本会議論戦(大要)
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2010年2月定例会
以下は、2010年3月8日の県議会本会議における、各議員の一般質問の大要です。
木村誉議員(公明党・新政クラブ)の一般質問(大要)
1 がん対策推進室(仮称)」を設置について
わが国の死亡原因の第1位はがんであり、本県でも年間4,000人以上が死亡している。2005年厚生労働省患者調査によると県内のがん患者総数は約1万6,000人、「サバイバー」と呼ばれるがん経験者や、その家族等を含めると十数万人とも想定される多くの県民ががんと向き合っている。
これまでの活動を通し、県に求められているのは共に感じるということであるとの結論を得た。患者や家族のありのままの気持ちに共感する力こそ、本県がん対策の根幹でなければならず、その精神的支柱が今議会で提案された「愛媛県がん対策推進条例」にほかならない。
がん対策基本法に基づき、2008年に県がん対策推進計画が策定され、10年間の全体目標に対し前半5年間の分野別の目標と対策が細かく盛り込まれているが、問題はどのように実効性を持たせるかということであり、どれだけ県民総ぐるみで推進できるかが成果を左右すると思う。
がん対策は、予防啓発・早期発見・治療・再発などがんの段階ごとに異なり、行政・医療機関・患者家族など立場によって課題も要望も異なる。がんの早期発見について、がん検診の受診率は、これまでの取組みの結果おおむね20%というのが現在の水準だが、本県の目標は、これを5年で2 倍以上に向上させようとするものであり、従来に加えて新たな取組みが求められるのではないか。
先日、がんサバイバーの方が中学校の授業に参加し、自身のがん体験を語ったという話を聞いたが、そこには患者の力を教育に生かしてほしいという患者や家族の切実な願いが込められており、ここに県民総ぐるみの重要性があると強く思う。
これまでの本県がん対策は専ら保健福祉部所管で、部内でも縦割りで推進されてきたが、そこに教育委員会を加えてはどうか。教育を通してがんに対する正しい知識を身につけることは、病理の予防だけでなく人間形成においても有効だと思う。
さらに、経済労働部とのタイアップも重要である。働き盛りでがんを発症した人への療養中のサポートや治療後のスムーズな職場復帰などの就労環境の整備は、当事者や家族に大きな安心をもたらすものである。
県がん対策推進計画実現のためには、県庁内部だけでなく、県内市町、保健医療機関等様々な方面との協力が求められる。
本県がん対策を、従来の縦割りを超えた県民総ぐるみの運動に高め取り組んでいくため「がん対策推進室(仮称)」を設置すべと考えるが、所見を問う。
2 介護問題について
わが国の少子高齢化は世界に類を見ないスピードで進展しており、国の推計では、15年後の2025年には65歳以上の高齢者人口が3,600万人に達するとの見通しで、ほぼ3人に1人が高齢者という時代がそこまで来ている。逆三角形の人ロピラミッドに移行していく速さに制度も環境も追いついていないというのが現実ではないか。
公明党は、昨年11、12月に、全都道府県で「介護総点検運動」を実施し、本県でも約1,200人から直接聞き取り調査を行い要望等を預かった。
その調査結果では、対象の半数以上が在宅介護に携わっており、その約6割が「身体的・精神的・経済的な負担が大きい」との声を上げている。また、半数以上がいわゆる老々介護の状態にあり、正にぎりぎりのところで毎日在宅介護が行われているのが実態である。
(1)本県の介護保険施設の入所待機者は何人いるのか。また、その待機解消に向けて、県はどのように取り組んでいるのか。
(2)在宅介護に携わる家族負担の軽減について、どのように認識し、取り組んでいるのか。
心の病や自殺、殺人など負担に耐え切れず生じる不幸が全国的に後を絶たない。
地域ケア体制の整備状況やレズパイト事業の実態と併せて問う。
(3)同居・近隣居住家族等の自助や家族のつながる力を育む「家族介護手当」の創設について所見を問う。
高齢者が施設に入所すると、介護保険の1割負担分と保険対象外の食費など個人負担を含めておおむね月10万円前後の費用がかかる。このほかに税金と介護保険料で賄われる介護給付費がおおむね月30万円かかり、1人の施設入所にかかる社会的コストは年間約360万円ということになる。
施設の拡充は社会的コストの増大と表裏であり、一定の施設拡充は必要だが、少子高齢化の進展を考えると、限界に達するのは明らかである。
そこで、この費用を在宅介護を行う家族に支給してはどうかと思う。これは、在宅介護の現場で最も多く受けた県民からの切実な要望でもある。これにより家族の経済的負担は大きく軽減され、精神的にも余裕や安心が生まれ、地域経済への波及効果なども期待できるかもしれない。在宅介護が可能となり施設入所が回避されれば、社会的コストも削減でき、施設待機者の入所機会の拡大にもつながる。
2世帯や3世帯での同居、あるいは近隣居住といった、緩やかであっても着実に家族がつながっていける政策が重要な時代に入ったと思う。
(4)介護従事者の処遇と就労環境の改善について、県としてどのような対応が可能か。
介護の現場では、若い男性が結婚を機に、生活ができずに辞めざるを得ないケースが大変多い。介護報酬の引上げをはじめ、処遇改善のほとんどは国の課題と言えるが、県や市町で対応可能なものについては最大限取り組んでほしい。
「事務処理を軽減してほしい」との要望はどの施設・従業者からも寄せられた。介護の現場からするど、事務手続きの簡素化について改善できる余地が多分にあると感じている。改善により浮いた時間を介護サービスや就労環境の向上に振り分けることができれば、要介護者の喜びと安心にも寄与できる。
事務処理の軽減に向けての取組みについても併せて問う。
3 愛媛県経済成長戦略2010における食品ビジネスについて
(1)農商工連携について
本県は、中四国最大の農林水産県であり、基幹産業である農林水産業の振興がそのまま本県経済を左右すると言っても過言ではない。また、優れた一次産品を活用した食品加工業が県内製造業の2割を占め、農商工連携の推進に最適の地域特性を持っていると言える。
「県経済成長戦略2010経済版えひめマッスルプラン」では、グローバリゼーションの進展に伴う競争激化や国内市場の縮小等により疲弊する農林水産業を、10年間でもうかる農林水産業に刷新するため、農商工連携により「食料供給基地えひめ」を実現しようとしている。
既に県では、今年度から連携案件のニーズ発掘や生産現場見学会、連携体のコーディネート事業などを進めており、ニーズの発掘では、全国公募により168件もの新商品づくりのざん新なアイデアを集め、現在、いくつかの有望案件については事業化の調整が行われていると聞く。
農商工連携は新たな付加価値と顧客・市場の創造により、農林水産業所得の増加や商工業者の業績拡大をもたらす可能性を秘めており、地域経済の活性化にもつながる起爆剤として期待されているが、現状は、様々な障壁等により十分に広がっているとは言えない状況にある。
その課題について、国の農商工連携研究会が指摘する4つの力、顧客への訴求力を持つ地域ブランドとしての「商品力」、安定供給のための流通小売業者との連携による「販売力」、高い経営能力やノウハウを持つ「経営力」、自治体やJA、商工会議所など地域ぐるみで取り組む「地域力」が成功のかぎになると思う。
特に、近年の高齢化や担い手不足、耕作放棄地の拡大など、産業として極めて厳しい状況に置かれている農林水産業とその関連産業は、農商工連携を通じた新たなビジネスモデルを構築する必要に迫られている。
そのため、本県らしいビジネスモデルを成立させていく力を持ったリーダーの育成や、先述の4つの力を持続的に向上させる環境の整備が極めて重要だと思う。
ア マッスルプランの中で農商工連携をどのように展開していくのか。
イ 農商工ファンド事業の具体的な取組方針について所見を問う。
県は、総額25億円の農商工ファンドにより本格的な農商工連携ビジネス支援をスタートさせたが、本県らしい農商工連携が拡大し成果を収められるよう願っている。
(2)海外販路の開拓について
マッスルプランでは、愛媛や四国産品を輸出する「どんどん海外チャレンジえひめ」を掲げ、東アジアへの海外販路を開拓するため、世界と愛媛を結ぶ地域商社の育成・やEHIMEブラシドの海外PR等を重点戦略として、中国・香港・台湾等への食品輸出の促進に取り組むこととしている。
国内市場が縮小する中、食を中心とした積極的な海外販路拡大は経済成長のみならず、魅力ある農山漁村づくりのためにも大変重要なテーマであると認識している。
県は昨年から、四国4県共同により上海で四国アンテナショップを開設し、上海の高級スーパーマーケットにも四国産品常設売場を開設した。また、えひめ愛フード推進機構も、上海や台湾で「農林水産物等のPR商談会」や県内団体等を対象にした「香港・台湾市場食品輸出座談会」を実施するなど、本県農林水産物の輸出促進に全力を挙げていると聞く。
しかし、地元企業や農業団体で、東アジア市場に独自で輸出展開できるようなケースはいまだわずかであり、企業アンケートなどからは、意欲はあるものの直ちに輸出ビジネスに踏み切れない要因として、「海外業務に対応できる社内人材の不足」「あいまいな商慣習による与信不安」「複雑な貿易業務」等に大きな不安を抱えていることがうかがえる。こうした障壁をクリアしていくことは、県が当面する重要な課題の一つである。
また、東アジアを含む海外マーケットへの参入を広げるためには、本県経済の更なる活性化と地場産業の競争力強化が不可欠であり、官民一体となった支援が重要である。
これまでのような単発の海外展示会や見本市への出展、商談会の開催だけではなく、県内企業の輸出有望案件の選定や輸出戦略の策定、貿易実務のスキルアップ支援などの専門的なサポートと信頼できる現地パートナー商社との連携等をきめ細かく支援する体制が必要不可欠と思う。
ア 東アジア市場をターゲツトとした海外販路の開拓について、どのように展開していくのか。
イ 上海プロジェクトのこれまでの成果や課題をどのように認識しているのか。また、来年度の上海プロジヱクト拡充等の方策について所見を問う。
佐々木泉議員(日本共産党)の一般質問(大要)
1 ハリソン東芝ライティングの生産拠点の海外移転について
県内有力企業の一つであるハリソン東芝ライティングが放電灯事業部門の大半を海外移転する方針だが、これは地域経済と雇用にとって重大な事態である。
(1)県がハリソン東芝ライティングに支出した助成金・奨励金の総額はいくらか。
同社の経営状態をどのように把握していたのか併せて問う。
(2)知事が直接同社を訪ね、海外移転中止、雇用確保を求めてはどうか。
2 県発注工事における賃金向上について
地域の賃金水準を向上させるためには、中心となる大企業の賃上げや地域最低賃金の引上げが重要だが、県が発注する工事についても、労働者賃金の底上げが欠かせない。
(1)県発注工事の設計労務単価と賃金実勢のかい離状況、建設業退職共済制度の加入状況と県の見解はどうか。
(2)下請、孫請にいたる賃金の向上のため、県発注工事に係る県公契約条例をつくり、国に公契約法制定を求めてはどうか。
3 県立三島病院の民間移譲について
県立三島病院の民間移譲は、地域の医療水準確保に大きな影響を与えるものであり、地元をはじめ県民が不安を感じている。
(1)県議会での議論抜き、パブリックコメント抜き、現地説明会抜きの協定締結は、県民と議会無視の暴走ではないか。
(2)県民の土地、建物、医療機器、備品の購入当時の価格と、譲渡予定価格はいくらか。また、移譲後の三島医療センターへの財政支援はいくらか。
(3)三島医療センターで、内科、整形外科、透析外来、リハビリ、入院の利用者数をカバーできるのか。
(4)三島医療センターでの外科診療を調整中としたまま協定締結したのはおかしいのではないか。
同センターでの二次救急医療継続が協定書に明示されていないのはなぜか併せて問う。
(5)三島地区の中核病院再建築の時期はいつか。
(6)2022年度以降、三島医療センターが廃止されても協定違反とはならないのか。
(7)基本協定を破棄し、三島病院を県立で存続すべきではないか。
(8)中央、新居浜、今治、南宇和の各県立病院について将来においても移譲しないと断言できるか。
4 伊方原発のプルサーマルについて
伊方原発3号機でのプルサーマルが開始されたが、そこで使われるMOX燃料の使用後の処理や管理体制には重大な問題がある。
(1)使用済みMOX燃料再処理施設操業が六ケ所再処理工場終了に間に合うとの2005年答弁の誤りを認めるか。
(2)MOX燃料の延べ装荷数は40年間で何体になるか。
(3)40年間分の使用済みMOX燃料を伊方に保管できるのか。
(4)六ケ所村でのMOX燃料製造が不可能な場合、今あるMOX燃料で何年間プルサーマルが続けられるか。
(5)六ケ所村が使用済み燃料の引受けを拒否した場合、伊方では何年保管が可能か。
(6)高レベル放射性廃棄物の処分場が決まらない場合、伊方で保管することにな
るのではないか。
(7)県が経済産業省からの原子カ規制組織分離独立を求めているのはなぜか。
(8)原子力安全・保安院の保安検査官の人数と、原発関連メーカーからの天上がり人数はいくらか。
(9)昨年11月の放射能漏れの際、直ちに運転中止すべきではなかったか。また、原因が「何らかの要因」では再発防止は不可能ではないか。
(10)多発事故の対策、巨大地震を想定した対策を優先し、プルサーマルを中止すべきではないか。
5 小中学生の医療費無料制度導入について
小中学生の医療費無料化が全国で進んでおり、本県の子どもたち、親たち、医療関係者を中心に期待が広がっている。
群馬県は小中学生無料を実施しており、県内においても、入幡浜市が小学生入院無料、久万高原町が小中学生無料を実施することとしているが、どう考えるか併せて問う。
中田廣議員(自由民主党)の一般質問(大要)
1 高速道路の南予延伸について
平成19年度には、内海~宿毛間は道路整備中期計画の素案に位置づけられたとの報道があり、また、知事の「財政難でも南予延伸は万難を排し進める」「高速道路が一本松まで整備されなげれば愛媛の21世紀は来ない」という言葉や、前国土交通大臣の「津島道路の岩松~内海間は、21年度中に事業化するよう整備局長に指示した」という言葉により私の心は燃え上がっていた。しかし、政権が代わり、来年度政府予算案の内容は、公共事業費については大変厳しい状況である。
県では、政府予算編成に向け、社会資本整備に関し、全国に比べて大幅に遅れている状況を踏まえ重点的な予算配分となるよう要望するとともに、事業の評価方法にも言及し、地域活性化や物流効率化、安全で安心な生活の確保などの効果も的確に評価し、地域の実情を踏まえた判断を行うよう求めたが、こうした地方の思いは伝わらず、国交省の公共事業関係費は、平成21年度比15%減、中でも高速道路南予延伸などに係る道路直轄事業の改築費は、17%減となり、国交省四国地方整備局長は、平成22年度の国直轄事業計画について、道路事業は開通時期が迫っている事業や整備期間が短い個所を優先する方針を示し、津島道路岩松~内海間は新規事業のため平成22年度の事業化は困難であるとしている。しかし、近い将来発生が予測される南海地震対策の面からも、道路は地域で暮らす住民の安全安心を確保する命の血管であり、また、南予地域の発展のためにも、高速道路の南予延伸は必要不可欠である。
国交省の公共事業関係費の大幅削減を踏まえ、高速道路の南予延伸に対する知事の思いはどうか。また、高速道路事業の進展に向け、今後どのような対策を講じていくのか。
2 津波に対する地域防災力強化事業について
本県では、過去繰り返し発生している南海地震の脅威が迫っており、今後30年以内の発生確率が60%程度となっている。南海地震が起これば、県下全域で激しい揺れによる被害が発生するほか、特に南予の宇和海沿岸では、津波による被害が心配される。大きな揺れや長時間の揺れを感じた時は、津波に備え、警報や避難指示を待たず、即座に迅速・的確に行動する必要があるが、そのためには、避難場所への移動経路を示した防災マップを地区ごとに作成し、住民が熟知しておくことが望ましい。
こうした中、南予地方局が、地域の災害特性を踏まえ、津波に対する備えを強化するため、市町と自主防災組織との協働による「津波ハザードマップ」の作成を支援する事業に取り組んでいることは大変心強い。
防災マップは、実際に使う住民が自ら作成し、その作成過程において地震や津波への備えの必要性を考えることになるため、防災マップの作成支援は、地域の防災力を高める大変有効な手段であり、このような取組みは県内全域に広げるべきである。
南予地方局の津波に対する地域防災力強化事業の取組状況と今後の取組みはどうか。
3 農林水産業者の所得向上について
「人と環境への愛」「産品への愛」「ふるさとへの愛」の3つの「愛」が詰まった愛媛の自信作が、県産農林水産物のブランド認定や知事自らの精力的なトップセールスにより、着実に根を張り、既に「愛あるブランド」として大きな実を結んでいる。
一方、平成20年5月に農商工等連携促進法が制定され、地域経済の基盤である農林水産業と食品産業などの商業・工業などの間での連携を進め、相乗効果を発揮して、地域経済の活性化を図っていくための取組みに支援が行われている。これまでに、本県でも「内子フレッシュパークからり」などが、法に基づく事業計画の認定を受けているが、従来の農林水産業の仕組みに、商工業の技術・ノウハウなどを活用した連携が加えられれば、農林水産物を加工した新商品の開発や販路開拓につながり、農林水産業と商工業双方に大きなビジネスチャンスが生み出されることが期待される。
今後、農商工連携が強化されることにより、豊富な愛媛の地域資源が活用され、県産農林水産物の高付加価値化と農林水産業者の所得向上につながるものと期待している。
県では、農林水産業者の所得向上を図るため、商工業者と連携し、商品開発や販路拡大をどのように行っていくのか。
4 地域コミュニティの再生について
近年の急速な少子高齢化や高度情報化の進展、平成の大合併と呼ばれる市町村合併等様々な要因により、地域住民の意識や価値観、ライフスタイルは変化してきており、連帯感の欠如や人間関係の希薄化、また、地域に対する公共心の減退により、本来地域が持っている相互扶助機能など地域コミュニティの機能低下が我々の暮らしの身近な問題としてクローズアップされている。旧西海町でも一昔前は、防犯・防災、地域福祉、環境美化や青少年教育など様々な分野において、地域コミュニティが重要な役割を担うとともに、それらの活動を通じて、近所同士が固く手を取り合い強い絆で結ぼれていたように思う。現在も、熱心に活動する人々の努力により地域の活動は維持されているが、残念ながら地域コミュニティ活動の核となる、自治会、町内会が、高齢化や加入者の減少などにより、その活動内容や範囲を縮小せざるを得ない状況が見受けられる。
全国的には、多くの自治体において「協働」や「共生」といったキーワードを掲げ、行政と住民、各種団体等、様々な主体が共に協力し、支え合いながら地域社会づくりを進めていく、いわゆる「新しい公共、新しい地方自治」の構築を目指す動きが顕著となっている。
これら協働、共生の地域社会づくりを進めるにあたり、行政のパートナーとして中心的な役割を担うのは、地域社会を底辺で支える地域コミュニティであり、その地域コミュニティの再生こそが、協働・共生社会の実現に向けた大きな鍵となるが、地域コミュニティ活動の核となる自治会や町内会等の活動状況が縮小傾向にある中では、NPO法人やボランティア団体、企業など様々な新しい主体が有機的に連携できる仕組みを構築し、機能強化を図ることも重要である。
他県の取組みも参考とし、少子・高齢化が進む本県においても、県が広域的な立場で企画立案して地域再生のきっかけを作ることや、市町・NPO団体等の地域再生の取組みを側面から支援していくことが必要である。
地域コミュニティの再生に向けた支援策について、これまでの取組状況及び今後の展望はどうか。
5 県財政と民主党政権の政治姿勢について
本県では、持続可能な財政構造への転換を図るため、平成18年度から4年間の改革に取り組んできたが、先の政権交代により、地方財政に大きな影響を与える不確定要素が多く、国の予算を踏まえた財政見通しを立てることが困難なことから、やむなく財政構造改革の取組みを更に1年延長した。
このような状況の中、来年度当初予算の編成に当たり、県税収入の落ち込みを県債等で賄いながら、選択と集中を図り、雇用経済対策関連事業に重点的に予算配分した結果、9年ぶりに前年度予算額を上回る6千億円規模の予算案が本議会に上程された。また、職員の給与カットについて、一般職員のカット率が多少緩和されたものの、カット継続の方針を打ち出したことは、苦渋の決断であったと思う。
県は、事務事業の見直しや職員数の削減などにより財政再生団体転落を回避しているが、今後も社会保障関係経費の増嵩や県税収入の減少傾向が予想、され、県財政は好転したとは言えない。
知事は、昨年7月の全国知事会議において、地方財政の展望と地方消費税特別委員会委員長として、住民生活に不可欠な行政サービスを今後も安定的に提供するためには、地域による税源の偏りが少なく、税収が安定している地方消費税を引き上げるべきである旨の提言を全国知事会の総意としてとりまとめ、国政においても本質的な税財政構造の再建に責任ある対応と展望を示すべきであると訴えている。
このように、地方にとっては待った無しの状況であるにもかかわらず、民主党政権は消費税率を4年間は引き上げないとしており、最近、副総理兼財務大臣が引上げ議論を始めると表明したとの報道もあるが、その具体的な道筋は見えてこず、地方の窮状を認識しているとは思えないものである。
また「コンクリートから人へ」というキャッチフレーズに基づく公共事業の大幅な削減、事業仕分けによる様々な政策や予算の見直し、新規国債発行額44兆円という過去最大の借金により、92兆円規模に水膨れした22年度予算編成、ハッ場ダムに代表される地元住民の意向や、安全・安心を考慮しない一方的な事業中止などが政治主導という名の下で行われている。
(1)知事は、これまで県民や職員にも負担をかけ必死の思いで財政構造改革に取り組み、22年度は3期12年の総仕上げの年である。
(2)政治主導という名の下で行われている民主党政権の様々な取組みや政策等について、知事はどのような思いを持っているのか。