本会議論戦(大要)
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2009年9月定例会
以下は、2009年9月24日の県議会本会議における、各議員の一般質問の大要です。
戒能潤之介議員(自由民主党)の一般質問(大要)
1 民主党のマニフェストについて
民主党のマニフェストには、子ども手当の支給、公立高校の実質的な無償化、高速道路の無料化、ガソリン税等道路関係諸税の暫定税率の廃止等が掲げられ、それらは来年度に7.1兆円、平成25年度に16.8兆円と巨額な経費を要するものとなっている。
これに必要な財源は、行政の無駄の排除で9.1兆円、特別会計等のいわゆる埋蔵金の活用等で5兆円、租税特別措置等税制の見直しで2.7兆円を捻出するとしている。消費税についてはマニフェストで具体的に触れておらず、民主党政策集で「現行の税率5%を維持する」とされている。
民主党政権は、国補正予算について、46基金等の一部執行停止あるいは予算の組替え等により財源を捻出し、新設する制度に振り向けるとしている。
しかし、既に国会で成立している補正予算は、地方や多くの県民がその円滑な実施に向けて取組みを進めているところであり、県民の期待も大きい。
また、民主党は来年度予算を見直すとしており、政治主導により民主党のマニフェストに沿った予算の組替えに着手する方針と聞く。今後、地方財政に大きな影響が生じるのではないかと心配する。
今こそ地方が一致団結して、声を上げていく必要があると考えており、その声を代表する全国知事会や議長会の果たす役割も大変大きくなる。
民主党のマニフェストについて、地方財政や本県の財政運営に関し、どのような点を懸念しているのか。また、全国知事会等で今後どのような対応をしていくのか。
2 中小企業への金融支援について
在庫調整の一巡や経済対策の効果等により、景気は持ち直しに向かうと期待される半面、生産活動は極めて低い水準にあり、雇用情勢の一層の悪化が懸念されるなど、先行きは依然厳しい状況が続いている。
本県においても、県内企業の設備投資や収益は大幅に悪化しており、企業倒産件数も依然として高水準にあるなど、引き続き中小企業経営の下支えを強化していく必要がある。一部でようやく底入れしたと言われる景気を中小企業にも波及させるには、中小企業の財務基盤を強化するための経済対策を継続的かつ効果的に取り組むことにより経営の安定を図ることが急務である。
民主党のマニフェストでは、中小企業の法人税率を18%から11%に引き下げることが掲げられている。一見大胆で思い切った政策に見えるが、現実には負担軽減の効果は低いと思う。県内申告法人のうち4分の3の中小企業が、厳しい経営環境の下で、慢性的な赤字経営を余儀なくされている現状では、法人税率の引下げの効果は限定的なものとならざるを得ないと思う。
また、連立与党では、政策合意として「貸し渋り・貸しはがし防止法」を成立させ、金融機関に対し、中小企業への貸付条件や返済期限の大幅な緩和を促す仕組みが検討されると聞くが、モラルハザードにも留意しながら、真に中小企業の負担軽減と経営改善につながるような効果的な運営がなされることが肝要である。
県は、年末の季節需要に対応した短期資金に加え、緊急経済対策特別支援資金30億円の融資枠を追加する補正予算案を上程し、資金調達の円滑化に努めようとしているが、中小企業の実質的な負担軽減につながるような金融支援措置を強化することが望まれる。
県内中小企業の実効性ある負担軽滅のため、金融支援にどう取り組んでいるのか。
3 農家の自立支援について
本県農業は、主として農業に従事している者のうち60歳以上の者の占める割合が平成17年で74.1%と、高齢化が全国を上回って深刻化するとともに、就業者数は10年前に比べ4万人近く減少し、耕作放棄地面積もこの20年間で2.5倍の5,254haになるなど、このままでは、本県農業を支える基盤が崩壊してしまうとの危倶を抱く。危機的な状況にある今こそ、将来に展望が持てる産業として農業を立て直し、持続的に発展していける道筋を付けなければならない。
民主党は農業政策の目玉として、「農業の戸別所得補償制度を創設し、農業を再生する」とマニフェストで公約した。
しかし、これまでも担い手を対象にした水田経営所得安定対策や産地確立交付金、野菜の価格安定対策等所得補償的な対策を実施してきたが、担い手の高齢化や減少、耕作放棄地の増加はとどまることなく進行しており、所得補償だけでは、農家の自立を図り、農業を活性化することは困難と考える。
今、重点的に行うべきは、農業が他産業に負けない所得を得て、自立できるよう、農産品をより高値で販売できる仕組みづくりや加工分野への進出等高付加価値化を図る取組みを支援することである。
農家の自立を図るため、流通・販売や加工への取組みをどのように支援していくのか。
4 グリーンニューディール基金の活用について
今年4月、環境省が日本版グリーンニューディール政策とも言える「緑の経済と社会の変革」構想を発表した。この構想は、直面する地球規模の環境問題に対処するとともに、現下の経済危機を克服し、我が国の将来の経済社会を強化することを目指しており、2020年には120兆円の環境市場の創出と280万人の雇用の確保が期待されている。
この政策の一環として、国は本年度の補正予算で地域グリーンニューディール基金を創設し、地域環境事業を実施する地方公共団体や民間事業者等を支援することとしている。
県内の経済・雇用情勢が大変厳しい中、環境への投資を切りロにして経済振興を促すグリーンニューディール事業は、地球温暖化等環境問題への対応ばかりでなく、地域経済や雇用創出への貢献も大きいと期待する。
グリーンニューディール基金を活用して、今後どのような事業に取り組むのか。
5 フロン回収率向上について
フロンは、1930年頃に冷媒物質として人工的に開発され、世界的に広く使用されてきた。その後、オゾン層を破壊することが判明し、1987年に採択されたモントリオール議定書により国際的な生産規制が始まったが、フロンは無色・無臭で人体に毒性がないといった性質から、回収率が非常に低かった。2007年10月に施行された改正フロン回収破壊法で、地球温暖化防止、オゾン層保護のため、より積極的な対応が図られた。
確実にフロンを回収していくため、市町や民間が実施する建物解体工事や冷凍空調設備更新工事等において、フロンの有無及び予想量を明示し、その規模により設計書に回収項目を設けて予想量を記載することや、それら工事に知事登録業者を指名し、下請け業者の確認まで徹底することを県として積極的に働きかけるべきではないか。更に、県民総ぐるみでフロン回収率向上推進活動を実施してはどうか。加えて、フロン回収のPR資料の作成や配布、パトロールの実施等基礎的な活動にもっと積極的に対応してほしい。
今後、県としての取組みはもとより、県内の市町との連携を深め、フロン回収率向上のため、更なる尺力を願う。
フロン回収率向上のために今後どう対応しようとしているのか。
6 小学校の外国語活動について
(1)導入に向けたこれまでの対応状況について
平成20年3月に新しい学習指導要領が告示され、新たに外国語活動が導入されることとなり、小学校5、6年生で年間35単位時間、学級担任や外国語活動を担当する教師が授業を行うこととされた。現在、各学校では平成23年度の完全実施を前に移行準備に取り組んでいると聞く。21世紀に生きる子どもたちが、国際社会で求められるコミュニケーション能力を習得することが大いに期待される。
新しい学習指導要領に沿って、小学校に外国語活動を円滑に導入するため、外国語に堪能な地域の人々の協力を得るなど、指導体制の充実が図られるとのことであるが、大手出版社の調査によると、全国の53%の小学校が「英語の授業導入に不安」と回答しているとの報道があった。
英語の教員免許を持たず、英語指導の経験に乏しい小学校教員が指導方法や技術に不安を抱くのは当然であり、児童の教育に十分な成果を上げられるのかと心配する。小学校での外国語活動の導入を真に効果のあるものとするためには、教員に対する支援体制づくりを進め、教員の不安を取り除くことが必要不可欠である。
導入に向けたこれまでの対応状況はどうか。また、今後どう取り組んでいくのか。
(2)外国語活動に海外との交流を
ハワイの小学校を訪間した際、日本語クラブで熱心に勉強する子どもたちと接し、本県とハワイの小学生の相互交流を推進すべきだという思いを強くした。
外国語教育が実のあるものとなるためには、子どもたちが自ら進んで外国語を勉強したいという気持ちになることが第一であり、それには、外国に新しい友達ができたという喜びを与えることが有効である。
例えば、小学校での外国語活動において、インターネット電話サービス等を活用して、姉妹提携先であるハワイ州との相互交流等に取り組むことも有益である。その活動は、ひいては県民の間にも広がり、経済活動等幅広い分野でハワイ州との相互交流が進展することとなり、県民の国際理解が深まると考える。
小学校の外国語活動において、姉妹提携先のハワイ州など海外との相互交流を図ってほしいがどうか。
7 国際理解教育の推進について
外国語を学ぶ上で同時に理解しなければならないことは、世界には様々な国があり、独自の歴史や文化、考え方があること、そして、国際社会においても貧困、人権・環境等に関する解決すべき課題が山積していることである。子どもたちが将来国際社会の一員という自覚を持ってこれらの問題に取り組んでいこうという気持ちを醸成させていく上でも、教員の果たすべき役割は非常に大きい。
子どもたちが、国際協力活動を行ってきた教員たちによるビデオや写真を使った授業を、目を輝かせ、身を乗り出して熱心に聴いているという話を聞くにつけ、生きた教育の大切さを実感する。反面、その教員たちの中には、「本当にこの指導の仕方でいいのか」「もっと効果の上がる指導方法はないのか」等、様々な不安や悩みを抱えているとも聞く。
教員が不安なく笑顔で指導できる環境を整えてこそ、真の国際理解教育につながるものである。このため、国際協力活動経験を有する教員同士での研修会等を定期的に開催すべきと考える。
県内の学校に国際協力活動経験を有する教員が現在何名いるのか、その教員は教育現場でどのような活動をしているのか、それら教員の定期的な研修会の実施についての考えも併せて問う。
今後どのように国際理解教育を推進しようとしているのか。
8 新愛媛マラソンについて
昭和38年以降開催されている愛媛マラソンが、今回から県庁前をスタートし北条で折り返す新しいコースで実施されることになった。しかも、4時間であった制限時間を6時間に延長し、参加人数も5,000人という大規模な大会に生まれ変わる。是非成功させて、地域の活性化に、また全国に誇れる市民マラソン大会に発展させてほしい。
今回の新愛媛マラソンを成功に導くためには、地域住民の理解と協力が大前提である。新コースは「平坦な市内を走るコース」として設定され、松山市中心部及び松山市と今治市の間の主要幹線道路である国道196号を使用することになっており、市民生活や公共交通機関への影響が大変懸念される。こうした問題を乗り越えて実施するためには、地域住民等への十分な説明、そして、真の理解と協力を得ることが必要不可欠である。
(1)既に主催者側が住民への説明等を実施していると思う。
愛媛マラソンのコースが変更されることになったが、その経緯はどうか。また、主催者側の住民への説明等の実施状況とその反応はどうか。
(2)愛媛マラソンのコース変更に対する県警の対応状況はどうか。
県警では安全対策についてどのような点を検討しているのか。また、体的に住民等が協力しなければならないことについても併せて問う。
玉井敏久議員(民主党)の一般質問(大要)
1 がん対策について
(1)「緩和ケア及び在宅医療の推進」の進ちょく状況について
2007年に策定された国のがん対策推進基本計画には、治療初期段階からの緩和ケアの実施が重点課題として掲げられており、昨年3月に策定された県計画の中にも、緩和ケア及び在宅医療の推進が掲げられ、切れ目ない緩和ケアの体制整備と、在宅療養関係機関の拡充や、在宅療養に必要な関係機関との連携整備を図るとされており、松山市に偏在している在宅医療と緩和ケア体制を、県内全域に広めるための「ハブ」となる施設、もしくは機能が期待されている。
県議会がん対策推進議員連盟設立により、多くのがん患者や家族と懇談する機会が増えたが、患者や家族に共通する想いは「確かな一歩」であり、計画の着実な前進を痛切に願いながら病魔と闘っていることを知らされた。
県がん対策推進計画に掲げられている 「緩和ケア及び在宅医療の推進」の進ちょく状況と今後の取組みはどうか。
(2)がん診療連携拠点病院について
全国共通で質の高いがん治療を受けられる体制整備を目指し、2002年から国が指定しているがん診療連携拠点病院は、全国で375施設であり、県内では、県拠点病院として四国がんセンター、地域拠点病院として県立中央病院をはじめ6施設の計7施設が指定されている。
ア 拠点病院の必須指定要件として、集学的・標準的治療ができること、緩和ケアチームの整備、院内がん登録の実施、相談支援センターの設置などが、原則として必須及び望ましい要件として、集中治療室の設置、地域連携クリティカルパスの整備、がん患者や家族が悩みを語り合えるサロンの設置などが求められており、これら指定要件の見直しによって、現行施設が指定されないということのないよう関係者は願っている。
がん医療均てん化のためには、基盤医療資源である拠点病院の存続が不可欠である。
指定更新時期を迎えるに当たり、現行7施設の更新の見通しはどうか。
イ 拠点病院への補助金について、本県は他県と比べて少ない額となっている。拠点病院に対する今年度の上限額は2,200万円となっており、四国がんセンターと愛媛大学医学部付属病院以外の5施設にはそれぞれ600万円しか補助しておらず、がん診療連携拠点病院機能強化事業費を満額補助している他の自治体との格差拡大が懸念される。
医療の高度化と人手不足により、一つの病院で最初から最後まで一人の患者を診ることは難しく、拠点病院間などの連携強化が必要である。
拠点病院の連携・機能の強化について、県はどのように考えているのか。
2 地域医療再生基金について
麻生前政権が今年度補正予算に盛り込んだ46基金約4兆4,000億円のうち、約6割に当たる2兆4,050億円が執行済みと報道された。
未執行の基金の一つに「地域医療再生基金」3,100億円があるが、県立三島病院の2010年4月の民間移譲方針が決まり、地域医療再生計画案を策定中の宇摩圏域や、医師確保・救急体制整備を柱に同計画の構想をまとめた八幡浜・大洲圏域への交付決定が見送られることになれば、地方が混乱に陥りかねない。
医療資源の再生は県下全域にわたる共通課題であり、全国で100億円規模が10医療圏域、30億円規模が70圏域、各都道府県で2圏域程度が採択される本基金は、複数年度の交付も可能であり、圏域単位での医療機能強化が目的であれば、地域の実情に応じ施設や医療機器などの整備拡充や医療クラークの雇用などにも充当できる、自由度が高い交付金であると聞く。
本基金が地域医療体制再構築を図るためのカンフル剤となり、圏域全体、ひいては県下全域の持続的な底上げにつながることを、多くの県民が期待している。
(1)県は、県立三島病院の移譲を契機に、民間病院を主体として中核病院の形成を目指し二次救急医療を確保するとし、災害拠点病院や第二種感染症指定医療機関の機能や、将来的な小児科及び産婦人科の再開も公募の希望条件に挙げており、宇摩圏域に求められる医療機能の再構築に当たり、本基金の活用を目指すとしている。
県立三島病院の移譲について、本基金を活用しながら、どのように中核病院を形成していくのか。
(2)民間への移譲により、県立三島病院の医師等職員の処遇はどうなるのか。
3 外郭公益法人の運営について
県は財政構造改革基本方針に沿って、歳入歳出全般にわたる徹底した見直しにより今年度当初予算を編成した。国においては、政権与党となった民主党が、行政の無駄遣い根絶のために行政刷新会議を立ち上げ、1年間で国の事業を調査・分類し、3年間をかけて「行政刷新計画」に基づいて行革と地方分権を進めるとしている。県では2005年2月の「県出資法人のあり方に関する見直し指針」により法人別に見直しの方向性を示し、2006年度から今年度にかけて、県出資法人改革プランに基づき点検評価を進めている。
また、昨年12月1日から公益法人の制度に係る新法が施行され、県の外郭公益法人の組織・人事、事業の公益性、経済性なども問われることとなり、政府与党が取り組む「行政刷新計画」同様、組織及び事業の必要性などを根本的に見直す必要性に迫られている。
県出資法人改革プランには、事業展開や自治体等との連携について、出資法人の事業は絶えず見直しを行い、新規事業の展開や民間などからの事業受託に努め、市町やNPO等との連携を進めると示されている。
(1)昨年度包括外部監査において、県の財団法人愛媛県国際交流協会と松山市の財団法人松山国際交流協会等、県と松山にに関係する関連施設及び関連事業について、松山市との連携を進めることが望ましいと指摘されており、これら関連する外郭公益法人については、松山市と調整を進めながら早急に検討することが必要と考える。
関連事業を行う外郭公益法人の連携について、どのような検討がなされているのか。
指摘のあった3法人への財政支出の実績も併せて問う。
(2)外郭公益法人への県退職者の再就職やOBの役員退職金の支給について見直しを図るべきと考えるがどうか。
県出資法人改革プランには、役職員数削減や給与水準適正化、能力・業績に応じた人事・給与制度の導入及び人的関与の見直しについても示されている。また、昨年12月1日に公益法人制度改革が始まったが、これは、民による公益事業を推進し、官の影響を極力排除することが目的であると考える。
包括外部監査においても、県退職者の再就職といった外郭公益法人への人的関与やOBの役員退職金の支給に対して問題提起がなされており、松山市の外郭公益法人の規程には、OBの役員退職金を支給しないことを定めているものもあると聞く。
4 温室効果ガス削減中期目標に対する対応について
本年2月議会において、本県の温室効果ガス排出量は基準年比で約22% 増加しており、2010年度目標の6%削減の達成は非常に厳しいとの答弁があった。「環境先進県えひめ」を目指す加戸県政は、昨年度を地球温暖化防止元年と位置づけ、昨年6月に地球温暖化防止県民運動推進会議を設立し、今年度は、県温暖化防止指針を抜本的に改定し、実践可能な対策を更に実施していくとしている。
今月7日に民主党鳩山由起夫代表から、「2020年までの中期目標について基準年比で25%削減を目指す」との方針が明言された。省エネ技術が進む我が国は、効率化の余地などから諸外国とは、目標数値の持つ意味合いが違うにも関わらず、一昨日の国連気候変動首脳級会合においても国際公約として示され、経済界には衝撃と戸惑いが広がっている。
1990年比25%削減とは、義務付けにより省エネ型機器への更新を進め、エネルギー多消費産業の生産量を低下させることを意味しており、一般家庭で年間33~91万円の負担増になるとの試算結果からも、県民、県経済にとっても、非常に厳しい道を選択する覚悟が必要である。
昨年6月より温室効果ガス排出量削減目標の達成を目指し、全県民が一体となった「地球温暖化防止県民運動」が開始されて一年余りが経過した。
新しい温室効果ガス削減中期目標に対して、県は今後どのように対応しようと考えているのか。
5 太陽光発電の買い取り制度について
太陽電池の国内向け出荷量が過去最大の伸びであることや、県内市町における太陽光発電関連予算の計上などが、連日報じられている。
標準家庭用の太陽光発電装置の価格低下や、個人の環境意識の高まりに加え、11月1日より「太陽光発電の新たな買取制度」が始まり。太陽光発電で生じた余剰電力について現行の2倍程度の価格で買い取ることが電力会社に義務付けられることなどから、太陽光発電装置は今後、一層普及が拡大する可能性もある。
しかし、国民に広く周知されていないのが、その買取りに要した費用を、電気使用量に応じて、全ての国民が負担するということである。本制度は、麻生前政権で成立した制度であるが、国民全員参加型の制度となっており、国の試算では、標準的世帯の制度導入当初の負担額は月額約30円で、5~10年目までは約45~90円の費用負担となり、年内に買取りが開始された場合は、来年度当初から、太陽光発電設備の設置・未設置に関わらず、電気利用者全員に負担が強いられる。本制度に関する周知・理解促進については、国が主体となって積極的に広報することとなってはいる。
「太陽光発電の新たな買取制度」の県民への周知・理解促進について、県としてどのように取り組むのか。
6 西条高等学校定時制の募集継続について
昨年8月、生徒減少による高校統廃合を盛り込んだ県立学校再編整備計画が正式決定された。「地元の思いや小規模校の良さは理解するが、教育水準の維持には一定の規模が必要であり、再編はやむを得ない」との方向性に一定の理解は示すものの、「何とか地域の願いを届けたい」との思いから、三間高等学校の統合案撤回を求める署名が、県教育委員会に提出されたことは記憶に新しい。県内中学生の多くが進学する全日制課程に比べ、注目されていないのが定時制課程の募集停止である。
2012年度新入生の募集停止が示されている西条高等学佼の定時制課程は創立以来、勤労青年の学習の場として様々な人材を輩出L+分その意義を果たしてきた。5月現在、現役中学生からの入学者数は24名にとどまっているものの在籍者数は41名であり、様々な事情で進学できなかった生徒などが再チャレンジする場として、大きな役割を果たしている。
募集停止により定時制課程のある今治市や新居浜市まで通学しなければならなくなることから、在籍生徒や保護者、卒業生も存続を希望している。
西条高等学校定時制課程は、2004年以降の在籍者数もほぼ40名を維持している。また、魅力ある学校づくりを進めるために、職業学科を有する学校では、生徒の二ーズに合った学科やコース等の設置について検討を行うとしており、新居浜西高等学校定時制課程には、単位制の導入により3か年で高校卒業資格を得られるコースもあり、100名を超える在籍者がいると聞く。全県下における単位制の導入などにより、募集継続の方向で再検討すべきと考える。
西条高等学校定時制課程について、募集の継続に向けて再検討すべきと考えるがどうか。
2012年度まで地元教育委員会と何の協議もしないのか併せて問う。
渡部浩議員(自由民主党)の一般質問(大要)
1 財源の確保対策について
(1)ふるさと納税について
地方は少子高齢化の進展に伴い、医療・福祉などの社会保障関係経費が年々増加する中、いわゆる三位一体改革による地方交付税の大幅削減により、極めて厳しい財政状況にある。本県においても、歳出削減や歳入確保策に万策を尽くしているが、昨年来の百年に一度と言われる世界同時不況の影響が、県内経済や県民生活に大きな影を落としており、県民サービスを維持するための財源対策が最重要課題である。
このような中、都会に住む地方出身者などが、自分が納める個人住民税の一部をふるさとに寄附するふるさと納税制度は、納税者のふるさとへの帰属意識を高め、地方を元気づける画期的な制度であり、既に県内の多くの市町では、寄附者との縁を大切にはぐくむため、寄附者に様々な特典を設けるなどの取組みを行っていると聞く。様々な工夫を凝らし、多くの人にこの制度が浸透し定着してほしい。このふるさと納税を通じて、寄附者とふるさと愛媛の絆が一層深まるとともに、本県の活性化につながることを大いに期待する。
ふるさと納税について、これまでの寄附金の受入状況とその効果はどうか。また、制度の普及拡大を図るため、どのように取り組んでいくのか。
(2)パチンコ店のたばこ仕入先について
本県では、ネーミングライツや県庁ホームページへの民間広告掲載などの歳入確保対策を講じるとともに、県税の徴収にも努力している。このうち、地方たばこ税は、たばこを販売した業者の所在する都道府県、市町村の税収となる。地方自治体にとっては徴収コストのほとんどかからない、大変貴重な財源であり、本県における平成20年度の県たばこ税の税収は、約27億4,700万円である。
こうした中、パチンコ業界に目を向けると、県外資本の出店が見られるが、その県外資本のパチンコ店での景品交換となるたばこは、大手チェーン店の場合、本社で一括購入したり、地域本部で購入し、各店に配送することもあると聞く。つまり、県外で買っているため、パチンコ店が所在する地元自治体に地方たばこ税が収入されていない可能性がある。
県は、パチンコ店のたばこの仕入方法を確認し、県内での仕入れを行っていない事業者に対し、県内で仕入れるよう働きかけてはどうか。
2 災害時の業務継続対策について
企業は地震やテロなど様々な危機に直面した時に、社員の安全確保や二次災害の防止といった初期対応だけでなく、重要な事業を継続し、又は、可能な限り短い時間で復旧させるための行動計画の策定が必要である。
平成7年の阪神淡路大震災以降も、各地で大規模な地震が頻発し、今後も東海・東南海地震の発生が懸念されており、また、台風やゲリラ豪雨による洪水、新型インフルエンザのパンデミックなど、住民の生命財産や日常生活に対する脅威が多様化している。
平成17年8月に内閣府は、事業継続ガイドラインを発表し、翌年2月に、中小企業庁が中小企業BCP策定運用指針を公開しており、また、政府はIT新改革戦略において、業務継続計画の策定促進について盛り込んでいる。
住民に対して様々な行政サービスを提供している自治体においては、自然災害等の外的要因によるリスクや情報システムダウンなどの内的要因によるリスクにより、その業務機能が停止・停滞すると、住民サービスの提供に測り知れない影響を与える。自治体のリスクへの対応力は、人的・経済的被害の大きさや、発生後の復旧期間などを大きく左右するものと考えられ、また、住民の生命や財産を守ることが自治体の責務である限り、少なくとも住民の生活に不可欠な業務は、どのような状況にあっても継続しなければならない。このような観点から、企業において策定の動きが広がっている事業継続計画の概念を自治体にも取り入れるべきである。
県は、業務継続計画について、どのような認識を持っているのか。また、今後どのように取り組んでいくのか。
3 少年消防クラブについて
小中学生を構成員とした少年消防クラブの組織数が全国的に減少しておりピークだった平成2年の約6,800団体に比べ、昨年は、約5,300団体と2割強の大幅な減少となっている。こうした減少の背景には、少子化のほか、塾通いの増加などがあると消防庁では分析している。
全国的に自主防災組織の組織率は向上していると聞く。今後は様々な訓練や研修を通じて実際に機能できる自主防災組織が増えてほしい。
南海・東南海地震の発生などに備えて、地域防災の即戦力となる成人の組織化は待ったなしの喫緊の課題であるが、将来を見据えたとき、小中学生の消防防災意識の向上のための少年消防クラブの減少は大いに憂慮すべきである。県内各地でも、子どもの意識向上を目的とした訓練や研修などは、市町ごとに学校単位で様々な取組みが行われており心強く思う。こうした子ども向けの防災教育や啓発の取組みの核として、改めて少年消防クラブの役割発揮が期待される。少年消防クラブの組織化や活動は、市町が第一義的には責任を持って対応する必要があるが、消防庁では、効果的な募集方法や子どもの興味を引く活動のあり方などを検討しており、県でも、少年消防クラブ活動への表彰や県大会の開催など様々な面で、組織化を促進する支援策を講じてほしい。
県内における少年消防クラブの現状はどうか。また、少年消防クラブの活動支援のため、県として、今後どのように取り組んでいくのか。
4 身体障害者用駐車場利用証制度の導入について
この制度は、パーキングパーミット制度とも言われ、平成18年7月に佐賀県が全国で初めて導入したものであり、その目的は、本当に身障者用駐車場を必要とする人に県内共通の利用証を交付することにより、駐車場を利用できる人を明らかにし、その人の駐車スペースを確保することである。制度創設の契機は「障害のない人が身障者用駐車場に駐車しているため利用できない」という声に真しに耳を傾けた結果であると聞くが、佐賀県知事は、「国の制度改正や大きな予算がなくても、ちょっとした気付きで現状をプラス方向に変えられる一例」と述べており、全く同感である。
こうした佐賀県の取組みを受け、現在では、全国10県1市に制度導入が広がっており、更に、佐賀、長崎、熊本の3県は各県で発行する身障者用駐車場利用証の相互利用に関する協定を本年6月に締結し、今月から各県の協力施設いずれでも利用できるようになっている。ちょっとした気付きから、多額の費用をかけず、既存の身障者用駐車場が真に必要とする人々に利用されることにより、人に優しい社会づくりが進んでいくことは、誠に素晴らしく、この制度の普及を願ってやまない。四国でも、徳島県がすでに制度を導入していると聞く。
身体障害者用駐車場利用証制度を導入する考えはないか。また、この制度を四国4県で連携して導入してはどうか。
5 紙産業特別コース開設について
本県の基幹産業である紙産業は、産業構造の多様化、高度化に対応しながら着実な発展を遂げてきたが、更なる成長のためには、製紙、紙加工技術の一層の高度化や有能な人材育成が重要であると考える。
このような中、本県では、紙産業技術センターにおいて、紙に関する技術研究や研修を実施しており、また、県紙パルプ工業会でも人材養成講座の実施など、技術開発や人材育成に取り組んでいるが、厳しい産地開競争に勝ち抜くためには、高度な研究・教育機能を持つ大学が参画し、これまで以上に産学官連携を強化する必要がある。
愛媛大学では、紙産業を担うスペシャリストを養成する紙産業特別コースを来年4月に四国中央市に開設する予定であり、先般、四国中央市や紙産業界が、本コースの紙産業技術センター内への設置について知事に要望したと聞く。紙産業技術センターは、最新の設備と優秀なスタッフを擁した全国にも誇れる施設であり、ここに紙産業特別コースが設置されれば、最大の教育効果が発揮できるものと期待するとともに、これからの技術革新の進展に対応した研究設備の更新にも配慮してほしい。
紙産業特別コースの開設を契機として、紙産業の振興を図るための研究や人材育成に、どのように取り組んでいくのか。
6 県立三島病院の民間移譲について
県立三島病院は、開院から60年余りの長きにわたり、宇摩圏域の医療の確保に大きな役割を果たしてきたが、平成16年に新しい医師の臨床研修制度が発足して以来、次第に医師の確保が困難となり、現在では定員18人に対し、9人の常勤医師が確保できているのみで、中央病院等からの応援により、何とか運営していると聞く。
このような中、県は今後の三島病院のあり方について検討を重ねた結果、第三次県立病院財政健全化計画の中で、医師確保の点で懸念は残るものの民間譲渡に課題解決の可能性ありとし、更に、国が補正予算で計上した地域医療再生基金を活用し、移譲先の民間病院を主体として、宇摩圏域の医療を守るという展望を示した。移譲先の医療機関には、宇摩圏域の地域医療を、将来にわたり核となって支えてもらいたい。
(1)県は、県立三島病院の民間移譲に当たり、宇摩圏域の地域医療確保に関する提案公募を実施したが、優先交渉権者の選定をどのように進めてきたのか。
(2)今後の民間移譲に向けてのスケジュールはどうか。