佐々木泉の本会議論戦
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2006年2月定例会
監査動議の提案説明
以下は、2006年2月定例会において3月7日に佐々木泉県議が行った監査動議の提案説明です。
佐々木泉県議の監査動議の提案説明
県警幹部の裏金事件に関し、1998年度から2004年度の警察予算、捜査報償費、旅費、食糧費の監査動議について説明いたします。
2001年度の特別監査では、県警本部による妨害、非協力、これは証拠書類の件数で7割、金額で9割を見せないという常軌を逸するものでしたが、監査委員はそれにもめげず大きな成果を上げました。
第1に、県警が公の監査で違法不当と認定されたのは、県政史上初、画期的なことです。第2に、特別監査自体が北海道に次いで全国2番目であり、これは県民の怒り、県議会の総意、知事の決断によるものでした。第3に、この結果、今年度捜査費が3分の1に激減するという全国一を記録したこと。第4に、県警幹部が渋々とはいえ県に金を返還したこと、これも初めてのことです。このように私の甘過ぎる評価かもしれませんが、監査の絶大な効果が証明されました。
そもそも警察の調査だけだったらこんな結果は望むべくもありませんでした。発端となった大洲署の事件にしてからが、県警は、不適切だが不正はない、大洲だけの特異な例だと言い逃れをしました。特別監査があったからこそ、県警のいい加減な調査結果をひっくり返し、これが違法不当な支出であり、大洲以外でも起こっていたことを証明できました。
今回県警が発表した1998年から2004年度分は、要するに身内の調査ですから、お茶を購入したのにジュースの領収書だった、せんべいを買ったのに水ようかんの領収書だった、こんなのばっかりで、そのくせ組織ぐるみの不正の事実はないなどと論証抜きで決めつけるというお粗末さです。外部監査によって真相を解明するほかありません。
先日、高知の監査委員がさらに大きな成果を上げました。愛媛では捜査員の聞き取りに際して、県警本部職員が同席したのに対して、高知では同席なし。監査委員と捜査員が1対1のさしで聞き取りを行いました。
捜査員は封筒から資料の束を取り出しバサッと机に投げた。「これ全部うそだから」資料は、捜査協力者らに捜査費を支払ったことを示す証拠書類のコピー。県警本部を出る際、会計課が彼に持たせたものだった。監査担当者は書類に記された支出を1件1件確認していく。捜査員は身を乗り出すと、書面にささっと指を指した。「あっ、これはほんとに使った。でもこれはうそ、これもうそ」淡々と不正を認めた。これは新聞の一節ですが、こうした結果、監査報告には次のような事実が指摘されています。上司から鉛筆書きを示されて、そのとおりに書類をつくるよう指示され、そのまま書いた。電話帳で適当に名前を拾ってつくった。印鑑は会計の係が持っている印鑑である、会計係は三文判を数多く持っている。飲食費の領収書も私的な飲食の領収書を使って、協力者との接触費であるかのようにつじつまを合わせた。店によっては白紙の領収書をもらって適当に使っていた。こうした証言が数多く記録されています。この結果、高知県監査委員は、捜査費の35%、1,800万円もの不正を突きとめました。愛媛でも、一層効果的に精度の高い監査を進めることは可能です。
以上、特別監査を求める理由として、第1に、そもそも限界のある内部調査ではなく外部監査の必要があること。第2に、現に県警の調査の後に特別監査によって不正が明らかになった実績があること。第3に、高知県で一層進んだ監査結果が出ていることなどから、本議会が監査請求を行うよう提案をいたします。
以前から提案しております県議会の調査特別委員会百条委員会の設置とあわせるならば、両面から真相に迫る有力な手段となるでしょう。
よろしくご賛同いただくよう訴えまして、説明を終わります。 ありがとうございました。
討論
以下は、2006年2月定例会において3月16日に佐々木泉県議が行った2004年度決算認定に対する反対討論です。
佐々木泉県議の反対討論
定第161号議案2004年度決算の認定に反対の討論を行います。 私は、警察費の決算について議会が認定することはできないと考えます。
多くを申し上げる必要はありません。なぜなら県監査委員は、審査意見で次のように述べているからです。
「平成17年つまり2005年1月に実施した警察署の定期監査の際には、情報提供者、接触場所等に関する十分な情報の開示が得られず、適正に執行されていたかどうかの判断ができなかった。」こう書いてあります。
県の監査で適正な執行かどうかの判断ができなかった、かつてこんな表現で監査報告がなされたことがあったでしょうか。適正な執行かどうかの判断ができなかった、そんなものをどうして認めることができるでしょうか。県政の監視役として厳しいチェックを行うはずの県議会が、適正執行に疑問があるという決算に賛成してよいのかどうか、まさにここが問われております。
例えて言えば、お医者さんから白い粉を見せられて、これは毒か薬かわからない、適正な判断ができなかった。こう言われて出されたその白い粉を飲めますか。監査委員が調べて適正かどうかの判断ができなかった、まさに毒か薬かわからない、そんな決算は飲めません。飲めないはずであります。そのようなことは、例えば地域の自治会、町内会、PTAなどでは絶対に通用しないことであります。総会を開けば、遅くまでもめくりかやって紛糾したあげく、流会するのは明らかです。そんな無法を県議会が認めてよいのか。厳正公平に御判断いただきたいと存じます。
もっとも監査委員がこのように書いた背景には、余りにもひどい県警の情報隠しに業を煮やして、このような表現になったのかもしれません。批判と皮肉が込められているのかもしれません。
しかし、決算が適正かどうか判断できないものを県議会の議決に付すなどは、私の率直な感想を言わせてもらえれば、しゃれがきつ過ぎる。監査委員は県議会を試しているのか、試練に遭わせているのか。このことにも私たち県議会は、まなじりを決して、あいまいな公金支出は認めないという断固たる回答を出さなければなりません。監査委員の投げかけた、ある意味毒のある問いに、県議会は正面からさわやかな回答をしなければなりません。
以上ですが、つけ加えれば、決算審査の後に県警の内部調査の結果が発表され、その中で2004年度を含む1,203件の新たな問題事案が判明したことは重大です。なぜならば、従来県警の内部調査は、身内の調査として監査委員の監査よりは甘いと指摘をされており、事実大洲署の不正については、県警内部調査で問題なしとされた事案が県監査委員の調査で次々不正が指摘されてきました。それが今回、監査委員の監査以後に警察自身が問題事案を発見しており、では県の監査はどうだったのかと疑問がわくからであります。すなわちもっと十分な情報公開があれば、それ以上の問題が発見される可能性が相当な確率で予測されるわけで、この点からも監査のやり直しが必要です。
この決算の認定に賛成することは、県警幹部の裏金事件にふたをすること、幕引きをすることにほかなりません。
警察法第2条は、警察の責務についてこう述べています。「警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当ることをもつてその責務とする。」今、愛媛県警の幹部に投げかけられている公金の裏金疑惑にまともにこたえてこそ、「公共の安全と秩序の維持に当る」という警察の責務を全うできることを訴え、私としては、引き続き県民世論を糾合して特別監査を求めてまいりますが、その検証によって今回の決算認定が覆されるおそれもあることも表明いたしまして、私の反対討論といたします。
ご賛同をお願いいたします。