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本会議論戦(大要)

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2011年9月定例会

以下は、2011年9月16日の県議会本会議における、各議員の代表質問の大要です。

 

明比昭治議員(自由民主党)の代表質問(大要)

1 野田新政権について

  東日本大震災で学んだことは、政治のリーダーシップの重みと、人々を奮い立たせる明確で力強いビジョンの必要性である。
  我が国は、以前から巨額の財政赤字、TPP参加の是非、持続可能な社会保障制度の構築といった様々な構造的問題を抱え、危機的状況にあったが、震災により更に深い傷を負った。
  震災発生後、数多くの困難の中で、住民の命を守るため懸命に努力する地方自治体のリーダーの存在感が際立ったが、政党の内外で権力争いに明け暮れる中央の政治家と対比したとき、両者の落差があまりにも大きかった。こうした非常事態だからこそ国会議員は、国家というスケールを意識して国家の理念と方向性を明確に示し、今こそ、誇りを持てる日本の将来像の実現のため、英知を結集して大胆に取り組まなければならないと思う。
  このような中、ようやく民主党の代表が決まり、野田新政権がスタートしたが、国会議員はしっかりと地に足をつけ、今度こそ国民の期待を裏切ることのないよう、この未曽有の国難に臨んでもらいたい。我々地方も覚悟を持って、この困難を乗り越えていかなければならないと思う。

  野田新政権に対し、どのような政治姿勢で臨むのか。これまでの民主党政権に対する評価も含めて問う。

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2 東日本大震災関連対策について

(1)伊方原発3号機の再起動について

  県は、福島第一原発事故の発生を受けて、直ちに四国電力ヘ安全対策の実施を要請し、その後も次々に対策を講じるなど、県民の安全・安心の確保に努めていることを心強く思う。
  一方、県議会も5月の臨時会において、会派を超えて「原子力発電所の安全対策の強化等を求める意見書」を採択したほか、エネルギー・防災対策特別委員会で、集中的に原発の安全対策や防災対策などについて、様々な角度から議論を重ねてきた。しかし、国は、自治体に対して定期検査中の原発の再起動を求めた直後に「ストレステスト」の実施を求めるなど、方針が定まらないことから、全国的に、定期検査の終了予定を過ぎた原発の再起動に目途が立っていない状況にある。
  伊方原発においても、4月に定期検査入りした3号機が予定された7月に再起動できないまま、電力需要が大きくなる夏場を迎えたが、火力発電所の定期検査時期の延期や企業からの電力供給、県民の節電努力などで、何とか乗り切れたと聞く。9月4日に1号機も定期検査に入り、四国の電力の40%を担ってきた原発3基のうち2墓が停止した状況となった。今後、冬場の需要上昇により、電力需給の更なるひっ迫が予想される。

  伊方原発の2基が停止している現状も踏まえ、3号機の再起動について、現在、どのような認識を持っているのか。

(2)南海地震等による大規模災害対策について

  今回の震災では、「想定上は安全であったはずの避難所が、津波にのみ込まれた」「高台へ上る階段が急で、自力で避難できず、津波に巻き込まれた」「地域防災の拠点であるはずの市町村庁舎が被災し、機能の喪失又は著しい低下を招いた」などの課題が、浮き彫りになった。
  南海地震の脅威が迫っているが、東海・東南海地震と同時発生の可能性もあり、その場合には東日本大震災を上回る甚大な被害が予想される。
  県では、震災を踏まえた課題の洗い出しと対策の検討が進んでいるが、課題解決の基本方針となる地域防災計画の見直しを含め、できる限り早急な対応を願う。

  南海地震等による大規模災害に備えるため、どのように取り組んでいるのか。

(3)県単独緊急防災対策事業について

  今回の震災では、東北地方を南北に貫く幹線道路が被災の翌日から緊急輸送道路として機能し、幹線道路から太平洋沿岸へのアクセス道路も被災4日後から機能するようになり、避難のみならず救援物資の輸送や救助隊の派遣等にも大いに役立ったと聞く。
  一方、本県の道路は、高速道路も宇和島市以南は末整備で、平成21年4月現在における道路改良率も70.9%で全国水準の83.4%を大きく下回っている。南海地震等発生の可能性が高まる中、道路整備の促進は防災の観点からも喫緊の課題である。
  今回の震災は、津波・地震・原発事故の複合災害であり、原発立地県の本県では、多くの県民が、福島第一原発と同様の事故があった場合に、速やかに避難できるのかという不安を抱いている。避難路等の早急な整備は県政の最重要課題であると思う。
  国は、これまでの補正予算において、被災地支援対策に取り組んできたが、被災地以外の防災対策への対応については、いまだ不明である。このような状況では、県民の不安は一向に収まらないため、国の対応を待つことなく、地方独自で早急に防災対策に取り組む必要がある。
  今回、約70億円の県単独緊急防災対策事業を計上したことは、時宜を得た対応で、大変心強く思う。

  県単独緊急防災対策事業の方針とその内容はどうか。

(4)放射性物質に係る食品検査体制について

  近年、食品の偽装表示や農薬混入事件、異物混入等による自主回収など、食の安全・安心を脅かす様々な二ュースが報じられてきたが、これらに加え、現在は、福島第一原発事故に伴う放射性物質による食品汚染が、大きな社会問題となっている。

ア 暫定規制値を超えた牛肉の県内の流通状況について

  国は、原発事故発生後、放射性物質に汚染された食品の流通を防ぐための措置を講じ、市場に流通している食品は安全と考えられていた。
  しかし、放射性セシウムの暫定規制値を超えた牛肉が全国的に流通し、各県は、汚染の疑いのある牛肉の流通経路の確認や、放射性物質の検査等の対応に追われている。
  本県は、原子力センターに放射性物質の検査機器を整備しており、初期の検査に対応できたと聞くが、汚染された牛肉の流通問題はいまだ解消されず、東北地方では、米の出荷前に放射性セシウム検査を実施すると報じられている。県民の食の安全・安心を確保するため、流通する様々な食品に係る放射性物質の検査体制を早期に充実させる必要がある。

  暫定規制値を超えた牛肉の県内の流通状況とその対応はどうか。
  検査体制の整備に、どう取り組むのか併せて問う。

イ 農水産物の放射性物質安全性確認の状況について

  原発事故は放射能という目に見えないものを相手にしなければならないため、住民や消費者の不安は極めて大きい。
  出荷制限や調査対象県以外の中国・四国各県でも、既に主要農水産物の安全性確認を独自に実施していると聞く。本県では、原発事故発生以降、放射性物質のモニタリング調査で異常は認められていないが、安全・安心な農水産物を提供し、不安解消と風評被害を防止するため、先般、県内農水産物の確認検査を実施する方針を打ち出した。

  本県農水産物の放射性物質安全性確認の状況はどうか。また、今後の検査にどのように取り組むのか。

(5)住宅用太陽光発電補助制度創設について

 福島第一原発事故に伴い、国のエネルギー政策が見直されつつある中、先般、再生可能エネルギーの特別措置法案が成立した。今後の運用に当たり、透明性のある適切な買収価格の設定や、電気料金値上げへの特段の配慮など、産業活動への影響を防ぎ、再生可能エネルギーの普及拡大につながるような円滑な施行を望む。
  特に太陽光は、技術革新により発電効率が向上し、家庭で最も気軽に導入できるエネルギーであることから、住宅用太陽光発電設備の普及を図ることが、再生可能エネルギーの導入促進に大きな役割を果たすと思う。
  補助制度創設を契機として、県内全ての市町に支援の取組みが広がることを期待する。

  住宅用太陽光発電導入に係る補助制度創設の狙いとその内容はどうか。

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3 円高と景気対策について

  リーマンショックに端を発した世界同時不況を受け、我が国は、3年にわたる景気低迷に苦しんできたが、今回の震災発生により、持ち直しつつあった経済は、再び厳しい状況に直面している。
  特に、過去最高水準の最近の急激な円高傾向は、製造業を中心とする国内企業の経営環境を悪化させており、事業基盤強化のため、海外進出を加速させる企業が相次ぎ、国内産業の空洞化が進むことを危惧する。
  長引く景気低迷から立ち直るため、徹底した経費節減等に取り組んできた県内の輸出関連企業にとって、今回の急激な円高は、これまでの努力を無にする死活問題である。
  また、国内の事業展開では採算がとれない企業が、拠点を海外へ移すことにより、下請の県内中小企業は、仕事がなくなり、収益の落ち込みや雇用の喪失など、地域経済に計り知れない影響を及ぼす。

  円高が本県経済にもたらす影響はどうか。また、当面の景気対策にどのように取り組むのか。

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4 新しいブランド牛の開発について

  本県の肉用年の生産は、経済発展とともに右肩上がりに成長し、平成21年の生産額は、県内農業粗生産額の3%を占める35億円となった。
  しかし、肉用牛農家の経営は、近年、家畜飼料の国際価格が高騰し、飼料の75%を輸入に依存することから極めて厳しい状況が続いており、このままでは、廃業を考える農家も出てくるのではないかと危惧する。さらに、国内の牛肉消費量が、景気の悪化に加え、放射性セシウムに汚染された牛肉が流通したことなどの影響を受け、大きく減退し、価格も低迷を続けている。
  このような状況で、本県の肉用牛農家が、今後も意欲を持って経営を維持発展するためには、「媛っこ地鶏」や「愛媛甘とろ豚」に続く、本県独自の新たなブランド牛を開発することが重要な課題と考える。

  新しいブランド牛の開発にどのように取り組むのか。

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5 地域医療再生について

  今回の震災では、医師不足で深刻な地域が被災したことにより、医療需給が一層ひっ迫するなど、地域医療の抱える様々な問題点が明らかになった。医師確保をはじめとした、医療提供体制の更なる整備が、被災地のみならず、全国的に急務であることを痛感した。
  本県でも、少子高齢化と過疎化の同時進行と、医療を担う人材の偏在により、救急、産科、小児科、外科をはじめとする地域に不可欠な医療の確保が困難になりつつある。これまで、医療関係者のたゆまぬ努力によって、なんとか地域に必要な医療体制が維持されてきたが、コンビ二受診の増加などにより医療現場が疲弊するなど、地域医療は危機的な状況にある。
  このような中、昨年度の国の補正予算により基金が拡充されたことを受け、県全域を対象とした地域医療再生に向けた取組みが進んでおり、今回、本格的に事業に着手する予算が多数計上されている。事業実施に当たっては、その成果が県内全域に広く波及するよう、行政のみならず医療機関と関係団体が、地域医療再生に向け、力を合わせで取り組んでいく必要がある。

  全県を対象とした地域医療再生にどのように取り組むのか。

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6 県の長期計画について

  これまでの民主党政権を見て、リーダーシップと計画性の無さがいかに国民生活に混乱を招くかということを痛感している。
  特に、計画性の欠落については、現在進めている長期計画の策定において、踏まえておかなければならない重要なポイントであると思う。民主党にとってマニフェストは、政党の背骨となる基本的かつ総合的な計画であるが、公表直後から、財源の問題を中心に、多くの疑問点が指摘されていた。マニフェストを絶対視する姿勢が混乱に拍車をかけたと思う。物事を進める際の計画のあり方、その重要性を改めて考えさせられる。
  知事は、自らの公約には徹底してこだわる姿勢を示しているが、財源やエ程表まで細かく記載した、いわゆるマニフェストについては、情勢変化に柔軟に対応できないことや、新たな取組みに挑戦する意欲が失われることなどの弱点を指摘し、否定的な見解を持っていると聞く。
  社会経済情勢の激しい変化や、先行き不透明な財政状況、県民ニーズの複雑多様化など、県政を取り巻く環境は極めて厳しい状況にある。このような状況下で策定する計画だけに、バラ色の未来を描くことに限界を感じる一方で、県民に夢や希望の持てる愛媛の将来を示さなければならないという考えもあり、苦心しているのではないかと推察する。

  県政を取り巻く環境が極めて厳しい中で、どのようにして柔軟性と実効性を確保した長期計画に仕上げていくのか。
  計画の進捗状況も含めて問う。

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7 市町への支援や連携の強化について

  知事は、就任直後から、県と市町がこれまで以上に連携・一体化するために「県・市町連携政策会議」の設置を呼びかけ、一緒になって協議していく枠組みを設けたほか、県と市町の人事交流を大幅に拡大するなど、次々に新しい取組みを打ち出している。長年にわたり市政のかじ取りを担ってきた経験に墓づき、基礎自治体との関係において、県の役割をしっかりと果たしていこうとする積極的な姿勢の表れであると感じる。
  県と市町の連携の基盤が整いつつあることは、大いに評価するが、地方を取り巻く環境は、地方分権一括法により基礎自治体の自由度が増すことなどの要因で、今後、更に変化していくことが見込まれる。
  中村県政が標ぼうする基礎自治体重視の県政運営の実現には、このような環境変化も踏まえ、行政課題の解決のため、県と市町が一緒に知恵を出し合うことや、市町に対する県の支援体制について、更に深化させていくことが不可欠であると思う。

  市町への支援や連携の強化にどのように取り組むのか。

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玉井敏久議員(民主党・かがやき)の代表質問(大要)

1 野田新政権について

  野田新内閣が9月3日発足した。民主党政権が誕生し2年が経過したが、鳩山・菅両氏に続き3人目の総理大臣就任となり、自公政権時代の安倍総理から、まるで恒例行事のごとく、一国の総理大臣が1年ごとに交代するという異常な姿となっている。
  政権交代の最大の要因の一つに、経済成長の鈍化と人口の減少が挙げられる。自民党政権の本質は、経済成長を前提とした利益分配の政治であった。バブル崩壊から20年、分配する資源はもはや無いはずだが、ひたすら借金を積み重ねることで、過去と同じことができるかのような幻想を振りまき、それによって政権は延命したものの、これが限界に差し掛かった。このことが、政権交代を引き起こした最も本源的な要因と考える。そして、民主党政権に求められたのは、成長期の分配機能ではなく、低成長時代の国家経営機能だと定義付けられる。人口減少を前提とした低成長時代に新しいことをやろうとすれば、必ず古いことをやめなければならない。何かをやるためには何かを諦めなければならず、「あれもこれも」ではなく「あれかこれか」、そういうトレードオフの経営判断が求められる時代に入った。
  もう一つは、なぜ政治主導なのかということである。成長期には、去年までやってきたことを今年もやり、今日やったことを明日もやれば、みんなでその恩恵を分かち合えた。そこで求められるのは経験や年功であり、それに最も適した意思決定システムがボトムアップである。これこそが、官僚主導政治そのものであった。経営機能が求められるトレードオフの判断を繰り返さなければならないとなれば、意思決定のシステムをトップダウンに切り替えなければならないが、そこでの民主党政権は経験も万能とは言えなかった。方向感覚と資質を備えたトップリーダーが、全体を俯瞰して捨てるべきものを見定め、その理由を説明しながら、新たな方向へ打って出る。正に、国家が経営体として機能しなければ、低成長時代を生き抜くことはできない。本来政権交代で求められたものは、そのことであったと理解する。
  政権交代から2年、多くの県民の民主党政権に対する失望は本当に大きいが、政権党を代えれば良くなるというほど単純なものでもない。政党の問題というより、リーダーに求められるものが右肩上がりの時代とは決定的に違う、新しい時代のリーダーを生み出していかなければならない。
  震災からの本格復興に向けた第三次補正予算の早期成立をはじめ、福島第一原発事故の一日も早い収束、超円高対策など、待ったなしの政策がめじろ押しの日本をかじ取りするには、トップリーダーの資質が問われる。人間としての信頼感、十分な見識、あるいは説得し、それをやり通すことを自らが信念として感じ、そのリスクを取り、責任を負う覚悟。これらがそろわなければ不可能と言うほかない。

(1)野田新総理の政権運営に対する期待と、政策に対する注文について、知事の所見を問う。

(2)1年ごとに交代する総理大臣の姿や、その選考過程について、知事の所見を問う。

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2 広域連合について

  圏域人口が日本最大の地方公共団体「関西広域連合」が昨年12月誕生し、法律に基づいて権限移譲を要請できる広域連合が設立された。この流れは九州へと飛び火し、仮称「九州広域行政機構」の設置が合意に至るなど、広域行政の連合体が拡大する動きが出てきている。
  関西広域連合は、国の出先機関の丸ごとの移管とともに、人口、総生産額とも全国の約16%を誇るこの圏域のスケールメリットを生かしながら府県の垣根を越えた広域行政を担うとし、東日本大震災では、広域防災局の指揮の下、カウンターパート方式により、支援が一箇所に集中しない分散効果が発揮されるなど、防災に係る知見が最大限に生かされた。
  私は、一昨年の政権交代後。地方分権改革あるいは地域主権改革は、新たな局面に入ったと感じていた。地域主権戦略会議や地方行財政検討会議における改革議論を見る限り、従来あった都道府県の道州制化による広域自治体改革論が無くなり、都道府県改革は、基礎自治体への分権による役割の希薄化を前提としつつ、国の出先機関事務を代替するような広域行政を担う都道府県の連携協カが進むと思ったからである。
  また、第1次一括法や第2次一括法が成立し、「義務付け」「枠付け」の見直しと条例制定権の拡大のほか、基礎自治体への権限移譲を進める内容となっている。改正地方自治法や国と地方の協議の場に関する法律も成立するなど、地方自治の自主性を発揮する場面が整ってきた。
 
  知事には、関西及び九州といった広域連合などがどのように映っているのか。また、広域行政をつかさどる本県の進むべき道をどのように考えているのか。
  地方自治体の裁量が拡大する中、住民と最も身近な県下20市町の基礎自治体の運営に、どのような期待をしているのかについても併せて問う。

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3 東日本大震災の被害を踏まえた学校施設の整備と防災教育について

(1)学校施設の防災対策と教育施設の避難所指定状況について

  今回の東日本大震災において、学校施設は地域の避難所となることが多いと改めて認識したが、防災機能が十分でない実態も浮き彫りになり、いつ発生するか分からない「次」の災害に備え、学校施設の防災対策を急がなければならない。
  文部科学省が発表した耐震改修状況調査によると、耐震性が不十分又は耐震診断が実施されていない建物は2万2,911棟あり、うち4,614棟は、震度6強以上の地震で倒壊又は崩壊の危険性が高いと推計されており、一刻も早い耐震化完了に向け、更に取組みを加速させ、政府も必要な財源措置を講ずるなど全力でバックアップすべきだと考える。
  また、国立教育政策研究所の調査では、避難所に指定された学校で備蓄倉庫などがある学校は35.2%、非常用情報通信設備の設置は30.2%、自家発電設備の設置は18%にとどまっている。今後の学校施設の整備は、耐震性をはじめとする防災機能の強化に加え、地域コミュニティの拠点として、様々な地域ニーズに柔軟に対応できるよう学校施設の機能強化が求められる。また、地域防災計画における学校施設の避難所としての位置づけや避難所として使用する際の学校施設利用計画の策定、発災後から学校機能再開期、通常期に至るまでの各段階における避難所の運営、社会教育施設や福祉施設等との複合化や近接化などの検討も必要となる。
  学校施設の防災拠点化や学校施設が地域住民の避難所としての役割を担っていくためには」教育委員会と防災担当部局との間で、互いの役割を明確にしながら防災機能の向上を図っていくべきである。

  本県の学校施設の防災対策の実情はどうか。また、耐震化が遅れている公立高校や社会教育施設等の避難所としての指定状況はどうか。
  これら学校施設の防災機能の向上を推進していくための今後の工程についても併せて問う。

(2)公立小中学校における防災教育について

  西条市では、12歳に焦点を当て、防災教育事業を精力的に継続実施している。平成20年度には、市内各小学校から各1名計26名の児童を国連大学へ派遣し、土砂災害についての研究発表やフィリピン、新潟県旧山古志村の子どもたちとの交流を通じて情報交換を行い、今年度は、JICAの国際支援委託事業として、向こう3か年で西条市の12歳教育推進事業を広く紹介し、現地に合った防災教育プログラムを実践サポートするなどの国際交流へと広がりを見せている。また、12歳教育推進事業の事業評価に基づき、中学1年生を対象としたフォロー教育にも今年度から取り組んでいる。
  このような先進好事例を参考に、県下における地域事情に合致した防災教育、とりわけ小中学生を対象に全面展開し、そして継続的にカリキュラムに組み込むべきと強く思う。

  県内の公立小中学校における防災教育の実情と今後の方向性はどうか。

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4 県内経済の振興策等について

  東日本大震災以降の足元経済は、超円高や、何とか今夏を乗り越えた電力事情、関税ゼロと農業再生の両立は難しいとしてなかなか進展しない諸外国との経済連携、法人税の実効税率の高止まり、さらには、雇用の柔軟性を削ぐ労働規制や温室効果ガスの削減目標といった、いわゆる「6重苦」に行く手を阻まれ、産業空洞化が既に始まっているというのが実態のようである。
  特に、最近の円高から、輸出企業の収益悪化、さらには国内需要の低迷、消費者心理の一層の冷え込みを懸念する声をよく聞き、雇用問題へと発展することも想像される。事実、西条市や新居浜市の中小鉄工の一部などでは、中国や東南アジアへと生産移管し、海運業の下請・孫請企業では、東日本大震災被災地への仕事探しの動きもあるようである。
  今議会には、当面する課題への対応の一つとして、厳しい経営環境にある中小企業等に対する年末資金の融資枠の確保、景気低迷や円高等による収益性悪化に対応する緊急経済対策特別支援資金融資枠の大幅な拡大が上程されている。

(1)県内経済の実態をどのように見ているのか。また、県内産業の振興策についてどのように取り組んでいくのか。

(2)6重苦による税収の見込みはどうか。

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5 院外相談支援センターの設置について

  県がん対策推進条例は、「涙する患者家族をこの愛媛から一人でも減らしてほしい」そんな多くの県民の声を我々議員がしっかりと受け止め、約1年余りの歳月をかけ全会一致で可決制定された。「がんを患っても安心して暮らしていける愛媛」とするために、県民総ぐるみで取り組むべき課題「県がん対策推進計画」は着実に遂行され、行政で行き届かない部分をNPO法人と協働するなど、理事者もがん対策推進に向き合い応えている。
  県がん対策推進委員会から県議会がん対策推進議員連盟に託された課題は二つあり、一つが高額医療費の支払いに耐え切れず医療を断念する患者・家族への支援対策、もう一つは、がん診療連携拠点病院内に設けられている相談支援センターとは別に、院外で気軽に相談できる第三者的な相談支援機関の設置である。6月に策定された全県版の地域医療再生計画では、5本柱の一つとして、患者家族の視点に立ったがん対策の推進を掲げ、「町なかがん患者サロン」の開設が盛り込まれている。
  議員連盟では、中心市街地でのがん患者サロンの開設準備に向け、三重県及び名古屋市を視察研修した。そこでは、国のがん対策推進事業を活用して、心理・医療や生活・介護など様々な分野に関する相談をワンストップで提供する支援体制を構築していたほか、がん患者が前向きに闘病あるいは療養できるよう、ピアサポーターの養成に力を入れていた。
  がん患者家族の声に応えるため、院外相談支援センターの設置に向けた予算措置を議員連盟の総意として求めたい。ハード面では大街道商店街の空き店舗を活用した複合型交流拠点の整備事業とのタイアップ、ソフト面では社会的スキルを持つがんピアサポーターの養成、活用を提案する。

  院外相談支援センターの設置について、ハード・ソフトの両面から、今後どのような計画で進めていこうとしているのか。

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