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本会議論戦(大要)

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2009年9月定例会

以下は、2009年9月25日の県議会本会議における、各議員の一般質問の大要です。

 

徳永繁樹議員(自由民主党)の一般質問(大要)

1 道州制を含めた分権改革について

  明治維新最大の大改革とされる廃蕃置県により確立された中央集権体制は、東京一極集中の弊害や地域間格差の拡大、地方の疲弊等の問題を深刻化させ、国に集めた財源を地方に分配する予算システムも高度経済成長の終えんとともに様々な矛盾を露呈し、国と地方はばく大な借金を背負うこととなった。
  こうした状況の打開に向け、地方が主役となり、国と地方の関係を大胆に見直した地域主権型の社会を形成するため、大幅な権限と財源を地方に移譲する分権改革を国に求めていかなければならない。
  国は、国家として担うべき仕事に専念し、市町村は、地域の活性化と住民サービスの向上に努め、道州は、広域調整機能などを果たす、この三層構造こそが分権改革の延長線上にある「この国の新しいかたち」と考える。
  道州制は、市町村合併とは本質的に異なり、都道府県の枠を超えた地域課題を交通整理し、また、地方税財政制度や条例、独自の政策立案などで自主性・独立性を有し、ブロック内の市町村の財源の偏在に対しても調整機能を働かせる、バランスの取れた地域の発展に役割を果たす必要がある。
  今回の総選挙では、全国知事会や首長連合等によって、地方が自分たちの地域づくりのスキーム、権限・財源等の移譲に関して声高に叫ぶことの有用性が証明され、その結果、自民党、民主党のマニフェストには、分権改革を加速させるための国と地方の協議の場の法制化が明記されたことは大きな前進だが、場当たり的で人気取り的な感がぬぐい切れない。
  今後、国と地方の協議の場がお互いの意思疎通を高め、中央集権体制を打破する手掛かりになるよう強く願うところであり、政権政党にかかわらず、道州制を含めた地方分権改革を強力に進めなければならないと考える。
  民主党のマニフェストにある国から地方へのひも付き補助金を廃止して一括交付金を交付し、地方が自由に使えるお金を増やして地域のニーズに応えるとしている点についても、積み残した事業を優先的に進めるだけではなく、自立的な地域経営を基本原則に、愛媛から四国、日本をリードする政策立案ができる人材の育成や組織のあり方も検討し、平成の大合併後、市町村が地域経営に窮している現状も詳細に分析するなど、県としての新時代に向けた行政改革の見直しも必要と思う。

(1)知事は今回の総選挙でのマニフェストや選挙結果を踏まえ、道州制を含めた地方分権改革が今後どのように進むと認識し、本格的な分権時代に向かう県の行政改革をどう進めていくのか。

  今後の霞が関主導から政治主導への統治システムの改革や権限・財源移譲、道州制導入を目指した取組み等に対して、どのように地方の声を上げていくのか、併せて問う。

(2)国の一連の改革が県や市町の財政や事務事業等へ与える影響を調査・研究し、円滑な移行に備えるには、専任チームの設置等の体制整備が必要ではないか。

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2 観光振興について

  大幅な権限移譲、事務量の増加などに対しては、必ずその裏付けとなる税源の移譲が伴わねばならず、自立的な地域を創造するためには、フリーハンドでまちづくりに使える自主財源の確保も必要不可欠である。
  自主財源確保の骨格は、「地域産業の振興と企業の発展、雇用の安定と所得拡大による法人・個人の税収増」「観光を中心とした交流人口の拡大による外貨の獲得」の2つであり、本格的な分権時代の到来に向け、愛媛らしい成長戦略を練り上げ、市町との連携のもと強力に推進していく必要がある。

(1)広域観光について

  昨年7月に、いわゆる観光圏整備法が制定され、広域的に連携した観光圏の整備を行うことで、地域の幅広い産業の活性化や交流人口の拡大による地域の発展を促進するため、昨年度は全国で16地域、今年度は新たに14地域が対象となり、国による総合的な支援等が行われている。
  こうした点から線、線から面への観光圏形成の必要性が高まる中、本年7月に、広域連携組織であった四国観光立県推進協議会を発展的に解散させる形で四国ツーリズム創造機構が発足し、また議会サイドでも四国4県議会観光議員連盟が立ち上がるなど、観光産業の振興と経済の発展、地域の活性化や国際化に「四国は一つ」となって寄与できる推進体制が整った。
  またNHKでは、今月28日から四国を舞台とした連続テレビ小説「ウェルかめ」、11月からスペシャルドラマ「坂の上の雲」、来年1月からは大河ドラマ「龍馬伝」が放送予定とされ、高速道路網の整備とともに料金軽減化も相まって、域内外からの交流も大幅に活発化している。
  今後、面としての四国、環瀬戸内海圏での広域観光を推進していくには、四国ツーリズム創造機構や瀬戸内国際観光テーマ地区推進協議会等の組織を先頭に明確なビジョンを掲げ、複数の観光圏や滞在促進地区を有機的に連携させ、中四国により長く宿泊、滞留してもらうよう国内外に向けて情報発信を行う必要があり、各県も予算措置を伴いながら地域資源を磨き上げ、観光振興に向けた機運を盛り上げることが必要と考える。

  四国及び環瀬戸内海圏域での広域観光をどのように推進していくのか。
 
(2)観光圏整備について

  現在、しまなみ海道10周年記念事業が数々行われ、7月段階でしまなみ沿線の主要観光施設の入込客数は対前年を大きく上回り、県全体でも対前年比101.3%を示すなど、その経済波及効果は疑う余地がないが、県内では、まちの空洞化や施設の老朽化も相まって、まちの活力が低下している従来型の観光地域も増えてきており、地域自らが観光を地域振興の方策と位置付け、地域住民が共有できる地域としての明確なビジョン、多様な連携・協働体制の構築が必要となっている。
  県は、観光旅客のニーズを分析し、観光商品の選択と集中を行い、観光圏のブランド化や滞在型観光を進める中で、観光地間の競合関係の広域化等の環境変化についていけない地域をサポートし、地域同士の観光コンテンツをマッチングさせ、宣伝やPRの内容等について戦略的な検討、実施をする役割を担っている。民主党が総選挙の目玉政策として掲げた高速道路無料化によって起こりうる日帰り旅行対策等、市町との連携のもと、強力なリーダーシップをもって、国策に対応した地理的・時間的・人的広がりのある観光戦略を構築するよう切に願う。
  高速道路料金軽減化に伴う観光旅客ニーズの変化をどう分析し、今後の更なる軽減化に対しでどのような対応策が必要と考えるのか、併せて問う。

  観光圏整備の有用性と県内の観光振興における県の役割をどのように認識し、今後、市町との連携をどのように進めていくのか。

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3 農商工連携の推進について

  本県の自主財源確保対策の一つとして、地域資源を活かした産業振興の方向性から農林水産業の振興もあげられる。
  県では、その振興対策の一つである「農商工連携」という知恵と工夫を生かした新たな取組みの有用性を高く評価し、本県独自の連携システムの構築に向け予算措置を講じるとともに、長期的な視野での民間主導による新商品の開発や販路拡大などの取組みに対し、幅広い支援を展開している。
  しかし、現在、取り組んでいる「農商工連携」の支援の現状は、食品加工業者による新商品開発支援に重点を置いた中小企業支援策であり、農林水産業者が主体となって川下の商工業者と連携し、農林水産物そのものを高く売る「農」の論理に基づく施策にはなっていないと感じる。

  将来的な本県の食に関する商工・農林部門の一元化を含め、今後、経済労働部と農林水産部がどのように連携を図り、農商工連携を推進していくのか。

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4 地球温暖化について

  自公連立政権での温暖化ガスの1990年比8%の削減目標に対し、鳩山総理大臣は、今月の地球温暖化対策に関するシンポジウムで25%の削減方針を表明し、経済界から過大な目標が経済成長を阻害するとの反対の立場が示されるなど、国際社会の中で、地球温暖化対策のリーダーとなるか、経済対策を優先させるのか、厳しい選択が迫られており、年末に予定されるコペンハーゲン会議、いわゆるCOP15に向け動向が注目される。
  地球温暖化の問題は、200年以上前の英国において、農民それぞれが利益の最大化を求めて牛を放牧した結果、共同放牧地が崩壊したというコモンズの悲劇」の代表例とされる環境汚染の問題そのものである。
  これは空気の消費が資本主義経済の中で正当に費用として換算されていない結果であり、解決策の一つとしては市場原理の導入により、空気も水のように使用の対価として環境税や炭素税等の負担を課すことが考えられる。
  もう一つの考え方は、それぞれが消費を自粛し、地球環境というコモンズを残していく努力をすることであり、COPによる規制はこの方向を目指すものであるが、主要排出国が参加しなければ自粛の意味がない。
  地球温暖化という問題は、確かに地球規模で取り組む大きな問題ではあるが、それぞれの地域で施策を競い合い、積み重ねることが重要であり、そのためには価値観やライフスタイルの変化を進めていくことも不可欠である。
  知事は、就任1期目に環境保護力観点から森林そ生元年を提唱し、昨年6月には、平成20年を地球温暖化防止元年と銘打ち、一貫した取組みを進めているが、情報発信や県民にアピール出来る施策が少ないと感じている。

  地球温暖化の状況について、知事の所感はどうか。また、県民の耳目に触れる啓発や先進的で独創的なモデル事業に大胆に取り組むべきと思うが、所見を問う。

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5 救急医療問題について

(1)救急医療の確保について

  日本の医療システムは、昭和36年の国民皆保険制度の確立以来、「誰もが、どこでも、安価に質の高いE療が受けられる」体制のもと、国民生活の安心や信頼における大きな基盤を形成し、平成12年には世界保健機構から世界一と評価されるなど、高い水準の医療サービスを維持してきた。
  しかし、世界一の称号を得てからわずか10年で、我が国は、逆に「医療崩壊」とも呼ぶべき危機に直面している。
  この背景には、医師の絶対数の不足をはじめ、病院勤務医から開業医へ転身する医師の増加、大学医学部の医師派遣機能の低下など、様々な要因が指摘されているが、コンビ二受診という言葉に代表されるような安易に医療機関に頼りすぎる風潮が広がったことも大きな要因と思う。
  こうした負の要因によって、最も強く直接的な影響を受けているのが救急医療であり、最前線の現場の疲弊は極めて深刻なものとなっている。
  救急医療を巡っては、全国各地で救命救急センターの医師の一斉退職や二次救急医療を担う基幹病院の閉鎖などの衝撃的な出来事が連日のように報道され、本県においても医師不足の深刻化に伴い地域によっては二次救急医療体制の維持が困難になる事態が生じており、救急医療の崩壊を「今そこにある危機」として早急に対策を講じることが強く求められている。

  今後、地域における救急医療の確保に向け、どのように取り組んでいくのか。

(2)救急搬送について

  今月発表された、総務省消防庁の平成20年救急・救助の概要によると、救急自動車の現場到着時間の全国平均は、データのある昭和59年以降、ワースト記録を更新する7.7分、通報からの患者の病院収容時間も、過去最悪の35.1分と毎年右肩上がりで推移している。救急自動車の出動件数は、適正利用の呼び掛けが功を奏し、前年度比3.7%減の約510万件ではあるが、10年前と比較すればまだまだ高い指数で推移し、救命救急現場の深刻さが改めて浮き彫りになった。
  背景には、救急医療機関の崩壊による受入拒否問題などがあるが、改善への特効薬としては、当面、既存の医療体制を前提とした、今ある医療資源を効果的かつ効率的に活用して、可能な限り受入医療機関の選定困難事案の解消を図ることが焦眉の急と考えられる。
  消防庁では、円滑な救急搬送及び受入体制の構築のために、消防機関と医療機関の連携が必要であるとして消防法の一部を改正し、都道府県に対して傷病者の搬送上受入れの迅速かつ適切な実施を図るための実施基準の策定を義務付けており、来月施行の改正消防法によると、この実施基準には患者の容態に応じた搬送先の医療機関のリストの作成や、搬送先が決まらない場合に備えた最終的な受入れ先の確保などの方策も盛り込むこととされている。重症患者の場合、傷病の状況に応じた適切な医療機関に一時も早く搬送できるかどうかは患者の命にもかかわる問題であるため、有効性のある基準づくりと消防機関と医療機関の一層の連携強化を期待する。

  本県の救急搬送の現況はどうか。また、救急搬送の受入れの実施基準策定にどのように取り組んでいくのか。

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野口仁議員(社会民主党・護憲連合)の一般質問(大要)

1 消費者庁の設置への県の対応について

  9月1日、消費者行政を一元的に取り扱う消費者庁が発足した。消費者庁は、近年の耐震偽装問題や食品の不正・偽装表示、金融商品トラブルなど国民生活に不安を感じさせる事件が多発していること、さらに、オンライン等関連サービスの不当請求・架空請求などの手口が巧妙になっている中で、早期に設置されるよう待ち望んでいた。
  消費者庁への期待は、第1に、生産・流通・消費という全般にわたってバランスのとれた対応と対策が必要な消費者行政において、これまでややもすると産業・生産者第一という視点であったものが、消費者・生活者の利益の擁護及び増進という視点を明確にしたこと、第2に、消費生活に関するすべての情報が集中することで、行政の縦割りによる、いわゆる「すきま事案」による被害の放置や拡大などが防止できること、第3に、消費者行政の監視役となる消費者委員会が設置されたことなどである。
  しかし、各省庁から出向した200名余りの小さな組織であることや、設置法成立からわずか3か月で発足するという状況で、消費者ホットラインの開設の遅れ、自治体の消費者行政への支援、被害者救済制度の充実、消費者委員会の権限・独立性の確立など、今後の課題も残されている。
  また、相談員のほとんどが低所得、短期雇用の非常勤職員となっている消費生活センターもあるなど、自治体によって相談員の態勢・待遇に格差があると聞く。
  こうした中、地方の消費者行政の更なる充実を期待する声も上がっており、県においては、消費者行政活佳化基金を積み増し、この基金を活用して松山市消費生活センターなど県内の消費生活相談体制の強化を図ることとしている。
  相談員の処遇についての県の対策はどうか、併せて問う。

  消費者庁の設置に合わせた県の対応はどうか。

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2 教育問題について

(1)教科書採択について

  8月27日、県教育委員会は定例の委員会を開催し、来年度から県立中等教育学校などで使用する歴史教科書を、「新しい歴史教科書をつくる会」が主導した扶桑社版を採択すると全会一致で決定した。県教委の扶桑社版歴史教科書の採択は、2001年度以降4回連続となる。
  扶桑社版歴史教科書は、日本の侵略戦争を、日本の防衛にとって避けられないものであり、帝国主義侵略からアジアを開放した聖戦であるとの立場を明確にしてきた。この歴史観は1995年に「村山談話」で示され、歴代首相が確認してきた「過去の日本が行った侵略戦争を真しに反省し、新しいアジア諸国との友好関係を築く」とする日本政府の公式見解とは大きく異なっており、歴史学者をはじめ、多くの人々から批判されている。
  現在、つくる会主導の歴史教科書は、扶桑社と自由社の2社から出版されている。内容はほぼ同じで、代表執筆者も同じである。つくる会は、今回も扶桑社から出版する予定だったが、扶桑社が「つくる会の教科書は右寄り過ぎる」と批判し、つくる会と絶縁したため、新たに自由社から出版したと言う。一方、扶桑社は「右寄り過ぎる」と言ったことはないと否定しているが、「必ずしも評価が高くないところもあり、改善の余地はある」と言う。
  代表執筆者が同じで内容もほとんど同じ、しかも著作権で争っているような教科書、改善の余地があることを認めている教科書を県教委が採択したことは問題である。

ア  つくる会と扶桑社の著作権を巡る裁判の経過をどのように把握していたのか。
  生徒への影響をどう考えていたのか、併せて問う。

イ  教育委員会委員長が7月定例会後の取材に対し「扶桑社か自由社のどちらかになる」と述べた意図は何か。
  他の委員への影響など極めて不適切と考える。

ウ  政府の公式見解である、いわゆる 「村山談話」に対し、どのような認識を持っているのか。

(2)道徳教育のねらいと取り組みについて

  9月補正予算において、道徳副読本を県独自に作成するとしている。これは、20市町の地域を素材に、人間愛、自然愛、郷土愛という3つの愛を中心にした県独自の副読本で、地域の偉人などのエピソードも盛り込むとのことであるが、いわゆる「偉人伝」のようなものを教えさせることになれば、教育内容への、また児童の内面への介入にならないかと考える。道徳教育は、戦前・戦中の修身教育への厳しい反省に立ち、「生活のあらゆる場で、またすべての教科の教育の中で行う」ようになったと聞いている。
  広辞苑によると、道徳は「人のふみ行うべき道」、ある社会にあっては「社会の成員とその社会、又はその社会の成員相互間の行為の善悪を判断する基準として一般に承認されている規範の総体」、「法律のような外面的強制力を伴うものではなく、個人の内面的な原理」とある。
  道徳がその生活する社会において一般的に承認されている行為の善悪を判断する基準であり規範であるならば、道徳教育も、その社会の生活のあらゆる領域で行われるべきであることは当然の理と考える。
  他県に先駆けて道徳の副読本づくりを何故急がなければならないのか、作るとしても、教育の現場に責任を持つ学校や教師、保護者や県民との討議を重ね、理解と納得の上で行うべきと考える。
  小学校教員から、道徳教育については教科や教科外活動の領域等の指導に当たり日常的に工夫が求められ苦労があると聞く。そこへ、言うなれば教科書ともなるべき教材や資料を作成し、児童にまで与えるとなると、かつての軍国主義時代のように、国や一部の人の求める人間教育に利用されないかと危ぐする。

  道徳教育のねらいとその取組みについての考えはどうか。また、特定の副読本を教えることは真の道徳教育から外れる危険があると思うがどうか。

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3 伊方原子カ発電所の耐震評価とプルサーマル計画について

  伊方原発沖合6~7kmには、日本最大と言われる126kmの活断層がある。高知大学の岡村教授は「この断層は2,000年周期で動き、今がその2,000年目にあたり、いつ動いてもおかしくない」とし、さらに 「この断層が動けばM8以上、1,000ガル以上の地震動を想定すべき」と指摘している。
  四国電力は基準地震動を、原発建設時には300ガル、阪神・淡路大震災後には473ガルへ、そして耐震指針再評価で570ガルに引き上げてきた。しかし8月5日、原子力安全・保安院は原発敷地前面海域の活断層の基本的な長さ設定が適当でないとして見直しを求め、さらに、570ガルからの引上げの可能性も示唆するとともに、活断層の不確定要素を考慮して基準地震動を大きく見積もるよう求めている。
  また、四国電力は、来年2月からプルサーマルを実施するため、フランスから搬入されたMOX燃料を1月の3号機定期検査で装荷する予定である。
  3号機には高燃焼度燃料が装荷されており、MOX燃料との併用は原発の制御性や出力の安定性などの余裕を一段と低下させる危険性も指摘されている。四国電カが今年になって公表したべルギーにおける実績は、チアンジュ2号機で2002年から2003年までの間、16体のMOX燃料が、ドール3号機で2002年から2004年までの間、同様に24体が取り出された実績がある。しかし、3号機の場合、157体の燃料集合体のうち、最大で全体の4分の1に当たる40体を装荷する計画である。

(1)四国電力は基準地震動を再三引き上げている。加えて今回の活断層過小評価で、安全性に対する県民の不信は大きくなっていると思う。県民の安全・安心を第一に、四国電力を厳しく指導すべきと考えるが、どのような対応を考えているのか、併せて問う。

  四国電カが原子力安全・保安院の専門家グループから見直しを求められた活断層評価に対し、どのような認識を持っているのか。

(2)県はプルサーマルの実施は安全性の確認を条件としている。

  プルサーマルまでに安全性確認を独自でどのように行うのか。また、来年2月のプルサーマル開始予定についてどのような見通しを持っているのか。

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4 とべ動物園について

  昭和63年に移転開設したとべ動物園は、西日本有数の動物園として、県民はもとより県外からも多くの利用者があり、親しまれている。
  パノラマ展示による立体感ある風景、ストリート誘導方式による動物の国世界一周などの工夫のほか、夜の動物園なども開催され、延ベ1,200万人以上の人に利用されてきたが、開園21年を超え、相当老朽化が進んでいる部分もあると思う。
  旭山動物園の行動展示など全国の様々な取組みも参考に、とべ動物園で飼育している動物に応じた試みを検討し、より一層県民に愛され、利用される動物園として、今後とも施設の近代化や利用促進などの取組みを進めてほしい。

(1)獣舎及び便益施設を整備し、来園者の増加や満足度の向上を図るとの補正予算案が計上されている。

  今回のとべ動物園改修の内容はどうか。また、今後の改修計画はどうか。

(2)4月1日から入園料金が改定された。小中学生は100円に据え置き、高校生は300円から100円に値下げされた一方、18歳以上の大人は300円から450円へ引き上げられた。
  今後の入園者数に影響が出ることも心配される。

  料金改定による入園者数への影響はどうか。また、今後の入園者数の見通しはどうか。

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大西渡議員(自由民主党)の一般質問(大要)

1 地域経済の振興について

(1)企業誘致と雇用対策について

  県内で最大の人口を擁する中予地域は、7月の有効求人倍率が0.45倍で、26か月連続で低下し、雇用情勢がとりわけ厳しいと言われる南予地域の3月の有効求人倍率0.51倍をも下回り、特に製造業の新規求人数は昨年の半分しかなく、中予地域の経済情勢がいかに厳しくなっているかを如実に示している。
  東温市に本社を置くパナソニック四国エレクトロ二クスでは、世界不況に伴う事業再編のため、10月以降に大洲工場を閉鎖し、生産規模を縮小すると発表した。また、三菱化学松山工揚が平成22年12月をもってテレフタル酸生産ラインを停止、さらに帝人松山事業所もポリエステル繊維事業から撤退すると表明している。
  世界的な経営環境の激変は、これまで県内に進出してきた多くの製造業で、事業再編や海外シフトなど、構造的な変革の動きを加速させている。現下の経済状況からみて、大手製造事業所の新規誘致は大変厳しい時代を迎えている。

ア  中予地域の雇用情勢を含めて、県内の雇用の現状と今後の見込みはどうか。また、厳しい雇用環境にある中予地域の雇用確保に向けて、どのような対策を講じるのか。

イ  太陽光発電などの新エネルギーの開発や、環境対応車、エコ製品をはじめ、先端技術開発による将来の成長が見込まれる産業の台頭が著しく我々の生活にも大きな変革をもたらそうとしている。
  国の経済危機対策においても、成長分野への投資を柱として重点的に補正予算による対策が講じられており、これら成長産業の新たな誘致や地元企業の新分野展開を、地域経済活性化の起爆剤とすることが期待されている。こうした動きを見据えながら、県都松山市や東温市を中心とした中予地域が元気を回復し、県内経済回復のけん引カとなるべく、雇用創出や企業誘致を強化すべきである。

  今後成長が見込まれる有望分野の企業誘致にどう取り組んでいくのか。

(2)観光の振興について

  平成19年度の我が国の旅行消費額は24兆円で、二次的な波及効果を含めると53兆円の生産と440万人の雇用創出効果をもたらすと推計されている。今、国内消費が低迷する中で、国際観光の振興が低迷する本県経済の活性化に大きな効果をもたらすものと確信する。
  本県は、日本最古の温泉として名高い道後温泉や名城松山城をはじめ、瀬戸内の自然美がたん能できるしまなみ海道や、西日本最高峰の石鎚山など、外国人にアピールできる魅力的な観光資源に恵まれている。また、ソウルへの定期航空便や、四国で唯一の上海便を持つ本県は、近隣各県の中でも優位な立場にある。
  松山への直行便を活用して、しまなみ海道を共有する広島県や四国各県との連携を強化しながら、例えば、世界遺産の宮島厳島神社や、世界遺産を目指す四国八十八箇所など、各県の優れた資源を、点の輝きから線へと結び付けることにより、広域観光ルートとしての魅力を高め、外国人観光客の誘致に高い競争力が発揮できるものと考える。
  「国際観光の促進」を本県経済の新たな活力源とするため、訪日外国人1,000万人時代に向けた受け皿づくりを早急に進め、中国・韓国などに対する観光PRなど、積極的なプロモーション活動を展開する必要がある。

ア  国内外からの本県への観光入込客数の現状はどうか。

イ  本県経済の活性化を図るため、外国人観光客の誘致など国際観光の推進にどう取り組んでいくのか。

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2 防災対策について

  平成16年には3割に満たなかった自主防災組織の結成率が、5年間で8割を超えるなど。地域の防災体制も着実に向上している。東温市においても防災学習や避難訓練などの活動が行われているが、このような地域活動は、被害を最小限に食い止める有効な手段である住民の団結力を高め、地域コミュニティの活性化にも大きな役割を果たす。
  被害を最小限に食い止めるためには、今後も行政と住民が一体となって防災対策に取り組んでいく必要がある。
  8月、兵庫県で台風の豪雨によって河川がはん濫し、多数の死者を出したが、大小多くの河川が流れる本県でも、このような水害の危険性を常に抱えており、河川沿いや低地部の住民は大きな不安を抱いている。このような予想される水害に対しては、河床掘削や堤防改修など日頃の対策が重要である。
  県は、厳しい財政状況の中、国の補正予算などを活用し、防災対策に鋭意取り組んでいるが、新政権の予算見直しによる影響に不安を抱く。
  中山間地や山地が多くを占める本県で、一度大規模災害が起これば、道路は寸断され、間違いなく地域は孤立する。
  救助活動などを迅速に行うためには、地域防災の担い手として中心的役割を果たす自主防災組織と地域に存在する事業者、とりわけ重機などを持つ建設業者との連携・協働が不可欠である。

(1)地域における防災力を高めるため、今後どのような取組みを考えているのか。

(2)河床掘削や堤防改修などの水害予防対策にどのように取り組んでいるのか。

(3)建設業者との協力体制について

  現在、行政と建設業者の間で応援協定を結び、災害復旧時に協力を得ていると聞くが、景気の悪化や公共事業の削減、長期にわたる価格競争の激化等に伴い、廃業・倒産、経営の危機に陥る建設業者も多く、重機や技術者の確保にも苦慮していると聞く。
  県自らが重機や技術者を確保し、各地域に配置するなどの対応が望まれるが、現実的には難しい。二次災害を防止し、迅速な救助活動を行うためには、地域に密着した建設業者との協力体制が不可欠であり、何らかの対策を講じていく必要がある。

  地域に密着した建設業者との協力体制の確保について、どのように取り組んでいくのか。

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3 耕作放棄地対策について

  農林水産省の平成20年度耕作放棄地全体調査の結果では、本県の耕作放棄地は約1万400haで全国ワースト5位と深刻な状況である。
  このことについては、6月議会において「総合的な対策が喫緊の課題であり、国が創設した耕作放棄地再生利用緊急対策事業を積極的に活用するなど耕作放棄地の未然防止や再生利用を強力に推進する」との答弁があった。

(1)耕作放棄地解消への取り組みについて

  耕作放棄地再生利用緊急対策事業は、貸借した耕作放棄地の再生作業等に対し、1反当たり3~5万円を交付するなどの対策を行うものであり、非常に画期的な制度である。8月30日の日本農業新聞にも、西条市の農業生産法人がこの事業を活用し、女性向けの農園を目指して土地整備に乗り出したとの記事が掲載されていた。しかし、「再生整備は、コストがかかるため簡単に事業を活用し難い」との意見も掲載されている。
  本県の耕作放棄地は、中山間地域や島しょ部といった条件不利地域が多く、再生作業に多額の費用がかることや、そもそも、耕作放棄が進むこのような地域では、担い手の確保や規模拡大が難しいなどの問題もあり、耕作放棄地を解消していくことは容易ではないと思う。

  耕作放棄地再生利用緊急対策事業の有効活用も含め、耕作放棄地の解消にどのように取り組んでいくのか。

(2)耕作放棄地発生防止の取り組みについて

  農地や営農を支える農業用水路などの施設は、一度機能が失われると、その復元に多額の経費と多大な労力が必要となる。何よりも、営農を継続し耕作放棄地化させないことが重要である。
  東温市では、春先からの少雨により、中山間部で代かき用水が確保できず、田植えを断念した地域があると聞く。このようなことが続けば、農家は営農意欲をなくし、さらに耕作放棄が進んでいく。
  地形条件や事業規模によっては、多額の投資が必要となることから、一律に基盤整備を進めていくことは難しい面もあるが、作業効率のよい農地や安定的な用水を確保することが、新たな担い手の確保、ひいては耕作放棄地の発生防止につながるものと考える。

  耕作放棄地を発生させないためにも生産性の高い優良農地の確保が重要と考えるが、基盤整備の推進にどのように取り組んでいるのか。

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4 農業所得向上の取り組みについて

  農業者自らが、流通や加工にも積極的に乗り出し、他産業へのアプローチや消費者の理解増進に努めるなど、地産地消やブランド化を図り「売れるものづくり」に取り組むことが不可欠である。それにより、所得が向上し、意欲ある担い手も増え、地域農業の再生が図られる。
  東温市は、最近、いちごやブルーベリーなどの野菜や果樹類も導入され、環境に優しい農業や都市と農村との交流、さらには地域の農産物やその加工による東温ブランドの開発など、農業の活性化に精力的に取り組んでいる。また、平たん部では、大型機械による効率的な米麦生産を行い、自らが販売まで手掛ける農業法人が活躍しているほか、先般、中山間部でも、減農薬栽培や農作業受託を行うために新たに集落営農組織を設立するなど、これからの農業を担う先進的な取組みが行われている。
  これらの取組みを、継続性のあるものとし、担い手を呼び寄せる力強い農業として確立させていくためには、所得の向上につながる販売力が必要である。このためには、農産物の新たな流通・販売への取組みを行政や関係団体がしっかり後押しして、それぞれの経営を成り立たせていくことが何よりも重要で、このような新たなモデルを県下に数多く創出していくことが、愛媛農業の再生にとっても不可欠であると考える。

  農業所得の向上に向けて、新たな流通販売の取組みを加速化するために、どのように取り組んでいるのか。

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5 地デジ化に伴う難視聴対策について

  総務省の調査によると、本県の今年3月末時点における地デジ対応テレビやチューナーの世帯普及率は60.3%と、全国平均の60.7%とはぼ同じ水準となっており、県内での地デジ対策は、適切に進んでいると感じている。
  しかし、東温市では、共聴施設のデジタル化改修への不安や、これまで家庭のアンテナでアナログ放送を見ることができたが、デジタル放送になって見ることができなくなる「新たな難視聴」への不安などの声も聞く。
  8月31日、総務省の地上デジタル放送難視地区対策計画が公表されたが、アナログ停波まで2年を切った中で、既存共聴施設のデジタル化改修だけでなく、東温市や大洲市など県下に多く存在する新たな難視聴地区に対する対策にも取り組まなければならない。
  テレビは、我々の暮らしになくてはならないメディアであり、特に老人にとっては大きな娯楽である。地上デジタル放送への円滑かつ確実な移行を実現するためには、国や放送事業者など関係機関との綿密な連携を図るとともに、地域に密着した市町を通じてきめ細やかな対策を講じ、住民が納得できるよう、何としても難視聴地域を解消する必要がある。

  今後、辺地共聴施設のデジタル化改修や新たな難視聴地区の対策にどのように取り組んでいくのか。

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