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本会議論戦(大要)

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2011年12月定例会

以下は、2011年12月6日の県議会本会議における、各議員の一般質問の大要です。

 

佐々木泉議員(日本共産党)の一般質問(大要)

1 伊方原発の再起動について

  伊方原発は、1号機、3号機に加え、2号機が来年1月に定期検査に入り、3基全てが運転停止の事態を迎える。四国電力の計算では、原発の稼動なしに昨年並みの電力需要を賄える。こうなると、誰の目にも原発は要らないことが実証される。また、これにより、福島第一原発事故のように、本県と隣県、瀬戸内海を放射能汚染に落とし込むのを基本的に防ぐことができる。今大事なことは、原発の安易な再起動を許さず、科学と理性の世論で、伊方原発の廃炉を目指す現実的な方向へ大きな歩みを踏み出すことである。まして、福島で事故を起こした老朽原発と同様の伊方2号機の寿命延長などは、言語道断である。
  一部に、原発をやめたら大赤字との宣伝もあるが、原発の運転を続けて事故を起こせば、比較にならないほどの巨大赤字と、金銭では償いきれない、人と物と自然への致命的な大損害を与える。福島第一原発事故を経験しながら、原発を早く再起動せよという主張は、絶対に認められない。
  野田首相も、全国の原発の再起動に関し、9月27日、「早急に事故の究明、徹底調査を行うことが全てのスタートの大前提。そうした究明等を終えた後に再稼動」と国会で答弁した。

(1)知事も、野田首相と同じく、福島第一原発事故の徹底調査が再起動の前提と認識しているか。

(2)事故収束、原因究明までどのくらいの時間がかかると見ているのか。

(3)ストレステストは、「高経年化」原発のデータなしに行われたものであり無効ではないか。

(4)伊方2号機の高経年化審査を中止するよう国に求めるのが筋ではないか。

(5)福島第一原発のような重大事故の可能性は、伊方原発で皆無と言えるか。

(6)再起動の判断基準を国に求めるのではなく、伊方原発の安全性、危険性を県独自に判定する考えはないか。

(7)閉鎖性海域である瀬戸内海での原発運転の危険性と事故の影響をどのように把握しているか。

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2 新エネルギーの利用促進について

  2010年度を目標年次とする県地域新エネルギービジョンが終わり、次の県ビジョンが策定されないままである。国の方針を待たず、地方分権の本領を発揮し、全国を引っ張る役割を果たすべきと考える。高知県では意欲的な県計画を策定し、太陽光、風力、バイオマスなどの分野別方針を定め、施策導入年度も明確にしている。本県では、第六次県長期計画のパブリックコメント案で、新エネルギーの利用促進を掲げているものの、太陽光発電などの目標値を「未定」としたまま、県民にコメントを求めるという、あり得ない事態となっている。

(1)県地域新エネルギービジョンの改定を急ぐべきではないか。

(2)長期計画案に目標値未定のままパブリックコメントを求めたことの責任をどう心得ているか。

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3 高齢者ケアについて

  県内の特別養護老人ホームに入所を希望して待機している人が、今年1月末時点で9,676人。このうち入所資格を満たす人が5,355人を数え、3年前の1.8倍となっている。さらに、このうち入所の必要性が高いとされる人が2,589人となり、どの数え方によっても、特別養護老人ホームが不足していることは明らかである。

(1) 待機者が入所するまでの平均待機月数、最大待機月数、待機中の死亡数はどのくらいか。入所希望者が全員入所できるためには、いつまでにどのくらいの特別養護老人ホームをつくればよいと考えているか、併せて問う。

  県内特別養護老人ホームへの入所待機の実態はどうか。

(2)介護保険に加入していながら特別養護老人ホーム入所のサービスが受けられないことは、保険として成立しないと考えるが、見解はどうか。

(3) 認知症疾患医療センターについて

  本県は、23年度中に整備予定がない5県の一つであり、他県にと比べて介護認定にも支障が出ている可能性がある。認知症でありながら認定を受けられず、必要なケアや症状の予防策が取られずに放置することは、介護保険としての役割を果たせなくなる。

  認知症疾患医療センターはいつまでにつくるのか。

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4 住宅リフォーム助成制度について

  この1年の間に、静岡県、青森県、山形県、岡山県などが新たに住宅リフォーム助成制度を創設したと報道された。

(1)他県での経済波及効果について

  2010年6月議会の質問への答弁で、県は、耐震化リフォームの評価はしたものの市町が実施すべきとの考えであった。その後、県内の市町では耐震化以外の一般的なリフォーム助成を実施するところが出てきた。
  全国の都道府県における実施状況と予算規模、経済波及効果を、数字も挙げ、示されたい。

  他県でのこの制度の経済波及効果について、県としてどう認識しているのか

(2)本県での実施について

  住宅耐震化支援については、知事が松山市長時代の2007年9月市議会で、「市単独で行うことは困難と考えており、県に対して財政支援を講じるよう要請するとともに、知事陳情などあらゆる機会を捉えて要望しているが、今後とも一層強く働きかけてまいりたい」とし、知事就任後、国の制度に乗せ、立派に実現させた。

  不況対策の大きな柱となる制度であり、本県でも実施の考えはないか。

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5 愚陀佛庵の再建について

  土砂崩れで倒壊した愚陀佛庵に代わる建物の再建を巡り、3案が出されてきたが、昨年10月に県が実施した「愚陀佛庵の復元に関する意見募集」結果では、本来の愚陀佛庵があった松山市二番町跡地への復元を望む意見が最も多かった。新聞投書などでも二番町跡地の希望が多い。ところが、県と松山市でつくる「愚陀佛庵復元検討連絡会議」は二番町跡地に建設する案を多額の費用が掛かるとして葬ってしまった。その後、市民の間から跡地の買取り運動が起こっている。3案それぞれに長所、短所があるというが、たとえどのような長所があっても、それを上回るデメリットとして、歴史的に何のゆかりもない場所に再建するという信頼性の問題がある。全国からの来県者が、愛媛は歴史的考証がでたらめだと言う印象を持つようになれば、他の観光資源全体に及ぼす悪影響は計り知れない。

(1)二番町跡地を外した理由は何か。

(2)歴史的に無縁の場所に建ててもかまわないとする理由は何か。

(3)萬翠荘敷地内への復元の安全性について

  倒壊した萬翠荘内の城山斜面は、近辺に急傾斜指定を受けている場所もあり、民地ならば急傾斜危険地域として追加指定され、建築が許されないような場所にある。多少位置をずらしたとしても、そのような場所に見学、観光客などが来訪する施設を再建することが、たとえ法令に抵触しなとしても、県の施策として許されると考えるのか、併せて問う。

  萬翠荘敷地内への復元に問題はないか。

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6 温泉の塩素殺菌について

  公衆浴場設置等の基準等に関する条例によって、公衆浴場の湯を塩素で消毒することが義務付けられて8年、本県の衛生行政はレジオネラ菌の深刻な事故を防止し、全国的にも誇り得る成果を挙げてきた。一方、かけ流し式の温泉に関して、有識者は、もともと塩素消毒の必要がないとしており、塩素消毒をせずに温泉を供給している県がある。
  別府温泉を抱える大分県の条例は、循環式の湯と、かけ流し式の湯を明確に区別し、塩素消毒は循環式に限定している。温泉博士として数多くの著作を持つ松田忠徳氏は、塩素投入を「温泉の虐殺」と呼び、「愛媛県がいまや温泉への塩素投入先進県である」と書き、同氏の「ホンモノの源泉かけ流し温泉リスト」には、道後温泉の名がない。

(1)現在、条例によって全ての浴場に塩素殺菌を義務付ける県、循環式に限定して義務付ける県、いずれの義務付けもない県の数はそれぞれいくつあるか。

(2) 条例改正について

  かけ流しの湯に塩素殺菌を義務付けていない県が1県でもあれば、なぜそれが可能なのかを、法令上も、技術上も研究し、本県にも取り入れるよう検討してもよいと考える。もし、かけ流し式の温泉に塩素投入が不要であれば、本県でも条例の再検討が必要と思われる。その結果、道後温泉が塩素投入をやめたということになれば、それ自体が注目され、新たな集客にも資する。

  条例改正を検討する考えはあるか。

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西原司議員(民主党・かがやき)の一般質問(大要)

1 県職員の人材育成について

  様々な分野において、人の力が源泉である。人口減少社会に突入する今日、これからの世代の育成は急務であり、「人づくり」に力を入れなければ乗り越えられない。併せて、世代間の協働による取組みは重要である。
  教育の現場では、子どもが将来にわたってたくましく生きる力を身に付けること、経済の現場では、グローバルな感覚を持ち、地域の実情に応じた対応ができる人材の確保や、社会に貢献できる資質や能力を身に付け、社会人として働きながらスキルを向上できる環境づくりを確保すること、地域社会では、多世代が共に支え合い、助け合う地域づくりに取り組むことは不可欠である。
  人が育ち、集まり、つながり、生き生きと活躍するため、県民が明るい希望を持ち、意欲と能力を発揮できる愛媛県を作っていく必要がある。そこで、県職員が率先して大きな力を発揮し、県民と共に歩むことが必要不可欠である。
  新しい行政改革大綱案において、3つの改革の柱を掲げ、重点取組事項の中でも、市町との人事交流を拡大し、基礎自治体重視の県政運営を進め、県・市町の連携を一層進めるために、人事交流の実施、政策立案型の組織づくりや5つの意識改革を徹底させ、職員の政策立案能力の強化を打ち出している。政策立案能力の高い職員が醸成されることは、県民全体の愛顔づくりにつながるものである。
  地方分権時代の県職員の人材育成又は県民との現場に近い基礎自治体である市町との連携の中で、地方自治の本旨は市町村であり、基礎自治体の時代だからこそ県が広域的な視点に立って、県職員が取り組むべきミッションが多くあると思う。先だって行われた、みんなの愛顔づくりプロジェクトチームで取り組んだ提案の検討結果や職員提案が実現されることにより、職員の持つ政策形成力のインセンティブにつながるものと思う。

(1)プロジェクトの活用、市町との人事交流、人材育成方針に基づく研修などをどうフィードバックさせ、職員の政策立案能力の向上、意識の醸成を図るのか。
  どのようにして、県職員全体で共有させるのかについても併せて問う。

(2)県職員のスキルを地域で生かすことについて

  県職員も地域に帰れば、一人の地域住民である。これまで、地域行事を通じての地域住民との関わりは重要であったが、職務プラスワンの考え方に立ち、県職員としてのスキルを地域に生かす、また、職務で身に付けた詳しい分野にテーマを絞って地域の課題解決や地域を盛り上げる取組みも考えられる。

  いわゆるプロボノとして、県職員のスキルを地域で生かすことは、これからの地域づくりにおいて欠かせない視点と考えるが、どう取り組むのか。

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2 第5期介護保険事業支援計画について

  2000年4月に、「介護の社会化」「みんなで支える老後の安心」を合言葉に介護険制度がスタートした。介護保険制度は、地方分権の試金石とも言われ、地域の特色に沿った制度の確立が進められ、12年目を迎え、介護予防の取組み、認知症高齢者の支援、施設入所待機者の解消、高齢者虐待の対応、介護現場での人材確保、地域密着サービスの創設など、介護を取り巻く社会環境の変化を背景に、新たな制度の確立や施策が実施されてきた。

(1)施設整備の進捗状況と介護保険事業支援計画に向けての課題について

  県、市町が策定する介護保険事業支援計画及び事業計画は、平成12年度に第1期計画がスタートし、23年度は第4期計画の最終年度で、24年度から始まる第5期計画に向けて、国の基本指針を踏まえながら、県の高齢者保健福祉計画等推進委員会の中で議論され、策定準備作業に入っているものと認識している。
  第3期計画の中で、地域包括ケアシステムが登場し、地域がキーワードになった。第4期計画では、さらに地域で尊厳を持って暮らすことを指す「尊厳保持」が柱になり、地域づくりは様々な分野で取り組まれ、地域課題の解決のための取組みは、地域を核につながり合っている。
  第4期計画で掲げられた高齢者が住み慣れた地域で、活力を持って、安心して暮らせる社会づくりをスローガンに、共に生き、支え合う社会づくり、信頼される質の高い介護サービスの提供、高齢者が元気に活躍する場の創出、高齢者の尊厳保持を柱に、本県は政策目標を掲げて、現在も取り組んでいる。今年度が計画の最終年度であり、様々な検証を進めていると思うが、先頃、特別養護老人ホームの待機者が3年間で1.8倍になったとの報道があった。

  第4期介護保険事業支援計画の施策のうち、施設整備の進捗状況はどうか。また、第5期介護保険事業支援計画に向けての課題をどう認識しているのか。

(2)地域包括ケアシステムを確立するための県の役割について

  第3期計画以降、地域包括ケアシステムという考え方が登場した。この概念は、高齢者の生活を地域で支えるために、全てを介護保険の保険給付だけでは十分に支援できないことから、まず高齢者のニーズを把握し、介護、予防、医療、生活支援、住まい支援を一体的に提供していく取組みであり、東日本大震災以降、被災した市町村の復興に当たり、従来の地域コミュニティを核とした住民相互の支え合いの基盤に、地域包括ケアシステムを中心とする保健、医療、介護、福祉の体制整備を基に、再構築されたコミュニティを中心とした新たな支え合いの取組みが提言されている。
  制度だけで解決するのではなく、地域資源、地域人材が隙間をつなぎ、その地域に合わせたやり方やローカルルールを作り上げていく、ルールの自治に保険者である市町が取り組み、県が支援して作り上げていくことが重要と考える。特に、本県の地域包括ケアシステムを担う現場の職種や行政職員の人材育成をサポートすることも大切である。
  現在、各市町においては、独居高齢者の見守りサービスや買い物等支援サービスなど、介護予防・日常生活支援サービスを提供しているところもあり、国の制度改正に伴い新たな介護サービスも創設されようとしている。

  各市町において地域包括ケアシステムが確立できるための県の役割はどうか。また、今後各市町に対して、どのような支援・連携を行っていくのか。

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3 社会的養護について

  本県の社会的養護は、児童養護施設10施設をはじめ、乳児院2施設において施設養護を行っているほか、児童相談所における相談体制、幼児の家庭訪問、養育支援訪問、里親への委託など、家庭的養護を含めて保護を必要とする子どもに対して支援している。
  先だって、松山市内にある児童養護施設を訪問し、子どもが施設の中で伸び伸びと充実した生活を送っている姿が目に触れた反面、園長からは、近年、子どもや保護者が抱えている問題が重く複雑になり、支援や解決を行う上で、児童福祉に携わる職員自身のスキルも含めて、今後どう向き合っていくのか課題もあると聞いた。
  現在、社会的養護が必要な児童を、可能な限り家庭的な雰囲気・環境において安定した人間関係の下で育てることができるように、施設のケア単位の小規模化、里親やファミリーホームなどの形態により養育している。児童養護施設で言えば、一般住宅で数名の子どもが養育を行う職員の支援を受けて生活する地域小規模児童養護施設があり、全国的に増えている。職員側からすれば、通常の施設規模において、大勢の子どもの中で一人の子どもを見て支援していくのと、疑似家庭ではあるが、一般家庭において寄り添うケアができることは、関係性や職員の専門性の向上においても違いは明確である。児童養護施設の機能を地域に分散化して、個別ケアが必要な児童に対して、家庭的な雰囲気の中で、養育を行う必要がある。これからの児童養護施設の機能と役割を考えると、施設の場所、規模、形態も大切であり、併せて、子どもの養育を担う職員の配置や専門性の向上も重要である。

(1)これからの児童養護施設の機能と役割をどのように考え、施設の充実のために取り組むのか。

(2) 自立援助ホームの整備について

  児童養護施設で養育を受ける子どもの最大の目標は家庭復帰であるが、家庭に帰っても再度施設に戻ってくる子どもや大半の子どもは、児童養護施設を18歳で退所しなければならず、義務教育終了後の15歳から20歳までの家庭がない児童等や家庭にいることができない児童等が入所して、自立を目指す家、自立援助ホームの存在が必要となっている。現在、本県にはないが、えひめ・未来・子育てプラン後期計画の中では、自立援助ホーム3か所の整備目標を掲げている。

  自立援助ホームの整備に今後どのように取り組むのか。

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4 災害に強い森林づくりについて

  森林は、適度な保水能力を持ち、川や海に様々な栄養分を含む水を安定的に供給する役割や、土砂流出防止、海岸部における魚介類の生育場である砂浜を安定的に造成する機能など、水産生物資源の維持・増大にとってもかけがえのない働きを持っている。
  2011年は、国連が決議した国際森林年でもある。森林を未来に残すために、「森林の保護」「森林資源の利用」「森林の開発」など、人々と森林の関わり方について、世界の人々に認識を高めてもらうことを目的としている。
  日本の現状を見ると、国土の7割が森林で覆われていながら、林業は衰退し、木材供給量の7割が輸入材である。本県は、土地面積約56万8,000haのうち71%に当たる40万1,000haを森林が占め、緑の社会資本と言うべき森林からの恩恵又は森林の持つ力を大切に考え、国土を山崩れ等の災害から守る「国土保全機能」を十分に活用すべきと考える。
  9月2日から3日にかけて、紀伊半島を中心に台風12号による甚大な被害を受け、各地において土砂崩れが発生し、集落の孤立、道路の寸断などライフラインにも大きな乱れが生じた。また、山崩れや土石流によって土砂が流れ込み河川をせき止め、土砂ダムが出来るなど、自然が作り出す脅威に不安を感じた。
  土石流や山地崩落、落石が発生した場合、広葉樹林や混合樹林等には流下する土石流等のエネルギーを軽減又は崩落を防止する役割がある。また、河川の周囲にも広葉樹林化が必要と考える。

(1)災害に強い森林とは、どのような機能を有するのか。

(2)災害に強い森林づくりを推進するために必要な調査、計画、整備手順はどうか。
  特に、災害が発生しやすく、土砂防止機能の高度な整備が必要な地域における森林づくりについて、今後どのような対策を講じ、整備するのかについても併せて問う。

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高山康人議員(自由民主党)の一般質問(大要)

1 南予の活性化と農林水産業の振興について

(1)新たな捕獲者の確保及び法人等の設立について

  県内の野生鳥獣による農作物被害が一段と拡大する中、県は本年度、農林水産部に鳥獣害対策係を新設したほか、関連事業予算を対前年度比で約1.5倍を確保し、一定の効果をもたらしているが、農作物被害は無くならない。
  最近、野生獣が住民に危害を加えたり人間を威嚇したりするなどの事件が多発していることを踏まえ、今後の野生鳥獣害防止策は、これまでの「守り」の政策・予算から、個体数を減らす「攻め」を中心とした政策・予算に転換すべきと考える。
  動物愛護の精神も大事であるが、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律により野生動物の過剰保護が主因となり、地球温暖化など野生動物を取り巻く環境の変化等も副因となり、被害が拡大していると推測する。
  県は、農林業関係者を中心に狩猟免許取得の普及や取得に対する軽減策により捕獲者を増やそうとしているが、捕獲者の組織は、各地域の猟友会にほぼ限られ、また猟友会も狩猟を職業としていないため限界がある。
  そこで、猟友会を核とした捕獲を業務とする専業集団の設立が、効果的な「攻め」の対策と考える。

  雇用創出の視点も含め、新たな捕獲者の確保及び法人等の設立について、所見を問う。

(2)「モンキードッグ」導入について

  サルによる農作物被害が年々拡大しているが、サル捕獲は困難で、被害者が花火等を利用して追い払っているのが実情であり、過疎地域では高齢化等により被害が増加し、新たな対策が必要である。
  徳島県や高知県では、サルによる農作物等の被害対策として「モンキードッグ」を育成し、効果を上げていると聞く。全国では、平成17年度の2県7市町村から、平成22年度では26県69市町村へと導入が拡大しており、県内でも導入を望む声がある。
  「モンキードッグ」は、専門の犬訓練所で、3か月間基礎訓練を行い、飼い主の命令を確実に聞き、人に危害を加えずサルを撃退したら戻ってくる犬だけが合格となる。しかし、訓練には飼い主も参加しなければならず、訓練費用は一頭当たり20万円程度必要で、導入する範囲は集落単位となるなど、地域住民の理解とともに飼い主の選定が重要になる。
  平成19年11月、動物の愛護及び管理に関する法律に基づく基準が改正され、鳥獣被害の防止を目的として、一定の条件の下、犬の放し飼いが認められたことから、広く県民の理解を得るための「モンキードッグ」利用に関わるガイドラインの作成とその効果を検証してほしい。

  「モンキードッグ」導入に向けたモデル事業とガイドライン作成について、所見を問う。

(3)畑地かんがい施設の再整備について

  宇和海沿岸地域は、温暖な気候と水はけの良い土壌に恵まれ、みかんの生産に適した地域であるが、急傾斜で平坦地が少なく、雨が直接海に流れ出る地形から、生産農家は農業用水の確保をはじめ、農作業全般に厳しい労働を強いられてきた。このため、県は、野村ダムを水源とする南予用水事業を推進し、その関連事業としてスプリンクラー自動畑地かんがい施設を整備し、ボタン一つで防除かん水作業ができることとなった。農家の高齢化が進む中で農地の集約にも大きく貢献し、「みかん王国えひめ」を支えてきたと言っても過言ではない。
  しかし、柑橘農業を取り巻く情勢は依然として厳しく、農家の高齢化に加え、販売価格の低迷や生産資材の高止まり、さらには近年拡大する鳥獣被害などにより、施設整備した園地においても耕地放棄が発生するほか、やる気のある農家においても戦略的な新品種の導入などが進み、共同作業で行う施設の運営にも様々な支障が生じている。
  これまで、施設は一斉作業による大幅な労力の軽減や、品質の均一化には有効だったが、耕地放棄地や防除時期への対応等により困難な状況が生じていると聞く。今後も消費者ニーズに即した新たな品種への転換や樹園地の改良など「みかん王国えひめ」として一層取り組まなければならない中、柔軟に対応できる施設への再整備が必要と考える。

  畑地かんがい施設の再整備について、今後どのように取り組むのか。

(4)木材産業の活性化について

  11月15日、東京で、首都圏等の大手住宅メーカーや木材商社、プレカット工場等を招いた県産材フェアが開催され、知事が先頭に立ち、ヒノキ材の生産量日本一などの優位性を前面に出し、豊富な森林資源と素材生産量を背景とした「安定供給」、優れた木材乾燥技術やJAS規格に裏付けされた「品質管理」、外材も含めた製材品出荷量全国7位の「多様な製品」をセールスポイントとしてPRした。
  南予地域では、先人が植林し、大切に育てたヒノキを中心とする人工林が利用期を迎え、山村地域の宝の山になろうとしている。この宝となる森林資源を十分に生かし、地域の振興につなげることが我々の使命と考える。
  また、国の第3次補正予算では、東日本大震災で被災した地域の復興に向けて、木材を安定供給するための搬出間伐や路網、木材加工施設の整備など総合的な木材利用を支援する対策を次期「森林整備加速化・林業再生基金事業」として、延長、積増しが決定した。
  県は、平成21年度から3年間、同基金を活用して、木材生産から加工に至るまでの様々な事業を行っており、木材加工分野としては、大洲市に、ヒノキ材専門の大型製材加工施設を整備し、全国トップクラスの工場が稼動された。
  このように、搬出間伐を主体として県産材の増産を図り、生産された素材を地元で優れた製品に加工することで、県内林業・木材産業が活性化していく明るい兆しとなり、さらにこれらが確実なものとなるよう、来年度から始まる次期基金事業にも期待する。
  県は、これまで公共施設や民間住宅の木造化など木材の県内需要を高めるとともに東京での県産材フェアの開催など県外への販路拡大策も行っている。こうした取組みを着実に行うことにより、森林整備が加速化し、森林所有者の所得向上につながることを願う。

  森林・林業の振興に向け、木材産業の活性化にどのように取り組むのか。

(5)水産物の販売拡大について

  南予地域の基幹産業である水産業は、長引く魚価の低迷や国民の魚離れなどにより、国内の消費が伸び悩む中、ノルウェーのサーモンやサバに代表される輸入水産物の攻勢や、大型量販店などの価格形成力の強まりにより、国内市場における水産物の価格低下圧力は凄まじく、多くの生産者の生活と地域経済を強く圧迫している。

ア 水産物の国内販売対策について

  国内対策として、地域アイドルを使った広報活動や、イメージソングの制作、関西の百貨店でのトップセールスの実施、大手回転寿司全国チェーン店でのえひめフェアの開催など、様々な取組みを実施したことにより、水産物の販売に好影響があり、若者を中心に魚食に対するイメージが良くなっていると聞く。
  国内消費拡大への取組みは、一朝一タで達成するものではなく、継続的に取り組むことが必要と考える。

  水産物の消費拡大に向けた国内販売対策に、どのように取り組むのか。
 
イ 中国への水産物輸出に対する取組みについて

  県は上海便を活用した中国への水産物輸出にも取り組み、愛媛産水産物輸出促進共同企業体、通称「ナインウェーブ」の設立に尽力した。
  ナインウェーブは、優秀な人材を雇用し、中国の関係者と交渉の末、養殖マグロやブリ、タイを中心とする水産物輸出を実現したが、福島第一原発事故に伴う中国政府の輸入停止措置により、開拓した市場が他国産の水産物に置き換わるなど、輸出事業の中止を考える状況となった。
  このような中、関係者が一丸となって様々な難題をクリアし、全国に先駆けて輸出再開を果たした。9月には、上海市副市長が来県し、知事と会談した結果、輸出再開前に比べて、輸出品目が増え、額は回復し、今後の輸出の拡大が期待される状況である。
  中国への輸出事業は、水産物の魚価の安定の鍵を握る重要な施策であり、南予地域の水産業、ひいては南予地域の振興の切り札として、これまでの取組みを無駄にしないよう継続することが必要と考える。

  これまでの中国への水産物輸出に対する取組みをどう評価し、今後どのように生かすのか。

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2 南レク公園の活性化について

  南レク公園には、観光からスポーツ活動まで多種多様で、幅広いニーズに応えられる施設が多数そろっているが、昭和51年の開園後、利用者は、平成元年度の約8O万人をピークに、社会情勢の変化や景気の後退、施設の老朽化により年々減少し、平成22年度には約40万人と、ピーク時の約5割まで落ち込ルでいると聞く。
  平成12年の南レク都市整備事業の中止決定以来、新たな公園整備は行われず、多くの公園未開設地を抱えていることを残念に思っていたが、今年の春、宇和島市津島町の千拓地に、愛媛大学と民間企業との連携による「植物工場」が完成・開園した。また、県は昨年度、民間事業者の創意工夫を生かした新たな公園開設を目指す南レク公園イノベーション事業を創設するなど全国でも珍しい取組みを始め、その成果に関心を寄せている。
  南レク公園は、南予地域の重要な財産であり、南予地域の活性化にも不可欠な施設であることから、更なる利用促進に向けた施設整備や運営面での工夫が必要と考える。

  高速道路の南予延伸を見据え、南レク公園イノベーション事業をはじめ、南レク公園の活性化に向け、どのように取り組んでいるのか。

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3 今年度の津波避難訓練について、具体的な計画はどうか

  9月28日、内閣府中央防災会議の東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会は、津波被害を軽減するための対策等を報告書にまとめて公表した。
  報告書では、発生頻度は数千年に一度程度と極めて低いが、発生すれば甚大な被害をもたらす最大クラスの津波に対しては、被害の最小化を主眼とする減災の考え方に基づきハード対策によって津波被害をできるだけ軽減し、それを超える津波に対しては、避難を中心とするソフト対策を重視すべきとしている。
  津波警報等の情報伝達体制の充実・強化、避難場所・避難路等の適切な選定など、現在、様々な取組みが行われているが、これらが完璧に行われても、人が自ら逃げるという行動を起こさなければ役に立たない。
  宇和海沿岸地域における津波避難率は、昨年2月のチリ地震では2.5%、東日本大震災では6.2%と聞く。大震災を教訓として、意識改革が進んでいると想像するが、時間の経過とともに記憶は薄れ、危機感も薄れていくと危惧する。
  津波に対しては、逃げることが一番簡単で有効な方法である。大震災の事例として、宮城県七ケ浜町花渕地区では、年に1回、自主防災組織が中心となり、全世帯の70%程度が参加して津波避難訓練を実施していたことから、機転の利いた避難行動をとることができ、全員の人命が救われたと聞く。
  津波被害が発生する可能性のある地域の人には、津波イコール避難という意識を強く持ってもらうとともに、津波警報の発令と同時に、速やかに高台へ避難することを習慣付けてもらう必要がある。そのためには、平時から定期的に津波避難訓練を実施し、災害時の行動を具体的にイメージすることが大切と思う。
  東日本大震災の教訓が風化しないよう、本県においても継続的に津波避難訓練を実施する必要がある。

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