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本会議論戦(大要)

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2008年9月定例会

 以下は、2008年9月25日の県議会本会議における、各議員の一般質問の大要です。

 

白石徹議員(自由民主党)の一般質問(大要)

1 「誇れる愛媛づくりのビジョン」について

 第五次県長期計画、後期実施計画が発表されてから3年目、県政運営の行動指針として5つの重点目標を設定し、南予活性化など重要課題への対応も含め推進されている。特に連携と協働の観点から、優先施策や重点事業の推進に県民の参画や協力を求める内容が具体的に記載されていることによって、市町との役割分担、団体・企業との連携・協働の共通目標として、幅広く活用されていることと思う。平成17年発表の財政構造改革基本方針や、平成18年の構造改革プランを相互にリンクさせながら、県勢の発展につながる総合的なマネジメントシステムとして機能することを期待していた。
  しかしながら、全国知事会の地方財政展望と地方消費税特別委員会の中間取りまとめでは、先行き不安は広がるばかりと考える。全自治体の財源集計では、平成21年度に7.2兆円、平成23年度には7.8兆円の財源不足で都道府県・市町村とも財政破綻となっている。東京都を含む数値であり、客観的に見て、平成21年度には財政力の弱い県と共に本県も財政破綻を来たすと思われる。
  先日発表された都道府県の財政調整用基金残高では、3年以内に11道県がゼロ、平成20年度に同基金を取り崩さなければならない県は40都道県に及ぶという。本県も本年度75億の基金が平成20年度末には25億ほどとなり、ほぼ枯渇状態となる見通しである。財政面のみならず、福祉問題、地球湿暖化、中小企業対策など、直面している諸課題の対応にも大変な時期かと思う。

 5年から10年後を見据えた誇れる愛媛づくりのビジョンはどうか。

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2 愛媛の農業について

 世界的な穀物価格高騰により、経済力の乏しい輸入国で暴動が起こるなど、混乱が起きる一方で、輸出規制を強めた国では、むしろ国内価格の低下が生じ、世界的な在庫水準の割には国際価格が高騰するという事態を招いた。
  我が国は、エネルギー自給率、食料自給率の両面で各国に大きく離された低水準にあることを認識し、なぜ食料自給率が40%にまで落ち込んでいるのか、農業・農村が疲弊し続けているのかを、国民全体で考えていかなければならない。欧米などの食料輸出国の自給率の高さは、その競争力ではなく、手厚い支援の結果である。日本の農産物の平均関税率は低く、価格支持政策と決別し、輸出補助金がゼロであるのに対し、欧米の農業保護は今でも高関税、価格支持・直接支払い、輸出補助金の組合せによって仕組まれている。
  米国では、食料自給率とナショナルセキュリティの関係を重視し、大統領は「食料自給できない国を想像できるか、それは国際的圧力と危険にさらされている国だ」とまで言い切っている。日本の国際交渉における地位向上のための戦略が急務であると同時に自給率の向上も必要不可欠である。
  しかしながら、高齢化と生産性の低迷に悩む日本の農業は存亡の危機に直面している。今こそ 「食」と「農」を国政の基本に位置づけ農業の重要さを国民に理解してもらい、農政改革を進めていかなければならない。そのためにも消費者と生産者の絆の強化に望みを託したい。生産者が目指すべきは、環境にも動物にも人にも優しい地域資源循環型の農業に徹して、消費者に自然、安全、本物の農産物を届けるという、食に関わる人間の基本的な使命に立ち返ることではないか。まずは地域の、そして日本の消費者と密接に結びつくことが第一である。
  すでに様々な地域で、個別の創意工夫によって生産者と消費者の支援と信頼づくりを積極的に進めているところもあるが、この人が作るものなら大切に食べたいと、消費者を自然に引付けるような、最良の形で届けるというミミッションに誠意をもって取り組み、消費者がこれをしっかり受け止めて支えるシステムの強化が必要である。
  EUのように価格に反映されない生産価値を評価して直接払いの拡充を進める必要もある。バラマキでない具体的な根拠を示し、それらを消費者が納得し、生産者もその役割を誇りに取り組む関係を構築していかなければならない。

 生産者と消費者の絆を強固にする施策と愛媛農業の今後の方向についての所見はどうか。

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3 愛媛県版協働化テストについて

 行政改革を推進する国の動きとして、財政健全化法が今年施行されたが、この指標により、特別会計・公営企業会計なども全国レベルで比較されることとなり、抜本的な改革が加速すると思われる。
  しかしながら、本法の前に施行された公共サービス改革法、いわゆる市場化テスト法は自治体における適用例も少なく、まだこれからの感がある。パブリックマネジメントの進んでいるイギリスでは、数千億円の売上げを誇るパブリックサポートサービス企業が多く誕生し、民間から新しい行政経営手法が提案され、官民が協力し、その実現を図っている。公共サービス産業の形成は、自治体経営の自立化と財政健全化、さらには安定的な経済成長と大きな貢献をしているのである。
  我が国では、自治体の創意工夫への商い期待と低価格化への圧力、利用者の絶え間ない要望のはざまで、事業者はわずかな利益を出すために汲々としているのが現実である。このような状況では、我が国に公共サービス産業は生まれず、自治体の経営健全化も図れないのではないかと危惧する。行財政改革に貢献し、利用者の視点に立ったサービスを追求していく民間事業者を育成していけるような環境づくりに、さらにまい進しなければならない。
  本県においては、愛媛県版協働化テストを実施しているが、行政側だけで判断する事業委託と違い、民間企業やNPOからの新たな連携に関する提案を募集するなど、大いに期待をしている。

 愛媛県版協働化テストの進ちょく状況と今後の事業展開はどうか。また、市場化テストに関する今後の取組みはどうか。

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4 中小企業の金融政策について

 今年8月の全国企業倒産件数は5年ぶりに1,250件を上回る高水準となり、特に7月は、不動産業は前年の2倍以上、建設業も2割増となるなど、 特定業種の倒産増加が際立っている。原材料高や消費低迷の影響をまともに受けるのは、経営基盤がぜい弱で価格転嫁もできない中小企業であり、公共事業の削減や不動産市況の低迷が重なり、不況型倒産が増えている中で、これら業種に対する銀行の融資姿勢が厳しくなっているとの指摘もある。
  全国銀行の貸出残高は上昇基調にある一方で、中小企業の銀行借入と比率は低下し、「一部業種では貸し渉りがあるのではないか」と再び貸し渉りという言葉がささやかれるようになり、国では本年4月に金融円滑化ホットライン、いわゆる 「貸し渉り110番」を開設した。
  金融庁では、特定業種への貸し渉りを抑えるため、銀行の融資姿勢を重点的に検証し、円滑な資金供給を促すこととしている。「金融は経済の血液」と言われ、その循環をつかさどる心臓は金融機関である。企業数の9割以上を占める中小企業の資金が滞れば、日本経済は瀕死の事態に陥るのである。
  国では、原油対策として政府系金融機関や信用保証のセーフティネットなどを打ち出し、県においても中小企業振興資金の融資枠拡大や利用条件の緩和等可能な限りの金融措置を講じている。

(1)県単独融資の原資を銀行に供給するだけでなく、金融機関が中小企業の特性に応じ、再生支援にも配慮した積極的な融資を行うべきであると考える。

 知事は県による金融政策の基本をどう捉えているか。

(2)生き残りをかけた意欲ある経営者が、新たな事業展開や経営革新などで活路を見出すような多様な資金二一ズにも対応できるよう努めてほしい。

 県単独融資の拡充への取組みはどうか。

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5 障害福祉について

 愛と心のネットワークは、過酷さや生きづらさを共感しあえる関係を創り出す、全ての運動の出発点のようなものである。障害者に全く関わりのない人にも「これは社会の問題」と納得されるような働きかけの力を育て、福祉を社会的問題の対応として受け止めてこそ、現在の福祉改革の問題点を浮き彫りにすることができるのではないか。
  障害者自立支援法の施行から3年目、障害者の範囲の見通しも含めて、施行後3年を目途として、この法律を全体として見直すことが附則で明記されている。今年度、社会保障審議会障害者部会が再開され、国の見通しや方針を審議し、来年の国会に法律改正案を提出する予定である。「障害児支援の見直しに関する検討会」や「今後の精神保健医療福祉のあり方に関する検討会」も平行して開催され、障害児の11種類の通所入所施設の再編と都道府県から市町村への事務移管について報告されている。これまで、国では障害者や事業者からの抗議活動に直面し、平成19年から特別対策、今年度からは緊急措置と、部分的な修正を行ってきた。しかし、これは法改正によるものではなく、主に負担軽減措置やサービス費用単価の改善など、経過措置的な修正に留まっている。法律そのものの抜本的見直しが必要であり、地域の現状、現場の実態をしっかりと直視して、改正に取り組んでもらいたい。

(1)地域においても障害福祉計画の1期である平成19~20年の状況を把握し、第2期、平成21~23年の計画を策定しなければならない。策定に当たり重要な役割を担うのが自立支援協議会であるが、設置も含めて、地域によって温度差があるのではないかと懸念する。協議会活動に対してもアドバイザーを派遣するなど、県として、積極的に取り組んでいき、地域間の格差が生まれることのないように進めていかなければならないと考える。

 各市町の自立支援協議会の活動をいかに把握し、各協議会間の情報共有化をどのように進めているのか。県が派遣するアドバイザーの活動状況と、今後の県の支援について併せて問う。

(2) 国連において 「障害のある人の権利条約」が発効された。世界人権宣言から約60年にわたる国際的な人権の発展を踏まえ、豊かな、実効性のある人権保障を障害のある人に及ぼそうとするものである。国も批准に向けて検討しているが、千葉県のように 「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例」を施行しているところもある。

 障害者の自立を地域で支える共生社会の実現に向けて、条例制定を視野に入れて取り組むべきと思うがどうか。

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6 医師確保対策について (要望)

 地域医療を担う医師養成のため、新たな地域医療医師確保奨学金制度の創設のための条例が議案として出されている。併せて愛媛大学医学部定員の拡充も図り、国の緊急医師確保対策に基づく措置として、2009年度から9年間、医師を5名多く養成できることとしている。それらの医師が愛媛で一定期間活動じてもらえることは、医師不足対策としては画期的なことである。
  愛媛大学医学部は、1973年に定員100名で設立され、1県1医学部構想が実現した1979年には過去最大の120名になった。しかし1982年の国立大の医師定員を削減するという定員見直しの閣議決定により、全国で8,280人の定員から、現在では約7,800人の定員となっている。その削減定員の全ては国立大学から削減されたが、昨今の深刻化する医師不足を鑑みて、文部科学省では、8月末に760名程度の定員増加を発表したその内訳は、国立363名、公立80名程度、私立320名程度となっており、42校ある国立大学で平均すると、8.6人の増加定員が可能となる。
  そこで、愛媛大学の過去最大の定員120人と現況の差を期間限定の地域枠として、その枠内での仮想県立医科大学構想を実現することができないか市町とも協力して、例えば学費に関しては県、生活費に関しては市町が奨学金として貸与し、支援してくれた市町に学生は研修修了後に一定期間赴任するといったように、県、市町連携型奨学制度を創設し、医師確保を行っていくことができないか、切に要望する。

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佐々木泉議員(日本共産党)の一般質問(大要)

1 伊方原発の耐震性について

 原発への地震被害は人類がかつて経験したことのない重大な惨状を引き起こしかねないことから、「原発震災」という言葉まで生み出されるに至った。本県は、四国電力伊方原発を3基も抱える県として、どんな地震被害が予測されるのか、それに対する有効な対策はどうなのか、県民の安全に責任をもつ立場から真剣に検討することが求められる。

(1)四国電力は、3月28日に耐震性見直しの中間報告を発表し、473ガルを超える570ガルの地震が起こりうるとしている。

基準地震動を473ガルとしてきたことへの県としての反省はどうか。

(2)柏崎刈羽原発は、基準地震動を167ガルから2,280ガルまで引き上げており、伊方の570ガルがいかに小さすぎるか、はっきりしている。

 県は独自に地震規模の想定を行なうべきではないか。

(3)伊方1、2号機は、国の耐震指針ができる1981年より前に建設されたため、当初の基準地震動300ガルが473ガルに引き上げられ、今回570ガルにされようとしている。基準に合わせて耐震性を動かすのでなく、伊方原発がぎりぎりどのくらいの地震に耐えることができるか、どのくらいの揺れで壊れるかを明らかにさせるべきである。

 原発は何ガルで崩壊するのかを明らかにさせるべきではないか。

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2 教員採用などをめぐる口利き問題について

 県教委は聞き取り調査を行ない、「過去5年間、県議会議員や国会議員秘書、知人、OBなどから、毎年十数件の口利きがあったが、そのほとんどは、合格させてほしいという意図を持ったいわゆる口利きではなく、合否の連絡を依頼する趣旨のものであり、発表時以降に合否の連絡をしていた。いわゆる口利きと受け止められるような場合にも、愛媛県の試験の透明性を説明しており、不正を行なった事実はなかった」としている。

(1)年度別に県議会議員が何人、国会議員秘書が何人、知人、OBが何人というぐあいに明らかにしてほしい。また、ほとんどは合格させてほしいというロ利きではなかったとのことだが、合格を求める働きかけを行なった不心得者が一人でもいたとしたら、ことは重大である。それは、県議会議員か、国会議員秘書か、知人、OBか、明らかにしてほしい。

 教員採用試験の合否連絡の依頼の内訳はどうか。

(2)同様に年度別、働きかけた人の種別を明らかにしてほしい。昇任試験では、合格させてほしい旨の口利きはなかったのかについても併せて問う。

 校長や教頭への昇任試験の合否連絡の依頼の内訳はどうか。

(3)いわゆる合格要請の口利きとセットなら、合否結果の事前問い合わせの必要性がわかるが、単独の合否結果事前問い合わせは無意味であり、動機がよくわからない。人より先に結果を知りたいという気持はわからないではないが、待っていればわかるわけで、政治家などに依頼してまで事前に合否結果を知りたいという合理的な理由があるのか。

 合否結果の問い合わせは何のためだと県教委では判断しているか。

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3 米軍機の超低空飛行について

 去る7月15日と16日に八幡浜市などの上空を米軍機が超低空飛行し、「ものすごい音でたまげた」「山にぶつかるような飛び方だった」など住民に脅威を与えた。

(1)県内でいつ、どのように飛来したかなどの目撃情報はどうなっているか。

(2)米軍機の種類、どこから来てどこへ行ったかなどの情報を得たか。

(3)米軍に再発防止を求めるべきと考えるがどうか。

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4 山鳥坂ダムについて

 熊本県川辺川ダムは知事が反対を決め、滋賀県でも淀川水系4つのダムに知事が反対し、ここ十年ほどで中止された国のダム事業は20件に上るとのことである。

(1)現在の肱川河道の能力毎秒3,100トンに今後の河道整備毎秒800トンを加えると3,900トンになり、終戦直後の枕崎台風の不確かな統計を別にすれば、1946年以降の洪水の規模は最大でも3,300トンであり、洪水はすべて防げる。反対の強いダムよりも、堤防などの整備が先ではないか。

 河道整備をすれば1946年以降の洪水はすべて防げる計算にならないか。

(2)現在堤防未整備となっている菅田地区の整備にはどのくらいの費用と工期が必要か。

(3)環境破壊を招く河床掘削ではなく、本来の河床の姿に戻すべく整正を行なうことが必要である。たまった土砂を取り除いて本来の河床に復元し、川の断面積を確保すれば、肱川の河川容量が増加する。

 肱川の河床を本来の深さまで掃除する必要があるのではないか。

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5 警察行政について

(1)高松高裁では県側敗訴の公算が大きく、県人事委員会、松山地裁に続いて県警の理不尽さが決定的となる。

 仙波巡査部長を相手取った国賠訴訟をこれ以上続けるべきではないが、どうか。

(2)拳銃置き忘れ事件をはじめ、病気が原因とされる警官の事件、扶養手当の過剰受給などが相次いでいる。トップを先頭に不祥事根絶を決意すること、また、上からのいわゆる教養だけでなく警官の自覚を促す民主的討論が必要ではないか。

 最近の警察不祥事について、県警の反省と再発防止策はどうか。

(3)一般論として尋ねるが、公党に対して盗聴・盗撮の類を行なうことは、集会結社の自由を侵す許しがたい憲法違反の行為と考えるがどうか。公党に対する盗聴・盗撮を行なうのに何の制約もないと考えているのかどうかを含めて問う。

 共産党事務所盗撮の公金返還請求訴訟の概要と双方の主張はどうか。

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福羅浩一議員(自由民主党)の一般質問(大要)

1  「愛ロードスポンサー事業」について

 低迷する経済情勢により、全国のほとんどの地方自治体が深刻な財政難の中、多様化している地域二ーズに対し「予算がないからできません」の一言で片付けてはいけない問題は県内に多々ある。最も大切なのは県民の安心・安全な生活であり、限られた財源を有効に活用し、より一層知恵を絞り、もう一歩踏み込んだ努力をすることが求められている。地方自治体が生き残っていくには、従来の行政スタイルだけでは限界があり、地域の特性を生かしたまちづくりをこれまで以上に考え、新たな行財政システムを構築する必要がある。行政主導のみではなく、住民自らが身近な暮らしの問題や地域課題解決のために提言し、まちづくりに参画できる仕組みを作ることが必要であり、住民がまちづくりに関心を持てる制度の創設が求められている。
  しまなみ地域では、過疎・少子化による小・中学校の統合により遠い地域から通学する生徒がおり、特に中学校で部活動をしている生徒は、冬になると真っ暗な夜道を30分以上もかけて帰らなければならない。しまなみ地域に限らず、県内の島しょ部や中山間地域における道路照明などの環境整備は整っているとは言い難く、同様の事例が今後ますます出てくると思われる。
  ひっ迫した財政難の中で、これら全てを県が直ちに整備するのは、ほぼ不可能であるとは認識しているが、多発する傷ましい事件や事故を何としても避けたいという多くの地域住民の声があることも事実である。
  現在、県で実施している「愛ロードスポンサー事業」は、地域に密着した企業等が道路照明資材を提供し、県が設置工事と維持管理を行うもので、まさに県民と協働のまちづくりができる事業と考える。スポンサーにとっては地域貢献としてのイメージアップにつながり、県にとっては道路維持管理費用の低減が見込まれ、財政難の中でも地域ニーズに応えるための一制度と認識している。今後、他の事業においても同様の制度が立案・展開されることを期待する。

 「愛ロードスポンサー事業」の内容と県が予測している効果はどうか。また、この事業を今後どう周知し進めていくのか。

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2 しまなみ通行料金の低減について

 来年度実施される「しまなみ海道10周年事業」については、一過性のイベントで終わるのではなく、中・長期的な効果に重点を置いて新たな魅力を創造し、広くPRしていくべきである。他県、近隣市町にも協力を呼び掛けて広域的な取組みがなされ、来訪者が参加・体験できる、沿線住民と交流できるようなイベントになることを要望するとともに、この事業を機に愛媛の観光ブランドである「しまなみ海道」が広く周知されることを願う。
  しまなみ海道の通行料金泣、一般の高速道路の約3倍であり、観光事業や物流における地域間競争において、島しょ部の地域活性化に大きな障害となっている。地域間格差是正のためにも、しまなみ海道が観光ブランドになるためにも、通行料金低減へのさらなる努力が不可欠である。
  昨年度から実施されている休日昼間2割引の社会実験では、沿線の観光施設の入込客数について、対前年同期比で約15%、7万人の増加が確認され、その効果が如実に表れているが、先日の9月9日には 「高速道路料金の引下げ計画 (案)」として、平日0時~4時の中型車以上は5割引の 「深夜割引」、平日22時~24時の中型車以上は3割引の 「夜間割引」、休日9時~17時の普通車以下は5割引の 「休日昼間割引」が10月から約1年間の予定で新たに実施されることが発表され、一部は9月16日から前倒しで実施されている。
  本年5月には、住民団体 「今治市島しょ部橋通行料無料化を実現する会」が1万5千人の署名を今治市と同市議会に提出したところであり、合併して今治市となった島しょ部の住民にとって、しまなみ海道は生活道路としての認識が強く、今後の今治市の一体化の観点からも、住民が利用しやすい料金体系を求めていく必要があると考えるため、 「通勤・通学割引」導入の可能性を併せて問う。

 しまなみ海道に係る今回の 「高速道路料金の引下げ計画 (案)」を県はどのように評価しているのか。また、通行料金の低減に向けて今後どう取り組むのか。

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3 海事関連産業の振興と支援について

 海事関連産業とは、造船業・海運業・舶用工業などの総称であり、海事王国ともいえる愛媛県の中でも今治市・越智郡は、海事関連産業が集積している「日本最大の海事都市」 「世界的にも例がない海事関連産業の集積都市」と言われている。今治市は、内航海運では事業者数225社、船腹量は県内シェアの65%、国内シェアの8%を占めており、外航海運では日本全体の約3.0%にあたる650隻を保有し、世界の貿易量の実に5%を担っている。
  造船業は今治市で20事業所があり、今治市に本社や拠点を置いている造船、会社のグループ全体では、日本全体の25%以上の建造量を誇っている。今治地域に限らず、西条市や宇和島市など県内各地でも海事関連産業は盛んであり、「海事王国えひめ」として海事関連産業の振興を図っていくことは、愛媛全体の重要な地域活性化策になり得ると考える。
  中国などいわゆるBRICS諸国の国際的な海上荷動きの拡大に伴って、世界の新造船建造は引き続き好調を保っており、平成19年の世界の建造量は約5,700万総トン、ここ20年間で約5倍の伸びを見せ、造船各社の事業拡大が続いている状況である。
  造船業は、海運業者はもちろん関連舶用業者が多く、裾野の非常に広い産業であるため波及効果が大きく、地域の他の産業にも経済効果をもたらし、新規雇用の創出も見込めると考える。今治新都市や東予インダストリアルパークの企業立地分譲状況を見ても、海事関連業者が多数を占めており、県としても海事関連業者と連携を図り、多方面から支援し、活性化策につなげていく必要があると思う。
  しかし、一見好調に見える海事関連業界にも、造船基盤を支える技術・技能者の減少という課題があり、熟練した技能者の高齢化や定年大量退職による現場の技術力の低下、技術者の確保難などが懸念されている。海運業界では、日本人船員の減少や便宜置籍船による自国籍船の海外流出などの問題があり、資源がなく、物資調達のライフラインを貿易に頼るしかない我が国の現実を考えると、柔軟かつ船主の理解が得られるような「第二船籍制度」などの海運強化策が国策として急務であると考える。

 海事関連産業の振興は県の活性化に大きく寄与するものと考えるが、具体的な支援策についてどう取り組んでいるのか。

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4 教育問題について

(1)学校や教師に対して自己中心的で理不尽な要求を繰り返すいわゆる「モンスターぺアレント」と呼ばれる保護者には、大きく分けて、何でも学校に押し付ける「学校依存型」、模擬試験と重なったので運動会の日取りを変えてほしいといった 「自己中心型」、授業中や深夜でも電話などで苦情を延々と訴え続ける「ノーモラル型」、休んだ一週間分の給食費を返してほしいといった「権利主張型」、育児放棄いわゆる「ネグレクト型」の5つのタイプがある。いずれも従来では考えられない主張や行動がなされ、どう喝に及んだり教師に土下座を要求したケースや慰謝料等を求める目的で最初から弁護士を連れて学校に乗り込む保護者もいると聞く。背景には保護者の高学歴化、不祥事による教師の存在軽視、ゴネ得、言ったもん勝ちがまかり通る風潮、保護者の過剰な消費者意識に加え、地域の人間関係の希薄化などがあるが、一見理不尽な苦情や要求の中にも一理あることや非常に教育熱心な保護者の場合も多いため、単に保護者を「モンスター」扱いするのではなく、学校や現場教師は真しに耳を傾けるべきと思う。
  しかし、あまりにも理不尽な苦情や要求、行動に対し、精神的に追い込まれる教員の例も少なくなく、心的疲労のあまり抑うつ状態になって休職する者もいると聞いており、現場の教師の負担が増大していると思われる。

 保護者からのあまりにも理不尽な苦情・要求・行動はどのようなものがあるのか。また、学校や現場教師とはどう連携をとり対応しているのか。

(2)近年のいじめや不登校、虐待など深刻な問題に対し、学校だけでは十分に対応しきれない状況を踏まえ、専門的な見地から対応するため、本年度から公立小中学校で活動する「スクールソーシャルワーカー」が全国的に配置されたと聞く。その人材は、社会福祉士や臨床心理士等のほか教育・福祉制度に詳しい人や子どもの相談活動に従事した経験がある人等であり主な役割は、深刻な問題を抱えた子どもや保護者の実態を把握した上で、個々の状況に応じて児童相談所や福祉施設、警察、行政、ボランティア団体などの関係機関との間を仲介し、協力を要請することであると聞く。
  日常的に専門家の協力を得られるため、各家庭の状況にあった対応が可能であり、学佼や教師の負担も軽減できる制度と期待するが、現時点での教育現場での認知度はまだ低く、 「スクールカウンセラー」や 「ハートなんでも相談員」との違いがよく分からないという意見もあり、役割分担をもっと明確化した上で広く周知させていく必要があると思われる。
  「スクールソーシャルワーカー」は、子どもや保護者を取り巻く生活環境の中に問題が生じていると捉え、その環境をどう改善していくかに重点を置くものである。子どもの問題を解決するための様々な機関をつなげるパイプ役、まとめ役として、子どもの力の発揮を阻んでいる要因を生活環境から取り除き、子どもの目線に立った支援をするとともに、地域社会との連携・協力へと幅を広げてもらうことを期待する。

 本県における「スクールソーシャルワーカー」の配置状況はどうか。また、その周知と資質の向上について今後どう取り組んでいくのか。

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5 療養病床再編問題について

 慢性病を抱える高齢者に必要な医療として平成5年の医療法改正から制度化された 「療養病床」について、国は医療費の抑制を目的に、平成24年度までに全国の 「療養病床」35万床のうち、医療保険適用の医療型療養病床を28万床から15万床に減らし、さらに介護保険適用の介護型療養病床12万床を全廃し、老人保健施設などへ転換することを推進する計画を打ち出した。
  県においても「地域ケア体制整備構想」の中で、療養病床転換推進計画が出され、平成19年4月現在で6,362床の 「療養病床」を、平成23年度には3,365床に削減する計画であると聞く。
  社会的入院が多いことや増大し続ける医療費をどうするかということは大変由々しき問題であるが、「療養病床」の削減によって患者が行き場を失う「介護難民」になることは避けなければならない。
  先に決定した厚生労働省による診療報酬改定で、入院患者を症状の程度で3段階に分け、最も軽く退院可能とする患者を「区分1」として診療報酬を大幅に下げたことにより、病院の負担が重く経営が成り立たず、多数いる経管栄養の患者を含めて退院を勧めざるを得ない状況に陥ると聞く。
  病院から見れば、「療養病床」は国が設置を進めた経緯があり、多額の借入金の返済さえ終わっておらず、急に老健施設に転換せよといわれても難しいという意見が根強い。患者から見れば、在宅介護をしても容体が急変し死亡するケースや、介護する側が介護疲れで逆に入院するような事例が後を絶たず、他の介護施設に移る場合も、グループホームは金銭的な負担が増え、老健施設は医療スタッフが少なく不安であり、特別養護老人ホームは入所するのに数年も待たねばならないといった現状を見ると、本当に行き場のない人は出ないのかと不安になる。
  自宅で暮らせない実情がある患者がいることを理解する必要があり、国の基準に合わせるだけではなく愛媛の実情を踏まえ、各地域や病院、患者のニーズに沿った弾力的な再編にしていく必要があると考える。

(1)療養病床再編にあたり、県は現時点での課題・問題点をどう認識しているのか。

(2)他の施設に転換する病院に対しての支援措置にはどのようなものがあるのか。
  また、転換に伴って不安を抱える患者に対してどのような支援を行うのか。

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