佐々木泉の委員会質疑
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南予地域広域連携プロジェクト推進事業など
以下は、2008年8月19日に開かれた県議会地域活性化対策特別委員会のなかから、佐々木泉議員の質問を中心にまとめまたものです。
南予地域広域連携プロジェクト推進事業等について
- 佐々木委員
- ●ご説明を聞いて、いろいろなところで努力をされているということがよくわかったのですが、議論の中でやっぱりどういうふうな成果を実際に上げていくのかということで、目標をどう見ていくのかというあたりが非常に難しいのかなと思いました。短期間で費用対効果は、はかれないようないろんな影響というものがあるのではないかということも考えたわけですが、具体的にお聞きしたいのは、南予地域広域連携プロジェクト推進事業についてですが、例えば佐田岬観光及び物産販売促進事業ですか、大阪と東京で観光物産展をやって成果を上げたということなのですが、この費用はどのくらいかかっていますか。
- 企画調整課長
- ●補助対象の総事業費は、310万8,000円でございます。
- 佐々木委員
- ●補助金額は大体その何割ですか。
- 企画調整課長
- ●2分の1補助で150万円補助しております。
- 佐々木委員
- ●310万円の半分の補助を出して、売り上げが175万円ということですから、なかなか大変だなとは思うのですが、しかしここで見ている来場者が4,500人、東京では2,200人と、これだけの方に佐田岬のいろんな観光や物産の宣伝ができたというと、テレビなんかで広告を1回出すと相当の金額がかかることを考えると、実際に見ていただいて愛媛を、佐田岬を知っていただいたという点では大きな成果があったのではないかと…。これは短期間に、費用をこれだけかけてこれだけかというふうには見られない、大きな重要な効果があったのではないかというふうに思います。
もう一つの点では、チャレンジ企業総合支援事業ということで、補助の金額や対象期間を記載していますが、例えばおおむね1年とか最長2年とかなると、この1年や2年で成果を出せというような制限がかかっているのかなというふうに思うのです。このあたりはどのように見ていきますか。 - 産業創出課長
- ●このチャレンジ企業総合支援事業につきましては、過去の事業の反省等も踏まえまして、昨年度創設したものでございます。大きな反省点といたしましては、従前のアクティブ・ベンチャー支援事業なのですけれども、2年間という限られた期間で技術研究から製品販売まで行うことを求めていたわけでございまして、それは佐々木委員のおっしゃるとおり、非常に困難であったという反省点が1つございます。
このことから、1つはメニューにございますように可能性調査支援ということで、市場の可能性があるのかどうかという調査をすることによって、成功の確率を上げていこうというメニューを1つ設けているということ、それと高度な技術研究、こういうものにつきましては非常に長期間にわたるということで、最長2年間ということにしております。今年度、試作機を開発いたした阿部鉄工所の方と話しておりますと、実に試作機が16台目にしてやっとというようなことで、非常にこういった技術研究には長期間を要するというのは、委員がおっしゃるとおりでございます。
それと、そういった技術研究に成功したところで、いざ事業展開の段階で行き詰まるというようなことがございます。このようなことを反省いたしまして、経営支援事業、いわゆるハンズオンですが、創業等の方に経営支援をしていくというようなメニューを設けまして、それでご質問の技術研究枠を仮に2年間適用して研究開発を行ったと、さて次に製品開発に移したいというときには、次の製品開発枠に対しても同じ企業が応募をすることができます。ただ審査会というハードルがございますけれども、このように事業が発展していく段階に応じて、最適な支援をしていこうという制度でございます。 - 佐々木委員
- ●これは他県での視察のときに聞いた話なのですが、やっぱり県がお金を出して事業をやると、2年で回収をして成果を出せと…、そこの民間の方は2年で成果を出せというのは無理、もっと温かい目で見てほしい、その2年間に県からもらったお金は、地域に全部帰っていく、そこで雇用も一定ふえるし、地域に回っていくお金なのだということで説明を受けました。もちろん税金ですから、きちっとした管理に目を光らせていかなければいけませんが、先ほどの大阪や東京での物産展や今の話を聞きますと、かなり成果を、急がないと言ってはいけませんけれども、費用対効果ではかれないような大きな影響をかなり考えていかないといけないということを学んだように思います。
それが前段で、もう1つ聞きたいのは、とはいえ例えば各地方局が出しているのを見ますと、南予を見ますと本当に深刻。私たちは対決といいますか直面している事態というのは、もうこれは南予のみならず各地域の方がよくご存じだと思いますが、急激な人口減少、高齢化、農林水産業の不振等も書かれなくたってよくわかるよというぐらい、数字でいっても基幹産業の不振で、農業産出額マイナス26%、林業がマイナス37%、漁業がマイナス39%、製造品出荷額等が54%のマイナスとこういうことで、伸びているのは観光客入り込み客数で11.7%増ですが、これも町並博に比べると減っているということ、これを変えていくという仕事を、私たちも皆さんもされているのだということですね。
そうなると、きょう説明されましたいろいろな事業が、この大きな課題解決のためのどこに位置づけられるのか、例えば今の南予で見ると、足腰の強い農林水産業確立プロジェクトとか、六次産業創出プロジェクトとか、企業立地支援プロジェクトとあります。このそれぞれの中で今の個々の事業がどう生かされて活性化につながるのか、直面する課題をどう解決する上でこれらの事業が生かされるのか、大局を見てこの状況に着手をしていくという、この関係をつかんで県民に広めていただくことが大事じゃないかなということを思いました。
そういう点でちょっとお聞きしたいのは、地域の活性化のために今出されたそれぞれの事業をどう位置づけて、どう評価するのか。先ほどの質問ともちょっと重なるようですけれども、こういう大きな人口減少、産業衰退という中で、今掲げられた事業がどういうふうに位置づけられて役立つのかという部分について説明をいただきたいと思います。
私たちは、県民と一緒にこの事業を盛り上げなければいけないと思っています。その点では「愛媛産には、愛がある。」といういいスローガンで希望も与えていただいたし、実際にそういう取り組みをしていますので、可能性は大いにあると思いますので、そのあたりも踏まえてお答えをいただけたらと思います。 - 企画情報部管理局長
- ●十分なお答えになるかどうかわかりませんが、特に産業面に対して非常に生産額が落ち込んでいる、そのことがいろいろ南予地域の雇用情勢の悪化とか、経済の停滞とか、そういうところに結びついているということがあろうかと思います。
南予地域の振興に関しましては、私どもといたしましてはこういう産業の立て直しということがまず大事かなということで、基本的には農林水産業、製造業、観光産業、こういった3つの産業、あるいはそれをミックスしたような産業について重点を置いた取り組みを進めていく必要があるのではないかと感じています。
先ほどの地域振興重点化プログラムでいいますと、ご指摘ありましたように農林水産業、六次産業、それから企業立地、観光交流にぎわいプロジェクト、それから南予の魅力発信というようなことで、これは地域の物産、広くいえば、このあたりが中心になるのではないかということで考えております。
ただ南予地域につきましては高齢化もありまして、いろんな種々の生活に関する密着した問題、そういった目標を置いておりますので、このプログラムにはそういう形のことも盛り込まれてはいますが、基本的なところといたしましては産業の活性化、これについていろいろな形で取り組んでいきたいというふうに考えております。 - 産業創出課長
- ●チャレンジ企業総合支援事業との関係でございますけれども、こちらは公募事業でございますので、南予地域から応募していただかなければどうしようもないという問題はございますけれども、この事業に至る前段として、スモールビジネスを創出するという事業に取り組んでございまして、17年度から19年度までは南予地域密着型ビジネス創出緊急支援事業ということで、まさに南予地域に限定して地域資源を活用したビジネスの創出、小さいビジネスですけれども、すそ野を広げることによって頂点を高めているというような取り組みを行ってまいりまして、19年11月に、国の資金を活用いたしまして40億の基金を増設しておりまして、その40億の基金の果実によってスモールビジネスを創出するということを県下全体に広げております。コーディネーターを3名置きまして、うち1名は南予専属のコーディネーターとして地域を駈けずり回って、ビジネスの発掘を行います。そういった形でビジネスのステージに上げる、そうした後、このチャレンジ企業総合支援事業等を活用して南予に成長産業が育っていただくような、そういうかかわりを持っているということでございます。
- 農林水産部管理局長
- ●農業の関係ですが、今回のあぐりすとクラブの関係につきましては、六次産業創出プロジェクトというところに具体的には関係してこようかと思いますが、今回の試みというのは、農家個々が従来からはぐくんできた、いろんなやり方で販売をしてきた、そこの部分の殻を少し破っていただいて、新しい販売流通を自分で考えていってみようじゃないか、そして実際、農家手取りが販売されている金額とかなり開きがあるわけでございまして、ここを縮めていくのにはどうすればいいのかとか、今までの青果物の利用方法以外の利用方法はないのかと。これは当然生産物を消費していく量をふやすというような面からですが、そういう新しいチャレンジに対して行う事業でございますので、そういう意味から見れば、南予の基幹産業であります農業についても活性化に直結する事業だというふうに思っています。
- 佐々木委員
- ●ご説明ありがとうございました。やっぱりこういう計画を進めていく上で、実際に地域の方がどんなことを思っているのかということについては、大局を把握してやっていかれると思うのですけれども、私も先日、盆に愛南町の方に帰りまして聞きましたら、地域から郵便局がなくなり、農協の支所がなくなり、役場がなくなり、学校もなくなると。若い人がもうどんどん消えていって、そういう職場もないと。一本松はああいう形でよかったのですけれども、これをやっぱりフォーラムの担当の部局からもぜひ声を上げていただいて、地域にそういう公の機関なり企業なりがしっかり結びついていただくことを要請していただきたいと思います。
それから、検討できる問題として、私どもの代表が今各地の農協、漁協なんかと懇談を進めています。その中で出てきたのは、やっぱり愛南町の漁協なのですけれども、やっぱり燃料の高騰で非常に漁業者が苦心をしているという話の中で、こういう意見も組合長さんからいただいています。新たに予算を組まなくても漁協整備資金がある、漁協がきれいになっても漁師がいなくなればどうにもならん、予算の使い方を変えるべきだと、こういうことを言っています。
これは漁業だけに限らず、幾つかの分野でもあると思うので、県として、予算の使い方についても検討しながら、こういう活性化事業と組み合わせて、本当に県民、生産者のためになる事業を推進していただきたいと、まずは要望でお願いしたいと思います。
地産地消について
- 佐々木委員
- ●愛媛のミカンは日本一というだけじゃなくて、世界で一番おいしいというふうに思っております。世界各地のものを食べたわけではないのですけれども、幾つか食べてみると、やっぱり全然違うなという感じがします。それは世界の人に食べてほしいけれども、同時にこの愛媛の人に食べてもらわないといけない。
スーパーへ行きますと、熊本のミカン、和歌山のミカン、こういったところにやられているということがあります。それから、例えば今行くと青森、長野のリンゴが入っている。ピーマンは高知というのはわかるのだけれども、高知よりも群馬県とか岩手県というようなものが入っている。それからニンジンは北海道、これは何か本当にやりきれない思いがします。これは何とかならないのか。愛媛のものだけを置いてくださいというようなことになると、ちょっと独禁法に触れるのかもしれないのですけれども、このあたりどう考えているのか、ひとつついでにお聞きしたいと思います。
それから、タオルなんかは葬式の香典返しをもらうと、大概中国製なのです。ブランドのマークがついているけれども中国製と書いてある。これを愛媛の人は、今治のタオルを使い飽きたから中国のものも使ってみるかなと、こうとらえる人もいるかもしれない。だけれども県外に送られているというのはすごく異様な感じがするようです。愛媛から送られているものが中国産だと。やっぱり日本一の産地を抱えているところで、今治のタオルだということならわかるけれどもと、そういう声も聞きました。
今、ちょっとこのお茶を見たら、これはえひめ飲料のお茶だし、水は西条の水だということで、やっぱりこういうことが大事だなと思ったのです。鎖国するわけにはいかないので、よそを排除するということではないのですが、まず足元でやっていく。
これは地産地消と叫ばれていますが、今ではフードマイレージというのですか、遠くまで運ぶと物すごく燃料も食うしCO2も発生するということで、できるだけ地元でやるということが、まず愛媛の人に県民と一緒に愛媛を盛り上げていただきたいという形で今のような問題、愛媛のものが食べられるように、使えるようにという点では、どんな考えなのか、お伺いします。 - 農産園芸課長
- ●直接の所管ではございませんけれども、できるだけ愛媛のものは愛媛で消費しようということで地産地消・愛あるサポーター制度、また、それの交流会ということも進めております。
ただ野菜などにつきましては、とりわけすべての品目が、例えば年中愛媛県で自給できるのかといったら、なかなか難しい面がございます。現在ですと北海道、福島の方から、やはりダイコンとかキャベツは供給していただかないと、なかなか県内だけでそれを満たすということは難しい部分もございます。
野菜などで県内の生産量のうち県内に出荷されている割合というのは、おおむね75%ぐらいであろうと、4分の3程度はやはり県内で消費をされているだろう、残りは一部京阪神を中心に出荷をされている。これに対して柑橘ミカン類につきましては、やはり8割以上が県外を中心にしていますけれども、かなりの部分は県内に出荷されているのだろうというふうに見てございます。
地産地消を進める上で、一番最近目立ってございますのは、産直市が非常に活発になってきているという部分だろうと思っております。とりわけ農協が主導してつくっているそういった産直市が非常に活発になってきていると。現在、直販所の数で申しますと県内に約202ございます。その中の販売額は約100億円に上っているということでございます。多いところですと14億円とか15億円といった売り上げをされているところもあるというふうに承知してございます。そういったところを通じて、また、先ほどの愛あるサポーター制度の活動とあわせまして、できる限り地産地消を進めてまいりたいというふうに考えてございます。