本会議論戦(大要)
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2008年12月定例会
以下は、2008年12月4日の県議会本会議における、各議員の一般質問の大要です。
住田省三議員(自由民主党)の一般質問(大要)
1 社会保障の今後の方向性について
国の財政は9月末で借金が843兆円で、国民一人当たりにすると660万円となり、そのしわ寄せが地方分権と言いながら地方に来ているよぅな気がしてならない。県も中期財政見通しでは、平成21年度から23年度の財源不足額は959億円に達し、基金も枯渇して深刻な財政難がさらに悪化する見込みとなっている。三位一体改革での財源移譲が十分に行われず、逆に地方交付税が減らされ、どの自治体も苦しい台所事情になっている。
企業の場合、得意分野に資源を集中させ、弱い部分からは撤退、あるいは外注化することによって全体の経営効率を上げる。自治体の場合も基本は同じで、得意分野は自ら手掛けるが、そうでない分野は他の自治体、企業、非営利団体に任せ、ニーズが限られ、費用対効果が低い事業は廃止し、他の事業に資源を振り向けることとなる。また、全ての事業を一自治体のみで執行する必要はなく、複数の市町村で事業を運営する方法や、県から市町村に河川管理などを移譲する方法、そして民間企業に施設を管理委託するなどの工夫も考えられる。これからは、各自治体の首長がリーダーシップを持ち、住民に対する責任とは別に、自治体自らが事業を執行するのか、しないのか考えて、事業の「選択と集中」を行い生産性の向上を図る必要があると思う。
一方で、自治体は効率だけを求めるわけにはいかず、福祉の向上も図らなければならない。11月4日に社会保障国民会議の最終報告があり、その報告では、少子化対策の遅れ、医療・介護サービス提供体制の劣化など、様々な課題に直面しており大胆な制度改革が不可避で、新たに必要となる社会保障財源としては、消費税率換算で3.3%"から11%が必要であると試算し、将来世代に負担を付け回しすることなく、現在の社会に生きる国民が応分の負担をし、速やかに安定財源確保の道筋を示すべきだとしている。社会保障国民会議では、今後の社会保障のあるべき姿と財源問題を含む今後の改革の方向性について議論され、全国知事会からも今後の社会保障の方向性について様々な意見、要望が出されたと思う。 本県では年々社会保障関係経費は増加傾向にあり、必要なサービズを確保するための財源問題などを抱えている。
知事は社会保障の今後の方向性について、国と地方との役割分担、財源間題など、どのよぅな思いを持っているのか。
2 県立病院の医療体制について
先日、企業会計決算特別委員会現地視察で県立中央病院を視察した。県立病院経営は19年度から赤字へと転落したが、委員からは県立病院は地域医療の安心・安全を確保し担っているのであり、採算だけで考えるものではないとの意見があった。県立中央病院長からは、救急搬送受入拒否について、「受入れを拒否したことはなく、愛媛県医療の最後の砦であると認識している」との話があり、今後も県民の命を守る医療機関として誇りを持って存続してもらいたいと思う。救命救急センターの医師の話を聞くと、救命救急センターでは、三次救急の重篤患者を年間約2,000人受け入れ、ニ次救急輪番日においては、多い場合、軽症患者も含めて、1日約1,000人もの救急の患者が来るため、その対応に追われて本来の任務である二次救急重症者の対応が十分に出来ないとの話があった。こぅした状況にあることから、重症者と軽症者を受け入れる医療機関の機能分担や、二次救急、三次救急の患者で、急性期病院での治療を終えた患者についても、症状に応じた適切な医療が受けられる体制整備が必要と考える。
その一つの方策として、難しい手術の出来る大病院と回復期病院との連携を図る地域連携パスがある。例えば脳卒中の場合、発生直後は県立中央病院で手術を行い、その後のリハビリは、回復期病院が行う中で共通の診療計画書を活用し、病院間で患者の治療情報を共有することで、転院しても切れ目のない医療サービスの提供が期待される。このことで、県立中央病院は、重症者により重点を置いた対応が図られると考える。また、糖尿病であれば、病院の専門医と地域のかかりつけ医が連携して糖尿病患者を治療することで、専門医は患者の長時間待ちを解消することができ最新医療を提供し、かかりつけ医は生活管理を担当し病状の進行を防止できる。かかりつけ医も専門医の力を借りられるメリットは大きいと思う。
県立病院の医療体制を充実させ、より安心・安全の専門医療体制を確保するためには、地域連携パスの活用など県立病院の専門医と地域のかかりつけ医の連携を図る必要があると思うがどうか。
3 地域活性化策について
県は厳しい財政の中、地域活性化のために企画情報部・経済労働部・農林水産部などの職員が多くの施策を実行し、少しでも良くなるように努力している。例を挙げると、市町等が取り組む特色のある地域づくりに対する補助制度「新ふるさとづくり総合支援事業」、南予地域の活性化に向け複数市町が共同で取り組むプロジェクトに支援する「南予地域広域連携プロジェクト推進事業」、独創的で市場性の高い技術やアイデアを持つ企業等を対象にした「チャレンジ企業総合支援事業」、個人やグループによる地域資源等を活用した事業の立ち上げを支援する「えひめ地域密着型ビジネス創出ファンド」、えひめ愛フード推進機構を中心に、農林水産物のブランド化の推進と県内外での販売拡大に取り組む「えひめブランド等販売拡大事業」、そして企業立地・産業集積を図るための「企業誘致活動強化事業」などがある。
また、先月14、15日に 「地域力」向上の議論を重ねるため、南予を中心に15会場で、全国から地域づくり活動に携わる関係者が一堂に会して情報交換を行う「第26回地域づくり団体全国研修交流会愛媛大会」が開催された。この大会では、地域づくり団体のネットワークの充実と地域住民の主体的な地域づくり活動の活性化が図れたと思う。
(1) 県における地域活性化策の成果と課題をどのように総括しているのか。
(2) 地域づくり団体全国研修交流会愛媛大会ではどのような成果があり、その成果を今後どのように地域活性化のために生かしていくのか。
4 農業問題について
(1) 次世代の農業の姿について
本県の全就業者数に占める農業就業者数の割合は、昭和55年に15.6%であったものが、平成17年には7.9%にまで低下している。最近の数値で見ると、平成17年までの5年間で農業就業者数は3,677人も減少している一方で、新規就農者は689人と減少傾向に歯止めがかかっていない。就業者総数の減少は、人口減少社会に入り、労働力人口が減少局面に入る中で、致し方ない面もあるが、農業就業者の減少は、他産業よりも大きく、県民の食の変化、生産者所得の減少など、農業を取り巻く環境が大きく変化し、さまざまな要因が複合的に絡み合って引き起こされていると考える。この農業就業者の減少の影響は、食卓に上る食品の半分以上が輸入品となるような我が国の食料自給率、滋賀県の面積にも匹敵する耕作放棄地の増大など農地の荒廃、ひいては国土保全や環境問題などにも広く及んでくる。
就業者の減少が続く愛媛の農業の現状について、知事はどのような思いを持ち、次世代へ引き継ぐ農業の姿をどう考え、どう取り組むつもりなのか。
(2) 愛媛のみかんは今年も全国2位に甘んじている。愛媛の主力は11月から販売する早生であるが、11月4日に東京の太田市場で初荷セレモニーを開き、品質の良さをアピールし、6日には知事が出席して東京のデパートで、えひめ愛フード推進機構のトップセールスを行った。
今年の9月に熊本市の北部に隣接する吉次地区を視察した。この地区は昭和42年にパイロッド事業で、みかんをはじめ果樹作物を生産する樹園地として開墾したが、時代は量から質へと移行し、消費者し好に応じて栽培技術も変化してきたため、平成10年から42ha余りを県営畑地帯総合整備事業13億6千万円の予算で、作業の省力化と品質の高い果樹の栽培を目指して、大規模な園地再編に着手した。該当する園地では、今まで丹精して育ててきた果樹全てを1億円かけて処分し、高畝マルチ方式を採用した土木的園地整備を行い、新品種に全て植え替え、さらに農道の整備、ポンプやかんがい施設と併せて農業用水を園地まで搬送するパイプラインの更新などを行い、新たな果樹地帯へと生まれ変わり、農作業の省力化が図られ、生産管理に力が注がれている。そして、驚いたことに半数以上の農家に若い後継者がいるそうである。その若い担い手の一人が話していたが、取組目標としては、全国でメジャーになること、マーケットリサーチの徹底、パッケージの多様化など様々な商品・企画を開発することであり、将来のビジョンが見えてきたと自信を持っていた。全国のみかん産地は生産費の高騰や需要の減少、後継者不足など厳しい環境にあるが、その中で生き残りをかけて必死で知恵と汗を流して頑張っている。また、全国を見渡せは厳しい中でも後継者が育つ産地は存在する。
消費者のし好の変化などもあり、全国との競争も激化しでいる中、愛媛のみかん産業を守り、後継者の育成・確保を図るため、どのような対策を考えているのか。
(3) 地産地消の取組みについて
これからの地域農業を守り展開する施策の一つとして、本格的なローカル・マーケットの開発と地域流通の新たな展開が求められている。
本県の場合、平成20年1月現在の直売所の数は、202施設となっている。そのうち、JA愛媛ファーマーズ・マーケットネットワーク協議会に加入する13店舗の平成18年度販売高は約45億円で、これに付属する中小の直営店の販売高約3億円とAコープ店舗の「生産者コーナー」の販売高約3億円を加えると、52億円の販売高になる。販売の仕組みは、農協が販売所といぅ売場を準備し、生産者は、この売場に個人出荷し値決めをしたものを消費者が購入する。農協が、この売場を提供することにより販売手数料を得て事業化し、売場を大型化し毎日営業することにより、生産者は毎月出荷できる体制の中で農作物を作り農業所得を得ることができ、消費者は安心・新鮮な農産物を出来る限り安く毎日購入できる。ここには、地域で出来た農産物を地域で消費するという地産地消の理念の原点がある。
松前町では、商工会会員等が中心となった地域の商工業者が、来春オープンを目指し、エミフルMASAKIの敷地内に地元生産者が持ち寄った地場の農産物や珍味、海産物などを販売する屋外店舗・地産地消ショップの開設準備を進めており、すでに店舗の運営主体となる株式会社まさき村を設立している。松前町は野菜の生産が多く、レタスやネギの生産量が県内でもトップクラスであり、小魚珍味製造では生産額200億と全国シェアの約7割を占めている。フジと地元の商工業考等が共存共栄するだけでなく、この出店を契機に消費者が安心して笑顔で楽しみながら買物ができる「松前らしさ」を発信することにより地産地消を実現でき、松前町の地場産業全てに活力をもたらし、生産者と消費者が手を結ぶことが出来るのではないか。
ア 今後も地産地消を拡大して農業を活性化していくためには、商業施設への農産物直売コーナーの設置促進など、県内の民間企業等との様々な連携についても考えるべきだと思うがどうか。
イ 株式会社まさき村の大型店との共存共栄を目指す取組みは、地域の活性化につながるものであると思うがどのような所見を持っているのか、支援等も含めて問う。
5 食育の問題について
(1) 食育をどう進めるか
食育という言葉は最近作られた言葉ではなく、100年以上前の通俗食物養生法に書かれている。そこには、「小児に必要なものは知育、徳育、育よりも食育が先」と述べられており、食育を知育、徳育、体育を統合した一段上の生きる力の基として、子ども達に伝えていくことが大切だと定義している。この精神は食育基本法の精神でもあり、ただ栄養の事だけを教え込むのが食育ではなく、子どもが生き生きと本当の生きる力を身につけていくようにすることが「食育の実践」であり、言い方を変えれば「命の大切さを子ども達に伝えること」なのである。子どもの凶悪事件の原因の一つに、今の子ども達が命を実感していない実態があると感じている。例えば、昔の子どもは虫を捕って悪戯をして殺してしまい、いったん断った命は元に戻らないと言う事実を知らず知らずに体得したのだと思う。別の言い方をすれば、私達は他の生き物の命を頂いて生きているのであり、それを知れば、いじめも自殺も無くなるのではないか。また、都会の子どもに食材のことを知ってもらうことで、その食材の陰には農業生産者がおり、農村があり、地方があることが分かる。そして食材を通じて地域の農業や農村についての関心が少しでも広がればいいと思う。都会の子どもが関心を寄せ、交流し、その気持ちを少しでも伝えることで農業や地方に住む人が元気になればいいと思う。
農業関係者もグループや組織で様々な食育を実行して活動しているが、本来、食育の基本は教育にあると思う。しかし、家庭での食の教育力低下という現状があり、家庭だけでなく行政、学校、地域各種団体との連携が重要となってくる。
今後、教育委員会は食育をどのように進めていくのか。
(2) 最近、食の乱れの関係で「ニワトリ症候群」という言葉を聞く。一人で食べる「孤食」、朝食を食べない「欠食」、家族が別々に好きなものだけ食べる「個食」、いつも同じものばかり食べる「固食」。これらの頭文字の「孤欠個固(コケッココ)」を取って「ニワトリ症候群」という。 子ども達の心と体の成長に食生活は大きく影響すると思う。
県民の生活習慣病の問題を食い止めるため、子どものころからの食生活改善に向け、どのように取り組むのか。
6 暴力団犯罪の現状と対策について
暴力団は、我が国における最大の犯罪組織で、全国各地いたるところに存在している。本県においても、約60団体の組織を確認しているとのことで、県民にその脅威を与えている。暴力団は、任きょうであるとか、仁義という言葉で、その存在が美化されるなど、国民に誤った認識を与え、ややもすると暴力団を必要悪として消極的に容認したり、面白がり、親しみを感じたりする誤った風潮が、我が国の社会に色濃く残っている。このような風潮が未だに払しょくされないのは、暴力団の実態が十分に明らかにされず、国民的な理解が深まっていないことが背景にあるのではないかと思う。
特に、暴力団の資金活動は、暴力団の本質を如実に物語るものであり、企業活動や政治活動を装って県民生活の様々な場に浸透し、潜在化・不透明化の傾向を強めている。平成19年版の警察白書で、土木・建築業者に暴力団との関係をたずねたアンケート調査で、過去一年間に33.7%の業者が右翼団体等を装った暴力団から不当な要求を受けたと回答している。
また、先に県警において事件検挙した新居浜市の暴力団幹部による恐喝事件等についての報道では、地方祭礼にまで暴力団が深く介入しているとのことで、大変驚いている。先日も伊予市山中でスナック経営者が遺体で発見され、元暴力団幹部が逮捕されるという痛ましい事件が報じられた。
暴力団の存在そのものが善良な県民を食い物にする社会悪であり、県民が警察と協働して、壊滅に向けて粘り強く息の長い対策を講じる必要があると考えている。
(1) 県内における暴力団犯罪の現状と、それに対する警察の取締りはどうか。
(2) 暴力団排除活動の推進状況ほどのようになっているのか。
村上要議員(社会民主党・護憲連合)の一般質問(大要)
1 麻生内閣に対する評価について
(1) 麻生内閣の政治姿勢
麻生政権は、10月30日、景気不安や世界的な金融不安に対応するため、「生活者対策」「中小・小規模企業等企業活力向上、金融対策」そして「地方」に重点を置く新しい経済対策を発表した。福田内閣が発表した総合経済対策の事業規模11.7兆円を上回る27兆円とし、中身は、目玉として打ち出された総額2兆円の「定額給付金」などであるが、「定額減税」から始まった議論が、所得制限間題に象徴されるように二転三転の状況にある。また、高額所得者の自主返納を期待したり、所得制限を設けるかどうかの判断を自治体に委ねたりすることなどは、「地方分権」に名を借りた責任放棄、転嫁としか言いようがない。
さらに、景気、経済、金融不安対策を図るとした第2次補正予算の今臨時国会への提出が見送られる見込みであるが、企業業績の悪化、非正規雇用労働者の解雇、切捨て、就職内定の取消しなど、一段と厳しさが増す経済に真剣に取り組んでいるとは言えず、国民の目線からは理解できないばかりか、不信が一層増す状況にある。
定額給付金を巡る迷走や第2次補正予算提出先送りという麻生内閣の政治姿勢を含めて、所見を問う。
知事は麻生内閣の政治姿勢をどのように受け止めているのか。
(2) 県内の雇用情勢について
定額給付金といういわば処方萎による対応も必要であるが、それ以前の課題として健康な体力作りが求められる。にもかかわらず厳しい経済環境から、企業が相次いで倒産し働く場そのものが奪われ、正規、非正規雇用を問わず人員整理、解雇という波が押し寄せている。 本県においても、今治大丸の閉店により従業員などが解雇され、また、ハリソン東芝ライティング(株)では派遣社員が削減されるなど、雇用、生活への不安が増大しているが、これらは政府の失政によるものと考える。
今回の今治地域の大規模な雇用調整を含め、県内の雇用情勢をどのように認識し、どう対応していくのか。
2 衆議院小選挙区の区割りと政治参加の保障について
(1) 行政区と選挙区が異なる問題
選挙区の定数見直しについては、平成12年の国勢調査の結果に基づき審議、勧告がなされ、14年に都道府県別の小選挙区定数5増5減、比例代表選出議員の各選挙区において選挙すべき議員数も1増1減とする法律改正が行われている。
また、法改正論議の中で選挙区の見直しと市町村合併との関係について、「合併の動向は十分考慮されている」、「結果としてやむを得ない」とする意見が出される一方で、「市町村合併特例法の期限が切れる平成17年3月時点では、行政区画が大きく変わる可能性があり、10年ごとの国勢調査を待つのではなく平成17年に行われる簡易調査によって区割りの勧告を行うべき」などの意見も出されている。
本県の小選挙区の区割りに目を向けると、一区と二区の区割りは混乱しており、特に旧北条市や旧申島町については、住民に説明してもなかなか理解してもらえない状況にある。
行政区と選挙区が異なることは、決して好ましい状態ではない。衆議院議員選挙区画定審議会設置法第4条第2項により、審議会は特別な事情があると認めるときは、10年ごとの国勢調査を待たずに勧告ができることとなっており、自民党の選挙制度調査会では、公職選挙法の改正事項が確認され、議論が始まろうとしている。
行政区と選挙区が異なる現状をどのように認識しているのか。また、選挙区画定審議会に対して調査、勧告を求めるべきと考えるがどうか。
(2) 選挙制度の問題について
憲法前文において「国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し」と謳われ、国会議員を選挙する権利に関する記述は第43条、第44条に、また、地方公共団体の長及びその議会の議員などに対する選挙権については、第93条において 「地方公共団体の住民が、直接これを選挙する」と規定されており、選挙権の行使はまさしく民主主義の原点であり原則であると考える。
ところが、最近の国政、地方公共団体における選挙の投票率を見た時に、これで良いのかと、反省とともに将来に不安を抱くのは私だけではない。先の衆議院区割り問題や選挙制度全般にわたって、抜本的な改善が求められているのではないかと思う。
現行選挙制度の課題や本県における投票率の現状をどのように認識しているか
(3) 投票所について
県内では、市町村合併を受けた2度目の選挙が各地で行われているが、有権者からは投票したいができないという声を聞く。
昨年の2月議会で赤松議員が、知事選の低投票率に鑑み投票所数の減少を指摘した。宮窪町の早川集落では、バスの便も少ない中で隣の集落まで投票に行かなければならず、吉海町の津島という離島では、島の投票所がなくなり船に乗って行かなければならなくなったと聞く。
先の赤松議員の質問に対し、本会議では、「投票管理事務の合理化を図るため統合したところもあったと思われるが、選挙人の利便も設置の判断材料とするよう市町に周知したい」との答弁があった。
投票所の減少により投票に行きたくても行きにくいという県民の声を聞くが、選挙権の行使の観点からどう応えていくのか。
3 森林保全について
(1) 緑の少年団について
緑の少年団は、昭和35年に国土緑化推進委員会が 「グリーン・スカウト」の名称で、緑化を実践する少年団の結成を呼びかけたことに始まり、昭和44年、秋田県が少年団の結成について提案し各県での結成が進んだと聞く。また、昭和50年代に都道府県連盟の組織化がなされ、平成元年、みどりの日が制定されたのを機に、全国緑の少年団連盟が設立されている。
本県での緑の少年団の結成は昭和48年で、現在では学校単位の団結成を中心に約9,500人が参加活動に取り組んでいると聞く。小さい時から緑に親しみ、活動を通じて森林の役割や大切さを理解することは意義ある取組みであると考える。
育樹祭の成功を今後につなげる取組みとして、緑の少年団全国大会の受入れなども検討してはどうかと考えるが、併せて所見を問う。
育樹祭を経験した緑の少年団の今後の活動に対して、どのような期待を持っているのか。
(2) 生徒、学生と森林との関わりについて、どのような取組みを行っているのか。
(3) 竹林侵入対策
森林の放棄、竹林の繁茂、侵入の問題が心配されている。県においては、平成13年度を「森林そ生元年」と位置づけ、流域を指定し除間伐に取り組むとともに竹の侵入対策に取り組んできた。松山市石手川流域での整備は進んでいるが、まだまだ竹侵入への対策が必要な箇所が目につく。現状認識を含めて問う。
県内における竹侵入対策について、どのように取り組んでいるのか。
4 防護柵などの改修、安全対策について
(1) 橋梁防護柵の安全対策
国土交通省では、歩道つき橋りょう上の防護柵のあり方について、直轄国道を対象として実態調査を行い、基準より弱い防護柵が全国で416か所あったとして対策に着手したほが、二次被害の対象となる路外の施設、縁石の高さ、歩道幅員などを勘案し優先度の高いものから車両用防護柵設置など転落防止のための対策を講じるとしている。
これに関連して、平成19年2月議会で県管理道路における歩道つき橋りょう防護柵の現状を質問したが、歩道つき橋りょうは470橋、うち事故現場と同様の歩道の外側に車の転落防止を目的としない歩行者用・自転車用の防護柵を設置している橋りょうが約40%あり、今後、検討結果を踏まえて安全性の向上に努めるとの答弁があった。
安全性の向上に向け、橋りょう防護柵についての国の基準、方針が示されたことを踏まえ、今後、どのように安全対策を進めていくのか。
(2) 道路斜面等の防災対策
山間地や急傾斜地など防災対策を必要とする地域や地点が多く存在する本県では、道路に接した斜面での土砂崩れなど、災害が発生した後の復旧対策などが十分に取られておらず、二次災害をも引き起こすのではないかと心配する。特に、生活交通の主要な路線や災害時には、救急輸送や救援物資搬送など大動脈となる路線も含まれており、早急な対策が講じられるよう願う、現在、県管理道路において、本復旧ができず仮設防護柵で急場をしのいでいる箇所が40を超えていると聞くが、このような現状で県民の安心を保障することとなるのか疑問である。
道路斜面等の防災対策の現状と今後の整備方針はどうか。
(3) 防護柵以外の安全対策について
ふたみシーサイド公園において防護柵が損壊し転落するという残念な事故が発生した。県では、事故発生を受け、県管理の土木施設174か所を緊急点検したところ14施設17か所で損傷があった。県の説明では、「目視では分からない場合でも内側が腐食している箇所があった。打診検査も取り入れたい」としているが、腐食し分断されている箇所があっても、なかなか改修されなかった場所もあり、抜本的な対策が求められている。
防護柵以外の橋りょうやトンネル、河川堤防などにおける安全対策の現状をどのように認識しているのか。また、今後どのように取り組んでいくのか。
5 道路占用料について
国や県などが管理する道路においては、道路法及び施行令、また、条例によって占用料が定められている。占用料は、公共のものである道路を継続的に使用するごとによってその占用者が受ける利益を徴収するという対価説に墓づいて設定されている。
国土交通省においては、「道路占用料制度に関する調査検討委員会」報告書による提言を受け、今年度から道路施行令を改定し新たな占用料単価に基づき占用料を徴収していると聞く。
道路価格の考え方、使用料率を新たに設定する必要性などを基に算出された占用料は、全国的な地価水準の下落を踏まえたものとなっており低下している。
本県においても、道路占用料徴収条例を定め、特に必要があると認めるときを除き、道路を占用することによって利益を得ている企業などから占用料を徴収している。国土交通省において改定に至った経過を踏まえ本県の現状も精査する必要があるが、全国的な地価水準の下落傾向を見ると道路占用料の引下げが妥当であると思う。
道路占用料について、改定すべきは改定するということが公平な県民サービスの提供となるのではないかと考えるがどうか。
6 子どもの死亡率について
厚生労働省の研究班の調査結果によると、平成17年と18年に死亡した1歳から4歳の子ども2,245人を対象として、詳しい死亡の状況を調べたところ、交通事故や転落などで死亡した子どもの69%にあたる414人が、子ども専用の集中治療室といった高度な救急救命医療の体制が整っていない小規模な医療機関に搬送されていたとのことである。また、事故死した子どもの死亡率を都道府県別に1歳から4歳の人口1,000人当たりで見ると、最も低い福井県が0.03であるのに対し本県は0.23で最も高く、7.7倍の差があるとしている。
調査に当たった大阪府立母子保健総合医療センターの藤村正哲総長は、「多くの子どもが専門的な医療を受けないまま亡くなっている現状が明らかになった。大学病院や子ども病院を中心に子ども専用の集中治療室を早急に整備する必要がある」と指摘している。
本県においては、周産期医療の充実は図られてきたが、過去に議会で質疑のあった子ども病院などの取組みの遅れが指摘されたものであり、反省の余地があるのではないかと考えさせられる。
本県の子どもたちを取り巻く医療環境の現状と課題についても、併せて所見を問う。
子どもの死亡率が高いという調査結果に対してどのような所感を持っているか。
渡部浩議員(自由民主党)の一般質問(大要)
1 市町への権限の移譲状況について
本年5月、地方分権改革推進委員会は、政府に対して 「生活者の視点に立つ『地方政府』の確立」を副題とする第1次勧告を行った。この勧告の柱は、基礎自治体である市町村の自治権の拡充であり、「基礎自治体優先の原則」にのっとり、都市計画やまちづくり、福祉、医療など多方面にわたる359の事務を都道府県から市町村へ移譲すべきとしている。
これらの事務は、各省庁での検討を経て、平成21年度中には、新分権一括法に位置づけられ、市町村へ権限移譲ということになるが、これらの事務権限に加えて、都道府県が独自に権限移譲を進めている地方自治法上の事務処理の特例制度の活用についても、併せて勧告がなされている。
この事務処理の特例制度は、先の第一期地方分権改革の中で、地方自治法が改正され、知事の権限に属する事務を、条例によって、市町村で処理することができるようにしたものであり、地域の実情に応じた行政運営ができるといった観点から、全国的にもその活用が進んでいる。
合併により規模や行財政能力が拡大した市町村が、住民に最も身近な総合的な行政主体として、地域の課題を自ら解決していくことは、まさに地方自治の基本である。
本県は、市町への権限移譲に積極的に取り組み、住民サービスの向上につながる多くの事務を市町に移譲するなど、権限移譲の先進県といえる。
去る10月6日から15の市町に移譲した 「パスポートの申請受理と交付に係る事務」は、これまでのように、市町の窓口で戸籍謄本を取って、県の窓口でパスポートを申請するという二度手間をかけず、市町の窓口だけでワンストップで手続きが全て完了する住民にとって実に有り難い事務である。更に、市町の考え方次第では、支所でもパスポートの手続きができるようになるとも聞く。
県民の利便性の向上の観点からも、こうした市町への権限移譲がより一層進むことを、大いに期待しているところであるが、一方で、各市町の取組状況には、厳しい財政状況などの問題からバラツキが生じているとも聞いており、市町への権限移譲に当たっては、その財源に関して十分な措置が確実になされることが必要不可欠ではないかと思う。
本県における市町への権限移譲の状況はどうか。また、今後どのように取り組んでいくのか。
2 男女共同参画社会づくりの取り組みについて
国においては、男女共同参画推進本部を設置し、強力な体制のもとに、国をあげて様々な取組みがなされている。本県においても、愛媛県男女共同参画会議の設置、「愛媛県男女共同参画計画~パートナーシップえひめ21~」の策定、愛媛県男女共同参画推進条例の制定と、男女共同参画社会づくりのための取組みを積極的に進めてきた。
そのような中で、先日、知事の選挙公約でもあった、県の審議会への女性委員の登用率を平成22年度末までに40%以上にするという目標が、2年6か月も前倒しして達成されたとの新聞記事を目にした。
内閣府の調査によると、県の審議会等における女性委員の割合が40%を超えているのは本県を含めて6県のみであり、本県は今や全国有数の男女共同参画先進県となった。
しかし、県の取組みに比べて、市町を中心とする地域での取組みが十分には進んでいないことが少し気がかりである。
県で進めている男女共同参画社会づくりへの取組みを、地域レベルにまでいかにして浸透させていくかが今後の課題ではないかと思う。
また、男女共同参画社会づくりに向けた取組みは、あらゆる年齢層を対象とすべきではあるが、特に、次代を担っていく若者世代への働きかけが重要かつ効果的であると思う。
今後、本県の男女共同参画社会づくりへ向けた取組みをどのように推進していくのか。
3 不妊に悩む方々に対する支援について
少子化は、家族や家庭に対する国民意識の変化をはじめ、未婚化や晩婚化の進展、子育てに対する経済的・精神的な負担感の増大、雇用形態等の多様化による将来への不安感など、いろいろな要素が重なりあった結果だと認識する。
これら複雑に重なり合った要因により、全国的に少子化傾向に歯止めがかからない状態が続いており、これといった決め手が見出せない中、国をはじめ各自治体もあの手この手の施策を講じている現状にある。
県においても、「えひめ・みらい・子育てプラン」に基づき乳幼児医療費の公費助成や放課後児童クラブの運営に対する助成をはじめ、「三浦保」愛基金を活用した結婚支援センターの開設など、様々な少子化対策を実施している。
そのような中で、子どもが欲しいにもかかわらず、なかなか子どもができない夫婦に対し、不妊治療は大変有効な手段であると考える。知人の話によると、不妊治療に要する費用は非常に高額であり、また、何回も治療を受ける人もいると聞く。そのような治療費の一部に、国、県の助成が行われていることに対し、大変ありがたく感じている。
不妊で悩む多くの夫婦が、気軽に治療を受けられ、子どもを授かるようになれば、少子化対策になるだけでなく、子どもが欲しいと願う夫婦にとっては、生きる喜びや家庭生活の充実にもつながっていくものと固く信じる。
不妊治療助成事業は、どれくらいの実績があり、これにより妊娠された人の割合はどれくらいか、併せて問う。
今後、不妊に悩む方々に対する支援にどのように取り組んでいくのか。
4 産業の振興について
昨年来からのエネルギーや原材料価格の高騰等により、農林水産業のほか地域の中小・零細企業の疲弊は著しく、高齢化の進展等とも相まって、都市と地方の格差をますます拡大させる要因にもなっており、農林漁業を含む地域産業全体のバランスある育成・発展を図ることが、地域経済活性化の根幹であり、急務となっている。
とりわけ、低迷が長引く農林水産業にとっては、近年の 「食の安全・安心」意識の高まりや世界的な穀物需給のひっ迫による国産回帰の動きのほか、外食や中食など食の外部化の進行、地産地消ニーズの高まりなどの情勢変化を大きなチャンスとしてとらえ、農林水産業を 「儲かる産業」へと転換させなければならないと考える。
(1) 農商工連携事業について
国においては、地域経済の中核をなす中小企業者と農林漁業者が元気を取り戻すことが魅力ある地域社会を構築するとして、双方の連携による所たな事業展開を支援する農商工等連携促進法を、本年7月に施行した。
まさに時宜を得た取組みであり、従来の縦割りではなく、地域の基幹産業である農林水産業と商工業者が連携し、お互いの経営資源を活用することにより、相乗効果を発揮した新商品の開発や販売戦略を支援しようとするもので、特に本県のように優れた農林水産物が豊富に存在し、かつ食品関連産業が集積している地域にとっては、極めて有効な政策であると思う。
先般、県の若手職員による政策提案制度である「えひめ元気づくりプロジェクト」において、「農商工連携促進プロジェクト」として、生産者や商工業者のニーズ調査や革新的な農商工ビジネスプランの作成などが提案され、アイデア賞に選ばれた、との報道があった。こうした試みは大変有意義なものであり、ざん新な発想により大きな成果が出せるよう期待する。
農商工連携による新事業の展開に向けて、どのように取り組んでいるのか。
(2) 食品の輸出促進について
農商工連携により生産される新たな食品や加工品も含め、とにかくモノが売れなくては意味が無い。つまり、県産品の販路が拡大できるかどうかが重要な課題である。
地元西条市では、西条産業情報支援センターと協力して 「食品加工流通コンビナート構想」を掲げ、効率的な集荷・加工・貯蔵により消費地へのタイムリーな供給ができる仕組みづくりに取り組んでいるほか、タイ・バンコク市内のデパートで四国フェアを開催するなど、海外への食品輸出販路拡大にも取り組んでいる。
世界的な日本食ブームの中で、とりわけ大きな市場を抱える中国などに対する販売ルートを開拓するため、食品関連産業の積極的な海外販路の拡大について、県としても支援していく必要があると考える。
県内産食材の販路拡大にも直結する食品関連産業の輸出促進については、どのように取り組んでいるのか。
5 子どもの情操を育む
本年1月の中央教育審議会答申において、小学校に入学したばかりの児童が落ち着いて教師の話を聞けず、友達と騒いだり教室を歩き回るなどにより授業が成立しない、いわゆる小一プロブレムや学級崩壊などに見られるような自制心や規範意識の希薄化、問題行動、いじめ、自殺など、子どもたちが直面する心の課題が指摘されている。
学力の維持向上とともに、こうした子どもたちの心の課題への対応が、今まさに求められていると考える。
戦後約60年ぶりに改正された教育基本法においては、「豊かな情操と道徳心」を培うことが教育の目標の第一に掲げられた。まさに、子どもたちの心を耕すこと。心の活力を高めるための「心の教育」の充実、とりわけ情操教育の充実こそが必要不可欠ではないかと思う。
子守唄や童謡などを聞いたり口ずさんだりする幼いころの安らぎのある穏やかな生活経験が、情緒の安定した思いやりのある人格形成によい影響を与え、子どもたちの心や感性を豊かに育むことにつながると考える。
一方、読書もまた、知識が豊富になるだけでなく、思考力や想像力を高め、登場人物の生き方や考え方を通してさまざまな感情を追体験でき、子どもたちの心を豊かにしていくと思う。小中学生の時期に読書に親しむことは、子どもたちの心に豊かな情操を育み、人としてよりよく生きるための基盤となると考える。
童謡・唱歌に触れる機会や、ゆっくりと読書に親しむなど、優れた芸術・文化を取り入れた教育や読書活動を推進することが、子どもたちの豊かな情操を育むために欠かせないものであると確信する。
小中学校において、子どもたちの豊かな情操を育むために、どのように取り組んでいるのか。
6 子どもを犯罪から守る
全国的に子どもが凶悪な犯罪の被害者となる痛ましい事件が相次ぎ、県民は不安を募らせている。
本県においても、強制わいせつ事件や前兆事案ともいえる声かけ事案、不審者通報などが多発しており、子どもの健やかな成長を育む社会環境が失われつつあるのではないかと危惧する。
これらの犯罪につぃては、事件発生時の早期検挙の徹底を図るとともに、前兆事案についても見過ごすことなく捜査を徹底することが必要であると考える。
また、事件に至る前段階の未然防止のための活動も大切であり、地域住民に対し、犯罪の発生状況など警察が保有する情報を可能な限り早く、しかも広く提供し、警察と地域住民とがこれらの情報を共有することにより、両者が一体となった防犯活動を進めていくことも重要と考える。
さらに、インターネットや携帯電話などの普及により、生活が便利になる一方で、出会い系サイトの出現や、児童買春、児童ポルノといった子どもが性の対象とされる犯罪が多発し、大きな社会問題になっている。
特に、提供や頒布等を目的としない児童ポルノの単純所持については、法律上野放しで、唯一奈良県が条例で罰則を課している状況であり、このままで良いのかと強く危惧する。
これらの犯罪については、警察による強力な取締りとともに子どもの規範意識の醸成に向けた活動や、環境浄化活動を更に積極的に推進していく必要があると考える。
子どもを犯罪から守るために、今後どのよぅに取り組んでいくのか。