の再編が行われることになってしまう。
道州制の前提として、地方主権型でなければ地方の発展はありえない。権限、財源、人材がフルセットで国から地方に委譲され、地方が自ら政策を立案し実行する仕組みを作らなければならず、これまで以上に自らの頭で考えるという作業が必要となる。
また、道州制を考えるに当たっては、四国州とするか、中・四国州とするべきかという区割りの議論もある。中・四国州を想定した場合、いわゆるストロー効果で人口や産業の規模が大きい中国地方に四国の富が吸引されるのではないかとの懸念がある。一方、四国州だと、経済的基盤の規模としては、他の州と比較すると小さすぎないかという懸念もある。四国という、山地で隔てられ、地理的一体感のない地域が経済圏としてまとまった単位となり、競争に打ち勝てるか疑問である。
どのような道州制を考えているか。併せて区割りについての考えも。
(2) 近隣他県との取り組み
最近の状況を見ると、国政レベルにおいては、検討が引き続きなされているようであるが、地方においては、反対論、消極論も見られるようであり、導入に向けた議論が進まず、閉塞感が漂っているような感もある。
四国4県や瀬戸内各県で共同で取り組める事業など、導入に向けた素地を作っていくとともに、道州制に向けた取り組みの先進県となり、道州制の意義や必要性、メリットなどについて、国や他の地域にも強力にアピールしていくことが重要ではないかと考える。
将来の道州制を見据え、近隣他県と歩調を合わせた取り組みを一層強化していくべきではないのか。
(3) 住民の理解
(財)日本世論調査協会の世論調査によると、62%が道州制に反対しているなど、議論が進まない要因の一つとして、世論の盛り上がりに欠けることも指摘されている。生活者の立場に立った上で、導入の必要性をきちんと説明し、理解を得て必要があると思う。
道州制の導入は、過疎地域に住む住民にすれば、市町村合併のときと同様に、さらなる切捨てと受け取れる要素をはらんでいる。県の地方局の統合、市町の支所の人員削減、医療機関や学校の統廃合が進めば、人口流出に歯止めが利かなくなる懸念すら抱く。そうならないためにも、地域の拠点をきちんと確保し、地域住民に安心感を与えつつ次のステップを考えるひつようがあるのではないかと考える。
このように道州制の検討に当たっては、国民、県民の生活を優先的に考え、理解を得ていくことが大きな課題である。
住民の理解を得るためにどのように取り組んでいくのか。
(4) 州都
道州制に移行するとき、州都の選定は避けて通れない課題である。県民としては、当然本県に州都を誘致したいという思いは強いし、他県でも同様であろうと思われる。州都になれば大きな経済効果も期待できることから、道州制の導入が現実のものとなってくるにつれ、し烈な誘致合戦もあり得る。県として、何らかの戦略をもって臨む必要があるのではないかと思う。
州都についてどのように考えるか。
2 自死問題
(1) 自死者減少の課題
自死者数が平成10年以降3万人を超える状態が毎年続いている。本県においても、平成17年には371人、平成18年には385人と、年間の自死者数が400人に迫る状況であり、一日平均1人以上の自死者が出ているという傾向が続いている。
これまで、県では自死者対策に積極的に取り組んできたと認識しているが、自死者数減少という観点からは、目だった成果につながっていないように思う。
自死者数減少に向けて今後どのように取り組んでいくのか。
(2) 子どもの自死
子どもは国の宝であり、少子化が深刻な課題となっている今日においてはなおさらである。しかしながら、親から受け継いだ能力を開花させることなく人生からドロップアウトする事例が後を絶たない。子どもたちが自死する原因の一つにはいじめがあるとされており、その背景も複雑である。
ア) 厚生労働省の調査では、自死を試みた人の内、約8割が誰にも相談することなく、周りは知らないまま切羽詰まって悲劇を迎えてしまったと分析している。いじめに起因する子どもの自死においても、誰にも相談できないまま命を絶つ例もあると聞いている。
県教委は、今年度の最重点施策として生徒指導の徹底と健全育成を掲げ、児童生徒の立場に立った相談活動に力を入れるほか、家庭や地域、関係機関と連携しながら生徒指導の徹底と健全育成を図るとする取り組みを掲げている。
いじめによる自死の防止に向け、具体的にどのような施策に取り組んでいるのか。
イ) 教育現場では、命の尊さを実感できる教育、生きているということはどういうことなのかを実感できる教育が求められていると考える。無菌室培養の教育ではなく、「命」の対極にある「死」と向き合う必要もあるのではないか。
そのためにも、人生の節目で山に突き当たった際の粘り、根性、土俵際のしぶとさを教えるため、年齢相応のメニューを用意し、人間力アップの教育、簡単に人生から逃避しない教育をお願いしたい。
特に、今後保健室の存在がますます大きくなると思っており、保健室を訪れる子どもの対応に当たっている養護教諭は、虐待や表面に現れがたいいじめ等、様々な情報を把握しやすい立場にあることから、保健室の管理、運営が大変注目され、重要な役割を担っている。この養護教諭を中核とした健康教育の中で、命の大切さや尊さなど生命尊重の教育を充実させてはどうか。
学校において、自死を回避させるような教育を充実させる必要があると考えるが、見解及び取り組み状況はどうか。
(3) 報道
思春期の子どもたちの自死は、自死についての報道の影響を受けやすいため、報道が次なる不幸を誘発することのないよう、メディアならではの自死抑止力を生かすためにも、協議会の構成員に加わることが必要ではないかと思う。
報道関係団体も自殺予防対策連絡協議会に加わるべきだと考えるがどうか。
青野勝議員(自由民主党)の一般質問(大要)
1 西条工水
先般、西条市内のNPO法人「うちぬき21プロジェクト」の総会が開かれ、改めて西条工水の松山分水への反対が確認された。松山市から招いた講師から水事情について話があり、松山市の水需要予測で10年に1回規模の渇水に備えるために必要とされる日量48000㌧は過大であるとの指摘があった。さらに、仮に分水が実現しても、水が必要な期間はわずかで、大半は取水しないか廃棄しなければならず、松山市が工水転用など自前で水資源を確保すべきであると意見された。また、気になるのは、講師が必要量48000㌧を協議・承認した委員の一人であり、承認したことを反省していると述べていることだ。
西条市は、歴史的経緯や経過、状況について市民懇談会や広報で頻繁に情報提供を行っている。県からも水資源を担当する土木部を中心に、黒瀬ダムは地下水に影響がないように放流操作をしている等の説明があったが市民の不安解消には繋がっていない。そこで市は、より高度なデータを求めるべく単独で地下水調査に取り組んでいる。
先般2月議会のわが党篠原幹事長の代表質問を受けた知事は西条市を訪問された。知事は訪問後の会見の中で、西条市からの提案を待ち、県が有力と位置づける松山分水を含めた4つ程度の経営改善策を協議する考えを明らかにした。また、多量の工業用水を利用する企業の誘致促進を主張する西条市について、「早急に実現する見通しはない。県が倒産するか、西条工水が解決するかだ」との厳しい見解も示した。
各々の提案は流動的要素もあり、今後の両者のやりとりを注目したいと思うが、いつまでたっても反応がないというのも困る。今回の会談で実質的にどちらのボールが投げられているのか理解しがたいが、篠原幹事長の代表質問の指摘のとおり、ことは県政の問題だ。
① 西条工水が果たしてきた功績に加え、将来への道筋も描きながら協議を進めて欲しいが、知事の見解はどうか。
② こう着状態が続くことのないよう、次なるステップへ向けて、中耳からの主体的な取り組みが求められると思うがどうか。
2 市町への権限委譲
(1)10万人規模の都市
平成の大合併により、地方で自立できるとされる人口10万人規模の都市も多数誕生した。中核市においては、すでに多くの権限を持ち、県の役割は非常に狭くなっている。また、全国市長会では、10万人規模の都市には、中核市並みの権限を付与すべきであると提言されており、中核市と同様の権限を付与されたとしても、十分にやっていけるだけの実力があると考えている。
本県だけでなし得ることではなく、全国的な課題であることから紆余曲折もあるが、平成の大合併をリードしてきた愛媛県として、先進モデルを作る意気込みで取り組むことが大切ではないかと思う。
人口10万人規模の都市についても中核市並みの権限を付与すべきと考えるがどうか。
(2) 権限委譲の協議
県は、構造改革プランの道半ばである。この2年間で公の施設の存廃や地方局の再編等、より効率的な運営と本庁と地方局の二重行政の解消に努力してきた。
今回の改革の視点は、行政改革を財政支出削減のための改革にとどめず、県のあり方自体を根本的に見直し、時代環境に適した新しい行政運営の仕組みを構築することにある。端的に言えば、「県庁内部でできる改革」と「市町にできるところを任せた上での県庁改革」の2つに区分される。
これまでの2年間で、県庁内部の改革は形に見えてきた。核心は、これからの2年間で市町にできることを任せた上で、もう一段上の県庁改革ができるかという点にある。市町との役割分担、協同の推進がうまく機能するのかどうかが今後2年間の最たるテーマであり、この問題の進展如何によって、県構造改革プランの成否が評価されてくるのではないかと思う。
県は、平成18年4月に、市町への権限委譲を推進するための「権限委譲検討協議会」を設置し、精力的に協議した結果、委譲可能な53パッケージ、1072事務のうち、41パッケージ810事務が委譲予定と聞く。
市町が重要と目する都市計画法に基づく開発許可や農地法に基づく農地の転用許可などの協議について、進捗状況はどのようになっているのか。
(3) 市町への権限委譲が大きく進んだ後、もう一段の大幅な県庁組織改革をどのように考えているのか。
3 医療問題
(1) 医師確保
厚生労働省は、全体として医師数は必ずしも不足していないとの認識に立ち、地域の偏在が大きいとの見解を示してきた。しかし、平成19年にOECDが発表した資料によると、人口1000人当たりの医師数は加盟国平均の3人に対し、日本は2人で30カ国中27位、一方、1年間の受診回数は日本が突出して多く、加盟国平均6.8回に対し、13.8回と最多となっており、医師数そのものが不足していることは明らかである。
このような状況の中、厚生労働省は平成18年度に医師不足が特に深刻な青森・秋田など10県の大学医学部の定員増を暫定的に認めたのに加え、昨年度、新たな緊急医師確保対策を打ち出し、暫定措置として全国的に医学部定員の増を認めるなど、ようやく重い腰を上げ、地域の医師確保策に乗り出した。さらに、舛添厚生労働大臣が先般17日の閣議後の記者会見の中で、社会問題化している医師不足の解消に向け、方針を全面的に変更すると表明した。
医師が一人前になるには10年以上要すると言われているが、医師不足が深刻な産科や小児科を含め、地域医療に従事する医師を将来にわたって安定的に確保するためには、地域で自前の医師を養成することが重要である。
県は、現在、愛媛大学との間で医学部定員の拡大や新たな奨学金制度の創設等について協議を行っているが、是非とも実効性のある制度として欲しい。
医師の確保に向けた医学部定員の拡大や奨学金制度の拡充について、国や大学側との協議経過はどのようになっているのか。
(2) 研修プログラムと指導体制
今、若手医師の大半が大学病院を選ばない現実があり、厚生労働省の平成18年度臨床研修に関する調査最終報告によると、91%の研修医が学会認定医や専門医の取得を目指しており医学博士号の取得希望者は35%にすぎない。博士号よりも専門医資格を重視する傾向が強く、3年目以降の病院選択へ大きな影響も与えている。また、同調査では研修医が研修先の病院を選ぶ優先順位として、症例が多いことや研修プログラム、指導体制の充実が高い反面、大都市圏であることはさほど重要視していないという結果が出ている。
少しでも多くの医師を確保するため、県立病院における臨床研修プログラムや指導体制をどのように構築しているのか。
(3) 県民の適切な受診
現在、地域の医師会の連携強化や県民自らが協力していこうとする機運が高まっている。地元西条市においても、休日・夜間の輪番制を開業医を中心に受け持つことにより、勤務医の負担を減らし、二次救急病院を支える取り組みが始まっており、市民の安心感に繋がっている。しかし、医師の立場からすればいわゆる「コンビニ受診」や「アドバイスですむ受診」も少なくなく、医師が疲弊する大きな問題ともなっている。勤務医の負担軽減には、県民の意識改革こそが重要な鍵を握っている。そのためには県民に対し医療機関での適切な受診についての啓発等に積極的に取り組む必要がある。
県民の医療機関での適切な受診を定着させるため、今後どのような取組みを考えているのか。
(4) 研修後の地方勤務義務付け
目の前にある医療の危機には、地道に取り組んでいくしかないが、即効薬があるとすれば、臨床研修終了後、一定期間の地方勤務を義務付けること以外にすべての地域が救われる方法はないと思う。この制度をいかに早く実現させるかにかかっている。
臨床研修終了後、一定期間の地方勤務義務付けの実現に向けて、今後どのように取り組んでいくのか、意気込みを問う。
4 農業振興
JA周桑が運営する「周ちゃん広場」は一日3000人もの集客を誇る四国最大級の直販所として、平成18年のオープン以来、多くの消費者に支持され、平成19年の売り上げは15億6000万円と、全国5本の指に入るほどの賑わいを見せている。
産直市場のいいところは、生産者と消費者のそれぞれの顔が見えること、自分で商品に納得した価格が付けられること、生産履歴を表示し減農薬等による安全・安心な農産物作りに努めていることなどである。
また、ある程度儲けている。所得が上がれば、産業として成り立つ後継者も育つ。
① 県内農家の経営能力向上を目指して、あぐりすとクラブが設立されたが、この事業を含め「儲かる農業」の実現に向けて、どのように取り組むのか。
② 愛媛農産物が前項区の方々から支持を得るために、どのような戦略を描いているのか。
5 県施策のPR
この一年県政に参画し感じることは、知事を先頭に全職員が知恵を絞り、他県にひけをとらない内容のある施策や取り組みがなされていることである。
しかし、残念なことは、これら施策や取り組みへの認知度が低く、十分に目的や効果が発揮されないままの施策も多いのではないかということだ。
県は、重要施策についてテレビやラジオの番組や広報紙などを活用しPRに努めているが、予算に限りもあり苦労しているように聞く。
そのような中、県民や団体からの要望に応じ、地域等で行われる集会に職員が出向き、重点的に取り組んでいる施策や事業等を説明する「県政出前講座」を実施し、昨年度は70件の開催があったと聞く。従来の各種媒体利用に加え、職員が直接出向きPRする点においては一歩前進と思うが、まだまだ効果が薄いのが現状である。
現在、各市町では、市町の行事のみならず自治会やPTAなどの会合が毎日のように開かれている。許される範囲でこの機会を借り、県政広報をしてはどうか。たとえば、地方局に、各市町担当の広報マン、広報レディを指名してもいいのではないか。従来の広報活動に加え、新たな手法も取り入れながら、県民に積極的にアピールすべきである。
県の施策を積極的にPRするため、今後どのような取り組みを進めていくのか。