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本会議論戦(大要)

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2008年9月定例会

 以下は、2008年9月19日の県議会本会議における、各議員の代表質問の大要です。

 

寺井修議員(自由民主党)の代表質問(大要)

1 原油等高騰対策について

(1) 原油価格は世界的な需要の拡大や投機マネーの流入等により、7月11日に史上最高値を記録した後、下落しているものの、依然として高値水準にある。また。配合飼料価格、肥料価格もかつてないほど高騰しており、農家はこれら生産コストの上昇分を農産物価格に反映できず、経営は悪化の一途を辿り、危機的な状況にある。
  農家では、生産コストの徹底した削減に努めているが、国民の所得が向上しない中、農産物価格が低迷しており、経営体質の弱い農家等では撤退や廃業の動きもある。農業団体でも、JA独自でハウス用A重油や肥料の購入費等の助成を行うほか、生産資材高騰対策本部を設置し、農家の窮状を打開するためのあらゆる対策を講じているが、現下の原油高騰等は一時的なものではなく、構造的なものであり、農家や農業団体の自助努力だけではどうにもならない。
  今月16日には、県農業会議、県農協中央会等の4団体が連名で自民党及び県に対して陳情した。内容は、県の財政事情を十分理解した上で、農業の危機的な状況を打開するためには国や県の支援が必要であり、低コスト生産に向けた支援対策の充実強化等を願うというものである。
  本県農業の基幹作物である温室みかんや花き等の経営継続のためには、ヒートポンプ等の導入やハウスの多重被覆化に対しての助成措置が早急に講じられる必要があると考える。国では、先月29日に緊急総合対策を決定したところであり、1日も早い成立を期待している。

  現下の農家の窮状を踏まえ、原油等高騰対策にどのように取り組むのか。

(2) 県内企業を対象にした最近の県や民間の調査では、9割を超える企業で原油価格高騰が業績や収益に悪影響を及ぼしているとの結果が出ている。激しい競争が続く運送業や小売業など非製造業をはじめとして、その影響は大きく広がってきており、経営基盤の脆弱な中小企業にとっては死活問題となっている。
  こうした状況に対処するため、国は昨年12月の緊急対策、本年6月、8月の追加対策等、数次にわたり原油価格等高騰対策を講じており、県も県単融資制度の拡充や中小企業対策相談窓口における相談等に取り組んでいるが、今後も原油等の高値傾向が続く場合、コスト負担増による企業収益の悪化は避けられず、また、雇用者の賃金が伸び悩む中で、ガソリンや食品等の相次ぐ値上げによる消費者物価の上昇にょり、個人消費の減退も懸念され、景気の先行きに不透明感が一層増すと予想される。

 厳しい経営状況にある申小企業対策にどのように取り組んでいくのか。

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2 地上デジタル放送について

 平成23年7月24日にはアナログ放送が終了し、地上デジタル放送に完全に切り替わる。それまでにアンテナの設置や地デジ対応テレビへの買い替え等、受信できる環境を整えなければ、テレビを見ることができなくなる。
  これらに要する費用は社会的弱者にとって大きな負担であるが、更に心配しているのが、共聴施設を設置してテレビを見ている人々の負担である。
  共聴施設のデジタル化改修には多額の費用が必要となる。これに対しては国の補助制度があるが、共聴組合の加入世帯数が少ない場合や大規模な改修が必要な場合には、共聴組合の住民は、都市部の住民に比べ、より大きな負担を強いられる。また、過疎化や高齢化が進み、改修経費に係る地元負担の合意形成が難航し、改修計画がなかなか進展しないところもあると聞く。更に、県内の市町では、厳しい財政状況の中での財政負担を余儀なくされることから、県内全域において、アナログ停波までに、共聴施設の改修等の難視聴対策を終えることができるのであろうかと危倶する。
  テレビの難視聴対策は、地域間の情報格差の是正だけでなく、県民の最低限の生活水準を守るという福祉の観点からも検討する必要がある。地上デジタル放送への完全移行は、国策により推進されているが、都市部に比べて重い負担を強いられることになる市町や県民に対して、県としても何らかの支援を行い、テレビが県民の日常生活の中から突然消えることがないよう万全の対策を講じてほしい。

(1)地上デジタル放送の難視聴地域の解消にどのように取り組んでいくのか。

(2)県民への周知・広報、不要テレビの回収、悪徳商法への対応等、様々な課題に対して、今後どのように取り組むのか。

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3 医師養成について

 本県でも、へき地医療をはじめ小児医療、周産期医療、救急医療等、様々な分野で、そして複数の工リアで、医療提供体制の維持・確保が困難な状況になるなど、地域医療は極めて危惧すべき状況に直面している。
  最大の原因は地方における深刻な医師不足にある。本県をはじめ全国の自治体では、医学部定員の拡充や地方に医師を定着させるための様々な対策についての要望や提案を行い、国に強力に働きかけてきた。県議会も6月議会で 「医師確保対策の一層の拡充を求める意見書」を採択し、衆参両院議長や首相をはじめ関係大臣に提出した。この結果、政府も「骨太の方針2008」の中で、これまで堅持してきた大学医学部定員の削滅方針を180度転換し、「早急に過去最大程度まで増員する」ことを明らかにしたところである。
  しかし、地域医療に貢献し得る医師を育成するためには、単に医学部の定員を増やすだけでは十分とは言えない。愛媛大学の場合、地元出身者が4割程度に過ぎないという状況を踏まえると、卒業後も地元に残り、地域に定着する医師を増やすための方策が重要である。また、専門医の養成に主眼を置いた従来の大学の教育プログラムに加えて、地域医療に不可欠な総合医の養成に対応したプログラムを整備することも必要である。
  このような中、県では、平成19年5月に国が打ち出した緊急医師確保対策を受け、愛媛大学との連携のもと、医学部定員増に連動して新たな奨学金制度を創設するとともに、愛媛大学医学部に県の寄附による地域医療に関する講座を開設することとし、今議会に関係議案を上程している。これらの制度設計に当たっては、地域医療の将来を担う強い意欲と十分な知識や技量を持った優秀な医師を育成できるよう、十分な検討や工夫が必要である。

 地域医療を担う医師の養成に向けて、奨学金制度や寄附講座をどのように制度設計し、運営していくのか。

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4 核燃料税について

 原油を中心とした資源エネルギーの高騰や二酸化炭素の排出削減等の課題への対応が強く求められている中、原子力発電は経済発展と地球温暖化防止の両立に資する安定したエネルギー源として、世界的にも見直されている。
  県では、これまで核燃料税の収入により、原発立地地域及び周辺地域における様々な生業安定対策や民生安定対策に係る財政需要に対応し、地域の発展や地域住民の生活安定に寄与してきた。
  国が核燃料サイクル政策の当面の柱として推進するプルサーマル計画を全国に先駆けて同意した本県としては、地域住民のより一層の理解と協力を得て、原子力発電所と長期間にわたって共生していくため、新たな財政需要への対応など原発立地・周辺地域の更なる振興を図ることが重要である。極めて厳しい財政状況の中、これらの財源を確保するには、平成21年1月が適用期限となっている核燃料税条例の更新が是非とも必要である。
  他県の更新では10%から12%へと税率の引き上げが行われているようであり、更新に当たっては、それらも参考にしながら、課税自主権に基づき、本県の実情も踏まえた検討がなされるべきであると考えていた。
  他県では、核燃料税の一部を地元市町村に配分している県もあり、先般の市町知事陳情でも地元市町への配分要望があった。本県でも現在検討しているとのことであるが、実現を願う。

 核燃料税の更新に当たって、税率を引き上げる理由と今後の税収見込みはどうか。また、地元配分についての所見はどうか。

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5 「三浦保」愛基金について

 故三浦保氏は経営活動の一方で社会への恩返しを考えていた。その熱い思いが社会貢献という社風となった。「三浦教育振興財団」"の設立、愛媛大学「三浦記念館」の寄附、美術館 「ミウラート・ヴィレッジ」の設立等、その善行は枚挙にいとまがない。これらは三浦保氏が生前よく使われた「愛は愛を生み、信は信を生む」という人間愛ほど素晴らしいものはないとの固い信念から生まれたものである。三浦保氏の御遺志を引き継いだ夫人の昭子様の御英断により、株式百万株が県に寄附された。
  寄附に至った背景や三浦保氏の尊い思いである人間愛を広く県民に伝え、浸透させていくことが、御夫婦の郷土への熱い思いに沿うことになり、また、県が進める「愛と心のネットワークづくり」にもつながる。

 「三浦保」愛基金について、どのように周知を行ってきたのか。また、今年度どのような事業に活用しようと考えているのか。

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6 商店街の活性化について

 少子高齢化や消費者ニーズの多様化、車中心社会の到来等の社会的な構造変化を受け、小売商業を取り巻く環境も必然的に変化してきたことから、大型店の郊外進出が相次ぎ、中心市街地の商店街の空洞化が進んできている。
  こうした状況を踏まえ、いわゆる「まちづくり三法」が見直され、郊外開発の抑制と商店街を含む中心市街地活性化への重点支援を両輪として、賑わいのあるコンパクトなまちづくりを目指すための新たな枠組みが示された。
  この支援措置を受けるためには、各市町が策定する中心市街地活性化基本計画について、国の認定が必要であるが、県内では、先般、西条市の計画が認定されたほか、松山市でも認定に向けた協議が大詰めの段階と聞いている。
  商店街の活性化は、賑わいある中心市街地の形成に向けたまちづくりの中で、地域の実情を勘案しながら各市町が取り組むべき施策ではあるが、本県全体の活力向上につなげるため、県にも可能な限りの支援を期待する。
  先日、今治市唯一の百貨店今治大丸が年内に閉店するとの発表があり、大変驚いた。松山市でも今年に入ってラフォーレ原宿・松山が閉店する一方で、松前町に中四国最大級の大型商業施設が開店するなど、まちの空洞化が加速してきていると感じる。
  そのような中、先月、松山市において、百貨店や商店街等が協力して、全国的にもめずらしい新たな有限責任中間法人を立ち上げ、「お城下松山」プロジェクトと銘打って、賑わいを取り戻すための地域ぐるみの活動に取り組み始めた。地元関係者の自主的かつ意欲的な取組みに大きく期待する。

 中心市街地等における地域に密着した商店街の活性化には、何が必要と考えているのか。また、どのように取り組んでいくのか。

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7 今治養護の高等部設置について

 平成19年4月に学校教育法等の一部が改正され、障害のある子ども一人ひとりの教育的二一ズに対応した適切な指導及び必要な支援を行う特別支援教育が本格的にスタートし、県でも「特別支援教育の推進」を県教育委員会の重点施策の一つとして取り組んでいるが、全国的に知的障害の特別支援学校高等部の生徒数が大幅に増加している現状があり、本県においても同様の状況と聞く。
  本県における知的障害の特別支援学校は、東中南予それぞれに、今治養護学校、第三養護学校、宇和養護学校の3校が設置されている。しかし、東予東部地域では四国中央市に今治養護学校太陽の家分校があるものの、大半の児童生徒は今治市まで長時間通学するか、あるいは、寄宿舎に入っている状況であり、この地域の保護者にとっては、特別支援学校の設置が長年の願いであった。平成18年4月に知的障害の小中学生を対象とした今治養護学校新居浜分校が開校されたことは、たいへん喜ばしい出来事であった。
  新居浜分校の開校時には、小学部16名、中学部7名の計23名であった児童生徒数が、現在では小学部24名、中学部25名の計49名と2倍以上に増加し、来年3月には同分校の中学部3年生8名が初めて卒業する。また、東予東部地域の中学校には、知的障害、情緒障害の特別支援学級に3年生が現在30名近く在籍しているとも聞く。こうした子どもたちが進学するに当たっては、より多くの子どもが自宅から通えるよう、あるいは、通学がより楽になるよう、東予東部地域に高等部を設置する必要がある。
  県教育・委員会では、次期県立学校再編整備計画において 「今治養護学校新居浜分校に、平成21年度から高等部を設置すること」を決定し、大変喜んでいるところであるが、その詳細について大いに関心を寄せている。

 今治養護学校新居浜分校の平成21年4月からの高等部設置に向けて、今後のスケジュール及び整備内容はどのようになっているのか。

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8 県立中央病院の建替えについて

 県立中央病院は、昭和49年に現在地に移転新築されて以来、県民医療の中心的役割を担ってきたが、施設の老朽化が進み、診療機能の高度化や手術件数の増加に対応できなくなってきたこと等から、県は建替えの検討を開始し、足掛け6年間の準備期間を経て、事業者の決定に至った。
  報道によると、新しい県立中央病院はべッド数が823床、24診療科、地下2階地上13階建てで、延床面積は現病院の約2倍の約6万4干㎡の規模となり、建物北側を階段状の構造とすることで近隣住民の日照を確保するとともに、ビル風を低減、屋上緑化も施されるなど、周辺地域への配慮も忘れない設計となっている。また、現在の建物を維持したままで建設できるとのことで、オープンを心待ちにしている。
  新聞等では施設計画を中心に報道されており、運営面でのPFI手法の特徴は十分うかがい知れない。事業費総額の内の約8割が運営費に充てられると聞いており、事業者からは運営面でも民間ならではのノウハウや創意工夫を活かした高品質で低価格の公共サービスが提案されたものと考える。

(1)今回採用されたPFI事業者からは、施設・運営両面にわたり、県民のためにどのような提案が出されているのか。

(2)5年後に新しく生まれ変わる県立中央病院をどのような方針で運営する考えか。

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横山博幸議員(民主党)の代表質問(大要)

1 財政問題について

 昨年10月公表の県中期財政見通しによると、本年度が287億円、21年度が338億円、22年度が348億円と巨額の財源不足が示され、更に、財源対策用基金残高は、最高額であった4年度の576億円から、19年度決算では75億円まで減少しており、驚きとともに将来不安が募る。
  全国の多くの自治体が財政危機に陥った要因は、アメリカから市場開放拡大の要求を受け、政府が公共投資10か年計画を策定し、地域総合整備事業債という地方交付税と地方債を組み合わせた財政措置により、借金しやすい仕組みをつくり、地方単独事業を押し付けたことによる。
  その後、小泉改革の下での三位一体改革は、自治体が自由に使える財源を増やすという理念であったが、税源が3兆円移譲されたものの、国庫補助負担金は4.7兆円削減され、さらに地方交付税等も5.1兆円削減され、合わせて6.8兆円もの財源が地方から取られたことになり、自己決定権の拡充もなされなかったため、財源を召し上げるだけの改革になってしまった。
  このように、政府は、地方交付税が膨らむ原因を作っておきながら、今度は地方交付税の大幅な削減を行っているのである。
  しかし、これは、地方自治体が、国の進める公共事業推進策を無批判に受け入れてきた結果でもある。
  また、19年度から地方交付税の一部に、人ロと面積を基本とした、より簡素な算定を行う「新型交付税」が導入された。これは、交付税の予見可能性を高めるが、逆に地域の実情に十分対応できないというデメリットが生じる。条件不利地域への配慮等として「地域振興費」といぅ費目も設けられたが、十分とは言えず、今後、この考え方による算定対象が拡大すれば、本県にとって不利になるのではないかと心配している。
  今後は、国に対して言うべきことは言い、県としてもするべきことはするという姿勢に立ち、各般にわたる改革を断行し、この難局を乗り越えていく必要があると痛感している。

(1)地方自治体の財政危機の要因は、国の政策に大きく影響されるが、過去政策立案側の立場であり、現在地方自治体の行政経営者として、国の財政政策の欠陥を何と考えるか、その是正については政権与党への意見具申が必要であると思うがどうか、併せて問う。
  また、知事は、財政再建のため、消費税引き上げが必要であるとの考えであるが、引き上げは、生活者負担が更に増し、生活を直撃する要因となる危険性があると思われる。

 知事任期中の本県の財政再建見通し及び長期展望はどうか。また、消費税引き上げについての見解はどうか。

(2) 新型交付税の導入についての見解を問う。

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2 市町村合併について

 平成12年12月に閣議決定された行政改革大綱において、約3,200ある市町村の数を、合併により1,000程度にすることが示された。総務省は、合併を強力に推進してきた理由として、地方分権により市町村の役割が重要になっていること、多様化・高度化する需要に対する市町村の的確な対応が求められていること、市町村の行財政基盤の充実が求められていること等を挙げている。
  平成13年8月には、市町村合併推進本部が 「市町村合併支援プラン」を決定し、合併を促進するため、合併後のまちづくりに必要な道路や福祉、教育など、各省庁連携による多岐にわたる支援策が盛り込まれた。更に、平成17年8月には 「新市町村合併支援プラン」も決定され、自主的な市町村の合併を強力に促進し、地方の個性ある活性化、まちづくりを実現するとしている。
  こうした中、本県は全国に先駆け、市町村合併を知事の強力なリーダーシップのもと推進し、市町村の減少率で全国3番目となっている。

(1)県内の合併後の市町の現状をどう考えているか。また、合併市町に対し、今後どのように支援を行っていくのか。

(2)合併建設計画の進ちょく状況について、住民に対して中間報告するよう、市町に助言すべきではないか。
  合併建設計画については、厳しい財政状況等のため、着工できない事業がある。

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3 高校再編整備計画について

 今年7月1日、政府は初の教育振興基本計画を閣議決定し、今後10年間で世界トップの学力水準にすることや、今後5年間で昭和60年ごろの体力水準への回復を目指すなど、約80項目の具体的な政策を打ち出した。今後、地方自治体でも国の基本計画を参考にしながら、地方の実情に応じた教育振興基本計画を策定することになっている。
  主な項目としては、道徳教材に対する補助制度の検討、小・中学校等施設約1万棟の耐震化促進、認定こども園の認定件数2,000か所以上を目指すことなどが列記されているが、ほとんどが現在行われている教育政策の延長であり、目新しいものがないばかりか、人的・予算的な裏付けに欠けるため、実行性が危ぶまれるものも少なくない。また、取り組むべき施策の数値目標について、ほとんど言及されていない。
  教育に関係する過去の経緯を見てみると、小泉元首相の下で教育分野を含めた大規模な行財政改革が推進され、次の安倍元首相も学校教育や教員を批判することで教育再生を目指すという手法を取ったため、いずれも文部科学省予算の拡充には慎重な姿勢が示されてきた。
  今後10年間の国の教育行政の指針となる教育振興基本計画が、このようなもので本当によいのか大いに疑問の残るところであり、教育の内容を充実するためには、一定の予算と人員は必要であると考える。
  一方、本県の状況を見ると、今年8月、高校再編整備計画が策定され、定員の引き下げや分校化、分校の募集停止や同一地域内の統合等を行うという方向性が示されている。国は教育に力を入れていく方針を打ち出しているが、県の再編整備計画は、教育の後退ととられかねない。更には、自分たちの住む地域から高校がなくなることにより、進学の機会を奪われる生徒が出てくる懸念もある。

(1)高校再編整備計画は、国の教育振興基本計画の目指す方向とは逆行するものであり、教育格差を生み出す要因とならないか。

(2)地域の住民に十分周知がなされているか疑問が残る。

(3)平成19年度までの6年間で、公立高校では3,366人、私立高校では2,143人、合計5,509人もの生徒が様々な理由により中途退学しており、家族まで巻き込む重大な問題となっている。 県内公立高校には寄宿舎を併設した学校が数校あるが、そのほとんどが活用されていない。

 寄宿舎を併設した高佼を活用した中途退学者の受け皿となる高校整備を、再編整備計画で実現できないか。

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4 県民生活への支援について

 現在、県内でも原油や食料品の価格の高騰が続き、県民、勤労者の生活を直撃している。財政的課題を抱える県行政ではあるが、生活苦にあえぐ県民への緊急の生活援助施策を打ち出す必要性を痛感している。

(1)生活保護は、憲法第25条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を保障」するため、必要な人が必要な給付を受けられる制度であるが、 国・地方の財政ひっ迫から、生活保護の申請をなるべく受け付けないような窓口対応が自治体で行われ、ある自治体では3年連続で餓死者を出すなど、社会問題化している。また、非正規雇用の拡大により、いわゆるワーキングプア層も拡大し、生活保護を受けずに低賃金で自活している現状も見られる。
こうした生活保護制度が十分機能していない現状に対し、厚生労働省は不正受給対策を行う一方で漏給防止対策の推進に取り組み始めている。

 生活保護を必要とする人が、申請に基づき給付を受けられるよう、実施機関の運営改善を図ってほしいがどぅか。

(2)生活困窮世帯に対し、灯油値上げ相当分を助成する「福祉灯油制度」の整備が全国で具体化されており、昨年度689市町村が導入し、全市町村の約3分の1となっている。
  その財源内訳は、国の財政支援が半分、残りは地方自治体の負担となっている。また、現物を給付するものから、現金を給付するものまで、地域によって形態は様々である。

 本県においても、新規に制度を創設、あるいは既存制度の拡充などを、原油高騰対策として行うことができないか。
本県における福祉灯油制度の整備についての見解はどうか。

(3)環境に配慮したリサイクル、リユースをあらゆる面で徹底し、省エネ・省資源施策を強力に推進すべきであると考えるが、県で具体化できないか。
  現在の物価高騰の主な要因は原油価格の高騰であることから、省エネなどの推進により石油等の消費量を減らし、価格安定化の一助とすること可能である。

(4)物価高騰の別の要因として、輸入小麦をはじめとした食料品の価格高騰がある。その対策として、長期的には、国内における食料品の生産を拡大させることで、価格安定化の一助とすることが可能である。
  平成17年3月に閣議決定された「食料・農業・農村基本計画」においても、地方公共団体の役割として、地域の食料自給率や地産地消の取組みの目標を設定し、食育活動において活用するなど、国民の一人一人が身近な問題として考える契機を提供することが提起されている。

食料自給率を向上させるため、国産農水産物の生産・消費を拡大させる施策が必要と考えるがどうか。

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5 山鳥坂ダム問題について

 国土交通省は、様々な課題を残したまま、山鳥坂ダムの建設に着手した。1982年の予備調査開始以来26年を経てようやく動き出し、2010年代初めに本体着工、2020年完成というスケジュールであると公表している。
  これまでの経緯を振り返ると、脱ダムの流れが強まるなか、多目的ダムとして出発した山鳥坂ダムは、中予分水をやめ、治水と河川環境目的へ計画変更した。
  ダム建設に当たっては、住民参加の在り方が問題となった。ダム建設の結論を出した流域委員会に住民を加えなかった国の人選に対し、日弁連は、住民意思の反映をぅたう河川法に逆行すると警告した。また、大洲市は、ダムの是非を問う住民投票条例の制定を請求する署名の受任者名簿を違法に公開し、運動を委縮させる結果となった。
  また、ダムの建設予定地や周辺では、希少な猛きん類や豊かな生態系が息づくことが環境影響評価などで明らかになり、ダム建設を遂行することに対しては専門家の異論は根強い。また、保全策の実効性も不明であると思う。
  最も肝心な治水効果についても、国側と反対派との見解には大きく隔たりがある。漁業補償や土地トラストの行方も注視される。
  総事業費も85O億円と巨額であるうえ、ダム工事が当初計画どおりに完成することは考えにくく、更に県民負担が増えることが予測される
  こうしたあらゆる点において、説明責任を負ぅことを国土交通省や県は自覚するべきである。
  また、予算額のうち3割近くは県が負担し、それ以外も税金であるので、建設地である大洲市以外の県民も、大いに関心を持つべきであると思う。

(1)国土交通省は、治水計画を立てる上で基本となる「基本高水」について、30年以上も前に定めた工事実施基本計画の流量を妥当としている。このため、ダムに関する具体的な内容を記した河川整備計画が、現状に合わないものとなっているのではないかと疑問に感じる。

基本高水は30年前のデータで妥当と考えているのか。

(2)ダムをはじめかさ上げ工法などの工事費比較数値は、県で再検証しているのか。あるいは、国の算出した数字を正しいものと判断しているのか。

(3)長期的な財政不安のなか、ダム工事への財政負担が可能であると判断した根拠は何か。
  ダム完成後の維持管理費等に係る県の年間負担額も明らかにせよ。

(4) 国土交通省も含め、県は住民理解を得るためにどのような努力をしてきたのか。
  反対派の方々からの意見書への回答は真しになされているのかも併せて問う。

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