本会議論戦(大要)
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2009年2月定例会
以下は、2009年2月26日の県議会本会議における、各議員の代表質問の大要です。
篠原実議員(自由民主党)の代表質問(大要)
1 県財政の見通しについて
(1) 国の1次補正予算、2次補正予算、21年度予算では、地方活性化のために地方交付税や雇用対策等様々な増額措置がとられているが、世界同時不況の下、法人関係を中心に税収落ち込みが相当あるのではないかと危惧する。地方を活性化させるための増額措置が何十億円単位でなされても、税収の落ち込みが著しいものであれば、増額分が消し飛んでしまい、地方自治体が前向きに活性化対策を講じることが難しいのではないかと思う。
21年度の歳入の見通しはどうか。
(2) ここ数年、県民に痛みを強いながら懸命に取り組んでいる財政構造改革ではあるが、財政再生団体に転落しかねない危機にあるという状況には何ら変わりなく、財政状況の抜本的な改善には至っていないのではないか。
また、選択と集中という政策展開であるが、投資的経費の抑制、大規模事業の凍結等、財政出動をしなければならない課題が多くあるにもかかわらず、歳出抑制にしか舵をきれないというジレンマの中で、予算編成は相当厳しいものがあったのではないかと推察する。財政構造改革最終年度として予算編成に取り組んだ21年度当初予算をどう総括するのか。また、特に留意した事項は何か。
2 地方局の充実強化について
市町村合併の推進により70市町村が20市町になった。その成果については様々な評価があるが、地方分権の進展、少子高齢化、地域ニーズの多様化等今後の基礎的自治体の使命を考える時、避けて通ることのできなかったものである。どの市町も職員数の削滅、行政改革等に必死に取り組んでいる。
県でも、本庁の組織改編、試験研究機関の見直し、公の施設の再検討、地方局の再編等、痛みの伴う機構改革に取り組んできた。特に地方局の再編は永年の課題であったが、地方局がなくなる地域にも配慮しながら、5局体制から3局体制にした。機能や権限が強化されつつある市町に対応していくためにも、より広域的な調整能力や専門的で高度な行政執行能力が要求されることになる。地方局の果たさなければならない責務は大きいものがあり、今後それは増大していくと予想され、地方局勤務の職員の意識改革がより重要であり、今後は、政策立案能力、総合調整能力が求められる。
20年度予算に計上された新ふるさとづくり総合支援事業等は、目的に沿った事業展開がうまく機能したとは言い難い結果となった。今後は、地域政策懇談会等において地域の特性を生かした意見や要望を吸い上げ、地域戦略推進会議において地域振興重点化プログラムに反映すべく議論を積み上げていかなければならない。21年度予算の地方局直接予算要求枠については、今後の事業展開を大いに期待している。(1) 今後、地方局の政策立案能力や総合調整能力を高めていくために、どのように取り組むのか。
(2) 地方局の直接予算要求枠をどのように考えているのか。
3 雇用情勢について
景気は一昨年の金融不安に端を発し、昨年は実体経済を直撃し、世界同時不況という事態になった。日本の景気を支えていた自動車、電機関連産業といった輸出型企業では軒並み赤字決算かそれに近い決算が予想されており、未曾有の景気悪化が懸念されている。
政府をはじめ各地方自治体では、緊急雇用対策や経済対策を中心に政策展開がなされようとしている。政府では、安心実現のための緊急総合対策、生活対策、生活防衛のための緊急対策等75兆円に上る景気対策を講じており、国の2次補正予算、21年度予算が一刻も早く実行されることが望まれる。
県下の雇用状況を見ると、有効求人倍率は0.76倍で前年同月を0.11ポイント下回り、新規求人数は前年同月比で6.3%減少している。特に製造業、卸売・小売業等の新規求人数は30%を超える落ち込みである。その数値は、派遣職員等が他県に比較して少ないと言われている本県においても、雇用不安が大きくなっていることを証明している。
県は、国の1次補正予算、2次補正予算を活用し、また、緊急雇用対策本部を設置して緊急雇用のつなぎ対策、住居支援、生活支援、相談、要請活動など積極的に対応しており、これは不安を抱えて生活している県民にとって心強いものとなる。特に離職者緊急生活資金や就職安定資金融資制度は弾力的に運用され、対象者にとって有効、効果的に活用されることを切に望む。現在の県下の雇用情勢をどのように認識しているのか。また、厳しさが増すと予想される雇用対策にどのように取り組んでいくのか。
4 農商工連携の推進について
景気は民間が元気にならなければ始まらない。県内では、中予地域、東予地域が南予地域をカバーしてきた。南予地域が元気にならなければ、本来のバランスの取れた発展につながっていかない。
農商工連携の取組みは、南予活性化シンポジウムや南予活性化農商工連携交流会等、南予地域そして本県の活性化に向け、活発な活動がなされているが、その成果が目に見えてきたというところまでには至っていない。そのような中、昨年5月16日に「農商工等連携促進法」が成立した。1次産業と流通業者、新たな商品化を目指す中小企業者がタッグを組んで、市場性を有する商品やサービスの開発、また、販路拡大を図ろうとする事業を、資金面や税制面でバックアップするものである。
農林漁業は我が国にとって重要な産業であるとともに、食料の安定供給という国民生活の安定のために不可欠な役割を担っている。世界的人口の増加という現実を踏まえ、食料自給率の向上は国民的課題であるという認識がもっとなされなければならない。
このような中、農林漁業者と中小企業者がそれぞれ単独では実現することが難しい新商品や新役務の開発等において、それぞれの経営資源を相互に補完しあうことで、近年の市場環境の変化に適切に対応し、双方の成長、発展を図るというこの事業は極めて有効である。昨年7月に法律が施行されて以来、県内において3件の事業認定がなされているが、民間が主体となって多くの事業認定の申請がなされていくようになれば、明るさが見えてくるのではないか。先月、九州の農商工連携がなされている団体を視察した。印象に残っているのが 「官が主導していては長続きしない、会議ばかりでは駄目で、人間そのものを理解しあわなければならない」という話であり、月に一度の会合は必ず飲食を伴う会にしているとのことである。(1) 農商工の連携を図り、農林漁業者と中小企業者双方の活性化を目指して、どのような施策を展開しようとしているのか。
法律に基づく連携事業の認定を受けるために、どのように取り組んでいるのかについても、併せて問う。
(2) 農商工連携は本県の将来にとって欠かせない大事な施策であり、県財政の厳しい中で短期的な事業として終わらせるべきではない。
農商工連携は必要な財源を確保し、長いスパンで取り組んでいくべきものと考えるがどうか。
5 愛媛の森林整備計画について
森林が果たしている役割は人間の生活にとって大きなものがある。世界中が取り組んでいる地球温暖化防止をはじめ、水源涵養、山地災害防止、木材生産、自然とのふれあい等の保健文化的機能等、挙げればきりがない。昨年、皇太子殿下にご臨席頂き、盛大にかつ愛媛らしさを前面に出した育樹祭が行われ、県民の森林に対する関心も大いに高まっている。
一方、森林整備の担い手である林業の人的資源は非常に厳しいものがある。木材供給量の8割が外国産である。私が子供の頃には、町の至る所で製材所の鋸の音が聞こえていたが、現在、その数の減少も著しい。林業及び製材等木材に関わる人口の滅少は、森林の荒廃につながっていく。
知事は平成12年に第3次愛媛県総合林政計画を策定し、各種施策を展開してきた。特に公共建築に積極的に木造化を推進し、県民に木の温もりある建物の良さをあらためて認識してもらうことができた。
「県民参加による新たなえひめの森林・林業の創造」を基本理念として計画された愛媛林政計画も、目標年度まで2年を残すのみとなった。(1) 各種取組みの実施には、財政的に相当の苦労はあると思う。
林政計画の達成に向けて取り組んできた各種施策の総括的評価について、現時点でどう認識しているのか。
(2) 多面的な森林整備と産業としての林業の振興に向けた施策展開の充実強化にどう取り組んでいくのか。
6 愛媛県食の安全安心推進条例について
昨年12月県議会において、この条例は議員提案の条例として議員各位の審議を経て成立した。今後、社会状況の変化等を見ながら、検討しなければならないことが起これば、改正していくことも必要であると思っている。
この条例は、食品の安全性及び食品に対する安心感の確保に関し、基本理念を定め、県及び食品関連事業者の責務や県民の役割を明らかにするとともに、食の安全安心のための施策の基本となる事項を定めることにより、食の安全安心に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって県民が健康で安心して暮らすことのできる社会の実現に寄与することを目的としている。
基本理念を定めた第3条では、食の安全安心は、このために必要な措置が県民の意見に十分配慮しつつ科学的知見に基づき講じられるとともに、県、県民、食品関連事業者その他関係者相互間の信頼と理解の下に行われなければならないと規定しており、この信頼と理解こそが一番重要なポイントである。食品に表示されたものが消費者にそのまま受け止めて頂くという、当たり前のことが当たり前として行われることが大事なのである。
また、この条例は知事に、食の安全安心に関する基本的な方向、措置に関する事項、施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項を定めるよう、推進計画の策定を求めている。そして、同計画を定めるに当たっては、知事に対し意見を述べさせ、食の安全安心に関する重要な事項を調査審議させるため、愛媛県食の安全安心推進県民会議の設置も義務付けている。
今、食のあらゆる分野で県民の信頼が揺らいでおり、農林水産業が本県にとって重要な基幹産業であることを思う時、この条例が県民に一刻も早く理解され、「愛媛でつくられた物はそれだけで安心できる、愛媛で食べた物は何にも心配がいらない」という信頼を勝ち取らなければならない。(1) この条例に対して、知事はどのような感想を持っているのか。
(2) この条例に沿って、食の安全安心の実現に向け、今後どのように施策展開をするのか。
7 警察活動について
警察庁が発表した昨年の犯罪情勢によると、全国の刑法犯認知件数は平成14年をピークに6年連続減少し、数字の上では治安は改善されつつあるが、社会的反響の極めて高い凶悪事件が続発しているのが現状である。
県内でも同様に、刑法犯認知件数が減少している中で凶悪事件が相次いで発生し、振り込め詐欺被害も続発するなどしている。さらに本年1月には、殺害された女性が松山市内の山中に遺棄される事件や、四国中央市の飲食店での強盗等の凶悪事件が発生しており、県民の体感治安が回復するまでには至っていないのではないかと感じている。
県警では、昨年から、殺人等凶悪事件の具体的な検挙目標を数値で公表するなどしており、本年も同様に公表したと聞く。また、5月21日からは裁判員裁判制度が始まり、警察捜査の結果が直接国民の視点から検証されることから、警察にはより一層の適正な捜査手続が求められている。
こうした情勢に加え、日本経済は厳しい状況が続いており、雇用情勢も好転の兆しを見せていない。特に最近は不安定な政治動向と相まって、人々の間には漠とした社会不安が広がり始めている。良好な治安を維持する上においても、警察が不測の事態に的確に対応するための万全の備えをする必要があるのではないか。(1) 平成20年の県内における犯罪概況等の治安情勢はどうか。
(2) 安全で安心な愛媛づくりの実現に向けた県警の今後の取組みはどうか。
横山博幸議員(民主党)の代表質問(大要)
1 財政問題について
本県の財政は、地方交付税が減らされてきたことや、1990年代の前知事時代に建設された大型施設の借金返済などもあり、ここ5年ほどで急激に悪化していることに加え、県内経済が後退局面を迎え、企業収益の落ち込みが顕著になっていることなどから、来年度当初予算の県税は、今年度当初予算と比べて300億円減少するなど、厳しい状況が続いており、事務事業削減や給与カットなどの歳出抑制や県有地売却などの歳入確保を講じても多額の財源不足を埋めきれず、基金の取り崩しでしのがざるを得ないとのことである。
(1) 国直轄事業負担金制度について
報道によれば、国が計画、実施する道路やダムなどの建設費や維持管理費の一定割合を地方が負担する国直轄事業負担金制度について、36都道府県が 「国が全額負担すべき」「地元に事業内容の決定権がない」などと問題視しており、事業決定に十分に関与できないまま負担を強いられる同制度に地方側の不満は強く、地方分権を目指す全国知事会からも、制度の在り方について見直しを求める声が強まるのは必至である。
また、負担の重さについても地方側は問題視している。国直轄事業で国道やダムを整備すると、地方は建設費で約3分の1、建設後の維持管理費も半額近くを負担する必要がある。本県においても、今後一段と具体化してくる山鳥坂ダム事業では、多額の負担を強いられる見込みであり、賛否両論ある中で、将来に問題を残さないか懸念されるところである。
大阪府の橋下知事は、国土交通省とじか談判し、平成20年度の負担金を2億5千万円減額させたとのことである。国直轄事業負担金制度についての見解はどうか。また、国に対し具体的にどのような要望を行っているのか。
(2) 将来負担比率について
報道によると、財政の健全性を判定する指標の一つである将来負担比率について、全国の自治体の状況を分析した結果、地方債残高など自治体が抱える借金約200兆円に加え、退職手当の支払い見込額が25兆円に上るなど、これまで明らかになっていなかったいわゆる隠れ債務は、総額で30兆円に達するとされている。
新たな債務が判明したことで、自治体は更なる行財政改革を迫られるという見方もある。本県の将来負担比率の実情はどうか。また、その対策はどうか。
2 地域経済対策について
厳しい財政状況を打開するためにも、県内経済を立て直し、地元企業が収益を上げ税収が向上するよう、積極的な対策を講じていく必要があると考える。
(1) 政府は、地域活性化等に資するきめ細かいインフラ整備等を進める平成20年度2次補正予算において地域活性化・生活対策臨時交付金を創設し、地方単独事業の経費、国庫補助事業の地元負担分に充当することとした。報道によると、本県には50億円を超える額が交付されるとのことであるが、出来る限り雇用と地域経済への波及効果が大きな事業に振り向けられることを期待する。
本県では、地域活性化・生活対策臨時交付金をどのように活用していくのか。
(2) 国は、平成21年度の道路特定財源の一般財源化に伴い、地域創造交付金を創設し、地方自治体が行う道路整備等の事業費を原則55%、財政状況に応じ最大70%まで補助することとしている。交付金を自治体が受け取るためには、道路事業と関連する事業の実施計画を作成、国土交通省に提出する必要がある。
本県における地域活力基盤創造交付金の使途の考え方ほどうか。また、国に対し、どのくらい予算要望を行うのか。
(3) 県業務を発注する際、地域経済の活性化に結びつけていくためには、県内業者への発注を優先的に進めていくことが肝要である。
本県土木部の発注実績を過去4年間で見ると、建設工事については、全体の93%から96%が地元企業への発注となっており、県内業者への配慮がうかがえるが、道路や橋りょう設計等の建設コンサルタント企業への委託業務については、県内業者への発注率は62%から64%と、建設工事と比較し、未だ低い発注率で推移している。業界関係者によると、県OBの県外業者への天下りが、その要因であるとの多数の批判の声も聞く。建設工事に比べ、測量・設計等コンサルタント業務の県内業者への発注率が低いのはなぜか。
(4) 中国・四川大地震では、四川省だけで約6900棟の校舎や体育館が倒壊した。文部科学省によると、国内では震度6強の地震で倒壊の危険がある小・中学校施設は全国に約1万棟あるとのことである。
学校施設は児童生徒にとって、1日の大半を過ごす学習・生活の場であるとともに、地域住民にとっては、災害発生時の避難場所としても重要な役割を担うなど、その安全性の確保は極めて重要となっている。そのため、発生の恐れがある大規模地震に備え、耐震性が低いとされている昭和56年度以前の建物の耐震化を計画的に推進していく必要がある。
平成20年6月に改正された地震防災対策特別措置法では、公立の幼稚園、小学校、中学校などの校舎などについて、耐震診断結果を建物ごとに公表するよう義務付けられたが、先般の報道によると、本県は、13.6%と全国で下から2番目であった。県内自治体における公立学校の耐震診断結果の公表率が全国でも下位にある理由は何か。また、公表の目途は立っているのか。
3 定額給付金について
財政制度等審議会は、平成20年度2次補正予算案に盛り込まれた定額給付金を撤回し、2兆円の使途を見直すよう、異例の注文をつけた。また、小泉元総理も、予算関連法案の衆議院再議決には欠席する意向を表明している。
給付金は、給付総額が2兆円に上るとされているが、それだけの額を使えば、派遣社員の年収を一人200万円とすると1年間で100万人の雇用を創出できる計算になり、保育園の待機児童も大幅に減らせる可能性があるなど、より有効に活用する方策があるのではないかと考える。
政府は,定額給付金の目的として、生活支援と景気対策の2本柱を掲げているが、給付金は、一番必要としている人たちに届けるのが一番難しいと言われており、経済効果も未知数で実効性は不透明なままである。
また、総務省によると、給付に要する事務費は、自治体ごとに必要な共通経費14万1千円に加え、申請書の郵送料や給付金の振り込み代などで一世帯当たり1,192円になるとされ、825億円もの予算が計上されている。(1) 給付金の支給については、なお多くの課題が残っている。例えば、住民票の場所に住んでいないホームレスの方や家庭内暴力の被害者で世帯主である加害者から離れて暮らす人も、受け取れない可能性が指摘されている。
給付事務は、本来は国が責任を負う法定受託事務であるべきだが、実際には市町村の自治事務として押し付けられており、昨年12月に県が行った市町担当者向け説明会では、不安や困惑の声が相次いだと聞く。給付手続きを進める上で、どのような問題点があり、どう対処しているのか。
(2) 大阪府の橋下知事は、給付金を受給した府民から寄付を募り、海外の子ども達とインターネットで交流するためのパソコン等を小中学校に導入する構想を明らかにし、「定額給付金を配って終わりじやなくて、有効活用してみませんか、とプランを示すことも行政の役割」と述べている。
給付金の有効活用プランの提示について、本県でも取り組むつもりはないか。
4 天下り問題について
天下りについては、官民の癒着、利権の温床化、天下り先での退職金の重複支払いや業務に不相応な高額給与など様々な問題点が指摘されている。
このため、民主党は、平成19年5月に4法案からなる「天下り根絶法案」を衆議院に提出した。同法案では、国家公務員の天下りを原則禁止する期間を離職後2年間から5年間に拡大し、天下り先の規制対象を営利企業に加えて非営利法人等に拡大した。また、地方公務員についても、離職後5年間、独立行政法人等の役職員は離職後2年間の天下りを原則禁止とした。
一方で、公務員の再就職を一律に禁止してしまえば、個人の就業の自由及び職業選択の自由を不当に制限し、憲法に違反するものであるという問題が含まれていることも認識する必要がある。
いずれにせよ、退職後数か所の職場を渡り歩く「渡り」に対しては批判が高く、法的に禁止する方向へと決定されたところである。(1) 地方行政は国の縮図と言われており、県の退職者の県関連機関を含めた各種団体への天下りが、定期的に公然と行われているようである。
再就職に際して、県のあっ旋、紹介などはあるのか。あるとすれば、天下り先として、どのような機関と役職があるのか。
(2) 今月17日、大洲市議会において承認された国土交通省大臣官房付で前県土木部長の大洲市副市長就任は、まさに天下り的人事であり、大洲市のように副市長一人体制での国職員起用は、極めて異例だとのことである。
大洲市長は、副市長選任の理由として、山鳥坂ダム工事事務所長や県土木部長などの豊富な経験や知識、温厚な人柄を上げ、ダム反対の声を無視しているわけではないとしている。 この人事については、県にも事前に相談がなされたとのことである。前県土木部長の大洲市副市長就任について、その経緯も含め、どのように対応したのか。
5 特別養護老人ホームの入所待機者について
全国の特別養護老人ホームへの入所者は、現在約40万人いるが、入所待機者は、入所者に近い数がいるとのことであり、国が社会保障費抑制策を続けてきた結果、需要の高まりに施設整備が追いついていないのが現状である。
本県では、在宅で待機し1年以内に入所を希望する方が平成20年1月末現在で2,982人、要介護認定者に対する割合は、5.6%とのことである。
報道によると、金沢市が昨年度に行った特別養護老人ホームの入所待機者の実態調査で、半年苛に死亡を理由に入所を辞退した件数が80件もあることが判明した。この数値も、入所の順番が回ってきた人が対象であり、全体の待機者約1,000人で言えば200人ぐらい亡くなっているのではないかと関係者は話している。
このように特別養護老人ホームの増設が進まない中、ヘルパー派遣とデイサービス及び短期宿泊機能を兼ね備えた25人規模の小規模多機能型居宅介護事業所が注目されている。住み慣れた町で、必要な介護サービスを受けながら暮らしていける同事業所の増加が切実に求められると思う。
県は策定中の第4期介護保険事業支援計画において、特別養護老人ホーム入所待機者の実態や小規模多機能型居宅介護事業所の需要増加をどう反映させ、対応していくのか。
また、金沢市のような入所待機者の実態把握を行っているのか、併せて問う。
6 県政運営について
報道によると、知事は、任期満了まで職務を全うするかどうかについて、「体調の問題もあり、バトンタッチできる素晴らしい人材が出てくれば満期まで待つ必要もないか、という思いもある」と述べており、「早ければ平成22年6月県議会で引退表明か」と時期まで予測した記事もあり、驚かされた。本県は、多くの課題を抱えているままであり、これまでの実績がある知事に、最後まで全力で職務を全うしてもらいたい。
知事は、残りの任期における県政運営についてどのように考えているのか。