本会議論戦(大要)
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2009年6月定例会
以下は、2009年6月29日の県議会本会議における、各議員の代表質問の大要です。
本宮勇議員(自由民主党)の一般質問(大要)
1 国の補正予算に対する対応
我が国の景気は回復の兆しを見せず、世界的な景気後退を背景に輸出や生産が大幅に滅少するとともに、雇用情勢や企業の資金繰り等の金融環境も依然として厳しい状況にある等、戦後最大の経済危機とも言える状況になった。
この経済危機を乗り切り、末来への明るい展望をひらくため、麻生総理は4月10日に経済危機対策を決定した。この対策は財政支出が約15兆円に上る過去最大の規模である。
今月17日に政府が発表した月例経済報告では景気底打ちを事実上宣言したが、景気が回復に向かっている実感に乏しい状況である。県内の経済情勢は、企業の撤退や生産調整に伴う人員整理の動きが様々な業種に広がる等厳しさを増しており、また、有効求人倍率が低下の一途をたどる等雇用情勢も悪化している状況にあり、県内経済の回復や地域活性化等を図っていくためには、国の補正予算に的確に対応していくことが求められている。
6月補正予算を含め、今回の国の補正予算にどのように対応していくのか。
2 県立学校の耐震化について
国の地震調査研究推進本部が公表している長期評価によると、今後30年以内に50%から60%の確率で南海地震が発生するとされており、その対策が急がれる。住民の生命や財産を大地震等災害から守ることは、行政の重要な責務の一つである。本県も長期計画の中に「災害に強い県土づくり」を掲げ、県内各施設の震災対策に取り組んでいるが、子どもたちの安全確保を図るため、また、住民の避難場所として活用される観点からも、学校施設の耐震化は喫緊の課題である。
現在の文部科学省の耐震化に係る国庫補助の対象は小・中学校や特別支援学校等に限られており、県立学校の耐震化には巨額の県費負担が必要である。
経済危機対策臨時交付金は公立高校の耐震化にも活用可能と聞く。県立学校の耐震化には、この臨時交付金を最大限に活用し、地方負担の軽減を図りつつ、積極的に取り組んでほしい。
本県における県立学校の耐震化の現状はどうか。また、今後、県立学校の耐震化にどのように取り組むのか。
3 新型インフルエンザ対策について
今回の新型インフルエンザについて、南半球等において予想を超えた地域レベルの持続的な感染が確認されたことから、WHOは6月11日に警戒水準を最高の6に引き上げた。我が国では、4月28日に政府が国外における新型インフルエンザの発生を宣言し、国の新型インフルエンザ対策行動計画に基づく対策本部が設置され、全省庁を挙げての対策が始められた。
しかし、 5月16日に神戸市において海外渡航歴のない新型インフルエンザの感染者が初めて確認され、兵庫県及び大阪府において高校生を中心に多数の感染者が発生した。その1か月後の6月16日には、本県においても2人の患者が確認された。今回の新型イシフルエンザは、強毒性の鳥インフルエンザウイルスに由来するものとは異なり、感染性や毒性は通常の季節性インフルエンザと類似しているとの指摘もあるが、世界各国での状況を見ると、重症化しているケースもあり、感染が繰り返されるうちに強毒性に変異する可能性も否定できないと聞く。 更に、多数の感染者が発生した兵庫県や大阪府では、感染拡大防止や患者の医療の確保に多大な労力を要したほか、学校や保育所の休業、イベントの中止、修学旅行の延期や観光客の減少等、地域の社会経済活動に多大な影響が生じた。これらのことを考えると、万一、新型インフルエンザが本県で流行した場合、県民生活への影響は計り知れないものがあると思う。
また、そのような事態になった場合、県内各地域における公立病院や民間病院の果たすべき役割は平時にも増して大変重要になる。特に地域の中核医療機関である県立病院はその機能を十分に発揮することが期待される。
(1) 県としての対応方針はどうか。また、これまで新型インフルエンザ対策にどのように取り組んだのか。
(2) 県立病院は県民に安全・安心な医療を提供する使命を持ち、感染症等の政策医療に積極的に対応すべきと考える。
県立病院は今回の新型インフルエンザにどのように対応するのか。
4 プルサーマルについて
世界規模でエネルギー需給の構造が変化する時代において、我が国がエネルギーの安定供給を確保するためには、エネルギー資源の価格変動の影響を受けにくい構造とすることが必要であり、長期的視点に立って、省エネの推進、原子力発電の推進、新エネの開発,利用を図っていくことが必要とされている。特に原子力発電はエネルギー安全保障の確立と地球温暖化問題との一体的解決を図る上での要であり、今後とも安全の確保を大前提に基幹電源として推進していく必要がある。しかし、ウランも限りある資源である。プルサーマル計画は、限りあるウラン資源を有効に再利用するものであり、国際的なエネルギー需給の状況を考え合わせると、プルサーマルを是非とも確実かつ安全に推進していかなければならないと思う。
フランスで製造された伊方3号機用MOX燃料21体が5月27日に無事搬入された。先日、電気事業連合会はプルサーマル計画全体の実施目標を5年先送りすると発表したが、四国電力については計画に変更なく、四国電力は来年1月から予定している定期検査でMOX燃料を装荷するとしており、来年2月には我が国で2番目にプルサーマルが開始されると言われている。
プルサーマルの導入に当たっては、これまでも各段階で慎重な安全確認がなされてきたと思うが、国内には事例がないということもあり、県民に不安があることも事実であり、今後より一層の安全の確保と県民の理解促進を図っていく必要がある。県は安全協定に基づきプルサーマルの必要性と安全性を認め、18年10月に事前了解をした。その後2年半が経ち、世界のエネルギー情勢や原子力を取り巻く環境にも変化があったものと思う。
現時点におけるプルサーマルについての県の基本的認識はどうか。また、今後、プルサーマル実施に向けて、どのように安全確認を行っていくのか。
5 フェリー等に対する対策
しまなみ海道等本四架橋や全国の高速道路で土日祝日の乗用車に対する上限1000円のETC割引が始まった。この割引により、観光や物流等の面で本県にも大きなメリットがもたらされているが、鉄道や高速バス等の公共交通機関の利用は軒並み減少し、中でも架橋や高速道路と競合するフェリー航路において影響が大きく出ている。
フェリー等旅客船業界では、近年の燃料価格の高騰による運航コストの増大、景気低迷による輸送需要の減少等により経営環境が悪化し、運賃の値上げや航路の減便又は廃止などが相次ぎ、県民生活に影響が生じている。地域の公共交通機関として大きな役割を果たしてきたフェリー等旅客船が衰退していくことは、単に利便性の低下だけでなく、地域の衰退につながっていくものと危惧する。
県は3月に国土交通省に対してフェリー等旅客船事業者への地方の財政措置に対する支援を要望し、国は全国的な支援要請活動を受けて、今回の国の補正予算にフェリー支援策を含む公共交通活性化のための予算を打ち出した。
経営が悪化しているフェリー等旅客船事業者に対して、国の対応策と連携し、どのような対策を講じるのか。
6 中小企業支援について
県内の中小企業は全事業所の99.8%を占め、地域経済の中核として地域資源や技術の活用、雇用の揚の提供等地元に密着した活動を通じて、地域社会に重要な役割を果たすとともに、本県経済の発展に大きく貢献しているが、様々な経営上の問題を抱えている。
このため、商工会、商工会議所では専門的知識を有する経営指導員等が様々な分野にわたってきめ細かく相談や指導を行う等、地域の中小企業に対する支援施策の実施主体となってきた。
しかし、近年、中小企業を取り巻く社会経済環境は大きく変化しており、中小企業の支援ニーズも創業、経営革新、IT化等、多様化・高度化している。また、地域経済活動の広域化や市町村合併に伴い、商工会等の組織基盤にも変革の波が押し寄せ、県下でも商工会同士等の合併が進展した。
中小企業者に対する支援では、地域に密着した総合経済団体である商工会等が組織基盤の強化を図り、地域住民や地方自治体との連携を深めるとともに、多様化・高度化するニーズに的確に対応していくことが必要である。
商工会等を通じた中小企業支援にどのように取り組んでいくのか。
7 耕作放棄地対策について
農林水産省が20年度に実施した耕作放棄地全体調査結果が4月7日に公表され、全国の耕作放棄地面積は23万1,000ha、本県の耕作放棄地面積は1万443haで全国ワースト5位という報道がなされた。
本県に耕作放棄地が多い理由としては、県内農地の6割を超える農地が中山間地域にある等耕作条件が大変厳しいことに加え、農業者の高齢化や担い手不足が大きな要因であると考えられるが、耕作放棄地の増大は、食料自給率向上に必要な耕作地確保の面から大きな支障となるとともに、国土保全や水源かん養という農地が有する多面的機能を阻害する大きな間題である。
また、病虫害や鳥獣被害の発生を誘発し、隣接農地への悪影響を及ぼすほか、農地の効率的利用を図っていくための面的集積を妨げる要因となる等、営農面で多くの間題も起こしている。更は、廃棄物の不法投棄や景観悪化といった生活環境面での課題も指摘されている。
先人の残した農地を守り、子孫に伝えていくためにも、耕作放棄地化を末然に防止し、農地として再生利用する取組みを官民一体となって講じていくべき時にきている。
本県における耕作放棄地対策について、今回の全体調査の結果を踏まえ。今後どのような対策を講じていくのか。
8 警察官による不祥事について
6月4日、松山南署の刑事第一課に勤務する盗犯係の警察官が岡山市内でひったくり事件を起こし、現行犯逮捕されたというマスコミ報道を聞いた。
犯罪を取り締まる警察官は人並み以上に正義感や使命感を持って業務に当たらなければならない。ほとんど全ての警察職員が住民の安全・安心を守るために、日夜、献身的に努力しているのも事実である。
そのような中、警察官が罪を犯すことは言語道断であり、例え一人の過ちであったとしても、そのことにより警察全体に対する信頼が失われることにつながっていくことを心配する。
特に県警が昨年来組織を挙げて取り組んできた、事件・事故の抑止目標を公約に掲げ、その成果を目に見える形で県民に示すという斬新な活動やその成果に水を差すものであり、県民の一人として強い怒りを感じる。
今回の不祥事をどのように受け止め、今後、県民の信頼回復にどのように取り組んでいくのか。
豊島美知議員(民主党)の一般質問(大要)
1 直轄事業負担金問題について
全国知事会直轄事業負担金問題プロジェクトチームが採択した直轄事業負担金の見直しを強く求めるアピールは、「国土交通省及び農林水産省から開示された平成20年度分の直轄事業負担金の内容は、全国知事会が求めてきた国庫補助事業と同程度の開示水準となっておらず、地方負担金の使途等の妥当性について到底判断できるものではない」とし、「全国知事会としては、国に一層の情報開示を求めていくが、自らが合理的な基準案を作成し、具体的な提案を行っていく考えである」「住民への説明責任を果たすことができる適正な負担範囲に見直しがなされないなら、平成21年度分の負担金については支払えないと考える」と、非常に強い姿勢でこの問題に臨んでいくことを示している。
今後は、自治体が自らの責任において地域の社会基盤の整備や維持管理について決定していく主体であるといぅ姿勢を持つ必要がある。
(1) アピールでは、情報の更なる開示、負担対象範囲の早急な見直し、維持管理費負担金の平成22年度からの廃止、地方意見が反映できる制度の創設と最終的な直轄事業負担金制度の廃止、という4つの事項を強く求めている。
知事は、全国知事会のアピールを踏まえて、直轄事業負担金制度の問題にどのように臨むのか。
(2) 直轄事業負担金の見直しに関連して、市町負担金についての見直しもするべきではないかとの声を聞く。都道府県の中には、市町村に対して十分な説明なしに事業箇所を指定する、明細を欠いた負担金を請求するなど、国と同様の行動をとるケースがあると聞く。
本県では、県営の土木建設事業にかかる市町負担金について、どのような対応をとっているのか。また、今後どのように取り組んでいくのか。
2 DV問題について
5月26日、総務省は配偶者からの暴力の防止等に関する政策評価の結果及び勧告を発表した。配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律に基づく政策が、総体としてどの程度効果をあげているかなどについて、政策評価が初めて実施された。都道府県では27団体が調査対象となったが、本県は含まれていなかった。
今回の政策評価によると、法の制定により一定の効果が発現しているとされるもののひとつに、相談件数の増加がある。法制定後、配偶者暴力相談支援センターが受け付けた被害者からの相談件数の全国の状況は、毎年、右肩上がりに増えている。その要因について、国・地方公共団体・民間団体等の実務担当者は、「これまで潜在していた被害が顕在化するケースが増えている」「配偶者からの暴力に関する通報及び相談についての認知度・理解度が上昇している」とみており、体制整備が進められてきたことによるものとの評価が出ている。つまり、取組みが熱心に進められているところほど、相談件数が多いということになる。
本県の支援センターの相談件数は、平成17年度までは毎年増えたが、平成17年度からは徐々に減ってきており、全国的な状況とは少々違った推移となっている。人口1万人あたりの相談件数も、平成19年度四国4県で見ると、徳島16.8件、香川5.2件、高知4.7件、本県は3.4件であった。
また、平成20年の内閣府の調査では、被害を受けた人で、支援センターに相談したのが1.1%という少なさであり、明らかになった相談件数はDV実態の氷山の一角と言える。そのような中で相談件数が減少しているということは、取組みが停滞しているのではないかと懸念する。
(1) 総務省調査によると、年中無休で24時間電話相談を受け付けているところをはじめとして、夜間や休日等に相談時間を拡大し、相談件数の増加に結び付けている支援センターがある一方で、支援センターの開設時間と同じ受付時間となっているところも半数ほどある。本県では、夜間の電話相談を行っているが、日曜・祝日を除いた夜6時から8時までの2時間のみであり、本年2月に改定された基本計画によると、電話相談の体制の充実を図るとある。
今後、どのように電話相談体制を充実させていくのか。
(2) 一時保護は、DV被害者を緊急に保護するためのものとして、その体制整備が求められる。本県の平成19年度の一時保護の状況は、配偶者からの暴力35件、その他の理由11件で合わせて46件となっているが、一時保護の後の状況では帰宅が16件もある。緊急に保護しなければならないような状況が生み出された後の帰宅というのは、適切であるかどうか不安を感じる。一時保護及び保護施設が不十分である状況は、総務省調査でも意見が出されているが、本県においても一時保護及び保護のための施設が十分であるとは思えない。
一時保護及び保護のための施設の現状はどうか。また、今後の一時保護体制整備の方針はどうか。平成19年度の一時保護後の被害者支援はどのように行われたかも併せて問う。
(3) DV被害者は子どもを伴っての自立となる場合が多く、住宅と仕事の確保は必要不可欠である。
ア 県営住宅への入居優遇の現状はどうか。また、市町営住宅への入居など住宅に関する市町との連携体制はどうか。今後の方針と併せて問う。
イ 被害者が仕事を持って経済的自立を図ることは大変重要である。特に、離婚を成立させることが難しい境遇にあるDV被害者は多く、母子への福祉サービスを受けられない状況の中で、子どもを抱えた生活を強いられている。
就業支援の取組みについて、現状と今後の方針はどうか。
(4) DVに関しては、関わる必要のある機関が広範囲となるので、拠点となる機関の力如何で、DV被害者の支援やDV防止への取組みの実質的な効果が上がるか上がらないかが決まる。拠点となる機関の責任は重いと思う。
今回、改正DV法施行により、市町でも基本計画の策定と支援センターの設置が努力義務となり、県が市町へのDV施策への支援をすることになっているが、その取組みが結果的に県内の各自治体との連携強化につながることを期待している。
DV被害者からの相談及び通報に対して、どのような関係機関とどう連携し、どのような支援をしているのか。また、連携・支援を今後どのように進めていくのか。
(5) 今回改定された基本計画で、「若い世代における交際相手からの暴力の防止」が新たに加わった。いわゆるデートDVと言われているが、構造的には配偶者からの暴力と同じであり、深刻な問題と認識されている。結婚や事実婚未満の若者のカップル間の暴力で、DV防止法の適用外であることから、対策の重要性が高まっている。
本県では、大学生を対象にデートDV防止啓発講座を開催しているが、DV防止教育は、高校生にとっても非常に重要であると考える。
高校におけるDV防止教育を実施してほしいがどうか。
3 高齢者福祉について
(1) 本年3月、群馬県にある高齢者向け住宅で火災が起き10人の犠牲者が出た。この火災は、犠牲者の多くが生活保護受給者であったこと、東京都内からの転居を余儀なくされていたことなどから、一人で生活を続けることが困難な高齢者に対する福祉の谷間の問題が、改めてクローズアップされたものとなった。在宅の介護保険サービスが十分ではないうえ、国が療養病床を削減する方針を示したことなどで、行き場のない人たちが増え、未届施設に流れているとも考えられる。また、特に都市部では未届施設が賃貸ビジネス、貧困ビジネスの温床になっているとの指摘もあるが、現時点では実質的に有料老人ホームと判断することが難しいケースが多いと聞く。今回の火災を受け、都道府県では未届施設の実態調査が行われたと聞くが、調査対象の選定方法について併せて問う。
本県における未届施設の実態調査の結果とその後の経過はどうか。
(2) 宅老所は生活全体を見る介護として介護保険導入前から開設されてきた小規模な介護施設で、民家などを活用した地域密着型の施設である。家庭介護が困難な認知症患者も拒まず、地域住民からも信頼されており、家庭的な小規模運営で、自宅での生活環境に近いケア方式をとっていることから、評価の高い施設となっている。宅老所が有料老人ホームとして判断されると、届出をし、設置運営指導指針に基づいた指導を受けることになるが、民家などを利用した宅老所の実情と合わないことも多々出てくるため問題となる。
本県では、老人福祉法の改正に伴って、宅老所も有料老人ホームとして届出をすることになっている。ただし、入居させなければ届出の必要はなく、また、平成18年3月までに事業を開始したものには、設置運営指導指針による基準を緩和する対策が取られており、地域で高齢者介護を支えている宅老所など小規模事業者への一定の配慮がある。しかし、基準の緩和が平成18年3月までに事業を開始したものにしか適用されないため、民家等を利用した宅老所を新しく開設することへのハードルが大変高くなっているのではないかと思う。
宅老所は有料老人ホームではないとする姿勢で取り組んでほしいがどうか。
(3) 家族介護の問題について
ア 介護に行き話まり、自殺や無理心中、殺人に行きついてしまう例が後を絶たない。昨年の介護苦による心中・殺人事件は54件で、過去最多となった。介護保険を使っていたとしても、在宅介護の中心となるのは家族であり、介護によって悲惨な状況に置かれている家族が多数存在する。特に認知症の介護などは精神的にも肉体的にも、限界のところで何とか踏みとどまっている状況だと聞く。
苦しんでいる家族、介護者への支援についてどう考えているのか。
イ 平成18年10月からの1年間で、家族の介護や看護のために会社を辞めたり、転職したりした人は14万4,800人にも上り、10年間で1.15倍に増加した。平成19年度の介護休業給付受給者は7,120 人であった。また、介護休業取得率"は、平成17年度女性雇用管理基本調査によると0.04%となっている。世帯構成の変化で、家族の介護力は低下し、独身の子どもが老親の介護をする例も増えている。家族介護を前提にした介護保険サービスには限界があるが、介護のための離職や転職は、経済的な問題を引き起こすことにもなりかねない。
本県における介護休業取得の現状上、取得を進めるために、今後どのように取り組んでいくのか。
赤松泰伸議員(自由民主党)の一般質問(大要)
1 道州制について
麻生総理が昨年9月の所信表明演説で、最終的には地域主権型道州制を目指すと表明されたほか、道州制ビジョン懇談会が昨年3月に「概ね10年後、2018年までに道州制に完全移行すべき」との提言を盛り込んだ中間報告を公表、今年度中の最終報告に向けて本格的な議論が行われている。県においても「県のあり方研究会」による調査研究をはじめ、四国他県との共同による「四国4県道州制研究会」での検討や4県連携推進事業の実施など、道州制の導入を見すえた様々な取組みを進めているが、こうした道州制を巡る動きに違和感を覚える。
まずは、国策として推し進めてきた三位一体改革や市町村合併、行財政改革が、現実に地方にもたらしたものは何であったのか、そして、今の都道府県制度で本当に問題や支障があるのかといった検証を徹底的に行うことから始めるべきと考える。
全国町村会は、昨年9月、道州制について、「日本の文化、歴史、地理的状況等を考えると、現在の都道府県制度の維持が望ましく、これ以上の市町村合併につながる道州制には断固反対である」と表明しており、大いに傾聴すべき意見と思う。
人口減少や過疎化、高齢化が急テンポで進み、地域の社会経済が疲弊する中、市町とともに、これまで以上に地域の実情に見合ったきめ細かな行政手腕や能力を発揮すべき県を、単なる行財政の効率性、経済性のみを理由として容易に消滅させ、四国あるいは中四国をひとくくりとする道州なるものに肩代わりさせることは、目指すべき真の地方分権社会の実現を逆に阻害するものでないかと懸念する。
(1) なぜ都道府県ではなく道州制が必要なのか。
道州制導入の目的や意義、メリットを含めて問う。
(2) これまでの三位一体改革や市町村合併、地方分権改革をどのように評価するのか。
(3) 道州制の当事者は、都道府県のみならず国や市町村、そして、地方自治の主役である地域住民であり、その意見が十二分に尊重されるべきである。
道州制に対する県民の声はどのようなものか。
2 真珠養殖業に対する支援について
昨年の米国の金融危機に端を発する、100年に一度と言われる世界同時不況や 、円高による真珠製品の輸出不振と国内真珠販売の減退により、加工販売業者の在庫が増大したことなどから販売不振に陥り、平成20年度の県内真珠販売状況は、量的には前年度並みであったものの、販売額は対前年度比48%の約25億円と不振を極めた。
生産現場からは、このままだと、愛媛の真珠養殖の灯は消え、残った少数の生産者により伝統工芸産業として細々と続けられていくしかないといった悲痛な叫びや落胆の声が聞こえてくる。
わが党から国に対して、真珠養殖を含む養殖業全般に対する支援要請を働きかけた結果、今回や国補正予算に養殖経営対策事業が盛り込まれた。今後は、国の支援対策事業を積極的に活用し、県内の真珠・真珠母貝養殖業の再生が図られることが期待されるが、より効果的なものとするためには、地域の実態や要望に即したよりきめ細やかな支援も必要である。
厳しい経営状況にある県内の真珠・真珠母貝養殖業者に対する県独自の支援について、どのように考えているのか。
3 柑橘振興について
柑橘の多品種化は、消費者ニーズの多様化による消費量の減少や価格の低迷等みかんを取り巻く厳しい状況を勘案すると、生産農家の経営安定や所得向上を図るための手法としては、やむを得ない将来を見すえた選択肢であったと考えるが、問題は、余りにも多過ぎる品種の数である。売り手も消費者もこれだけ数多くの種類があれば、何を売ったり買ったりしていいのか分からなくなる。また、せっかく定着している従来の品種まで悪影響や混乱を招くことも懸念される。それでは何のための多品種化かということになりかねない。柑橘の多品種化について、拡散志向に終止符を打ち、選択と集中を考えるべき時期に来ていると思う。
今後は、品種の適切な取捨選択と、地域の実情に見合った適地適作、適量適作を徹底し、銘柄産地として、生産から流通、販売に至る一貫した戦略やビジョンが必要不可欠である。
柑橘の多品種化の現状と課題を踏まえ、柑橘振興にどう取り組むのか。
4 南予地域の企業留置対策について
南予地域では、これまで地域経済をけん引してきた、いわば地域の核となる企業の撤退が相次いでおり、その数の多さと規模は、我々の想像をはるかに超えるものがある。
国は、事業活動の縮小を余儀なくされ、一時的に休業や教育訓練、出向等を行った企業に対して、休業手当や賃金等の一部を助成し、その雇用維持を支援する雇用調整助成金制度や中小企業緊急雇用安定助成金制度を、拡充・強化しているが、従業員のモチベーションや仕事の質が低下するとの指摘や、申請行為が経営者にとって不名誉なことといった見方もあり、積極的に活用されていない。しかし、工場閉鎖や人員整理により組織のスリム化を図る中、雇用維持をしながら必死に踏ん張っている企業の努力は、一方で、従業員が一致団結して奮起する機会ともなるものであり、この危機を逆手にとり、たくましく未来を切りひらくものとして前向きにとらえ、この制度を活用し、何とかこの危機を乗り切ってもらいたいと願っている。
県では、極めて厳しい財政状況の中、南予地域の活性化を県政の最重要課題の一つとして掲げ、南予対策に積極果敢に取り組んでいることは、地域住民の一人として大変有り難く、感謝している。
しかし、100年に一度ともいわれる現下の厳しい経済情勢等の中、これ以上企業撤退等が続けば、第一次産業の低迷と相まって、南予地域の経済崩壊にもつながりかねない危機的状況にあると認識しており、そのような事態に立ち至ることがないよう強く念じている。
ここは時機を失することなく、県独自の思い切った対策を打つべきであり、地域によっては、新しい企業の誘致よりも現存企業の死生を制する留置のための支援の方がより有効であり、極めて現実的であると思う。
(1) 長年地域に貢献し、雇用を維持している企業に対し、県独自の支援策を期間限定、地域限定で講じる考えはないか。
(2) 税制面での思い切った措置など、企業の留置対策をどのように考えているのか。
(3) 疲弊した南予地域の活性化について、これまでどのように取り組んできたのか。また、今後どのように推進していくのか。